フィリアホールで2年に1度のペースで行われているシリーズで今回は4回目です。
今回はバッハです。シャコンヌとゴルトベルク変奏曲とまさにバッハを代表する2作品です。
バッハだけと言う特別なプログラムにも係わらず場内はほぼ満席に近い状態でした。
今日は音楽評論家の萩谷由喜子さんによるオープニングトークもあると言う事でトークも楽しみにしていました。
萩谷さんとは12月3日(火)の11:30〜12:30においてプレトークがここフィリアホールでありましたが、平日の日中と言う事で僕は残念ながら参加出来ませんでした。なので今日のオープニングトークはとても嬉しい企画です。
萩谷さんはいつもの様に美しい和服姿で登場されました。日本舞踊花柳流の専門部名取である事から和服はとてもお似合いです。
トークは本日のバッハに関する内容で我々素人にもとても分かり易く、演奏を聞く前の情報としては大変にありがたいものでした。
特にゴルトベルク変奏曲についてはプログラムの中にも解説を書いて下さっていますが、アリアで始まりアリアで終わる。そして30変奏については3つのグループに分ける事が出来ます。宇宙を創造させる壮大なバッハの曲ですが、そこには緻密で計算しつくされた音楽が詰まっていると言うお話を聞き、益々バッハの偉大さを思わずにはいられないトークの内容でした。
そして小山さんは最後のアリアが戻ってくる所が一番お気に入りであると言うお話も聞かせて頂きました。
確かに永遠とも思えるように続く変奏曲の最後に再びあのアリアを聴くと、壮大な宇宙の旅からまるで帰還した様な気持ちになります。
オープニングトークが終わると小山さんが登場されました。ゴールドと茶系を組み合わせたとてもシックで落ち着いたバッハをイメージさせる素敵なドレスでした。
シャコンヌは先のレコード・アカデミー賞を受賞した曲でもあり小山さんにとっても忘れる事の出来ない曲になっていると思います。
壮大で重厚、且つとても繊細で感動的な小山さんのシャコンヌ、生演奏もそしてCDでも何度も聴いています。
観衆の皆さんもシャコンヌの演奏に釘付け状態で、演奏が終わった瞬間、ブラボーと沢山の拍手が場内を駆け巡りました。
シャコンヌの余韻が残る中、ホワイエに出ると今日も沢山の小山ファンの皆さんとお会いする事が出来ました。
ファンの皆さんは九州、山梨、仙台、大阪と日本全国からここフィリアに駆けつけて来て下さっています。
小山さんは本当に多くの皆さんから慕われているピアニストであるのだなと、しみじみと感じます。
そして後半はゴルトベルク変奏曲。小山さんはゴールド一色の眩いばかりのドレスで登場されました。ゴルトベルクにとても良く似合うドレスでした。
場内が静まり返るとアリアが・・・・・
そして永遠と続く変奏曲、まるで宇宙を旅する様に果てしなく続きます。素人の感想ですが永遠とも思える長い変奏曲を暗譜で弾いていく事、まずはそこで驚きを感じざるを得ません。今更ながらですが小山さんはどの様にして暗譜が出来るのか?勿論、ゴルトベルク以外にも連日沢山の曲を弾かれています。いくら本職とは言え本当に凄い事だと今更ながら思わせるゴルトベルクの高度な演奏技術です。最後に再び現れたアリア。その感想に思わず涙したのは僕だけでしょうか?
本当に素晴らしいゴルトベルクでした。観衆の皆さんの思いも同じで、その感動は最高点に達していました!
ブラボーと沢山の拍手がその感度の大きさを表していました。小山さんは何度もカーテンコールを受け、そして終演となりました。
バッハの無限の宇宙を思わせる素晴らしい演奏に、クラシック音楽の素晴らしさを改めて認識させてもらった一日となりました。
サイン会は勿論、長蛇の列で今日も1時間くらいファンの皆さんと交流を図られていました。
小山さん、連日のコンサートが続き本当にお疲れ様でした。
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本日のお勧めの1枚です!
本日演奏をしたレコード・アカデミー賞受賞した「シャコンヌ」です=>
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