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音の旅 第17回 仙台公演
とさま
仙台のとさまです。皆様お変わりありませんか。

シューマンの「ダヴィッド同盟舞曲集作品6」の小山さんの演奏を中心に、第17回:音の旅仙台公演の模様をご報告します。

クライスレリアーナー、幻想曲、謝肉祭、交響的練習曲・・・と言ったシューマンの名作と比べ、この作品の演奏頻度は少ないです。しかし、この作品ほど、クララへの想いが凝集した作品は他にないのではないか、この作品ほどシューマンらしく自由な精神の飛翔に満ち溢れ、そしてこれほど音楽的創意が工夫された作品はないのではないか、とさえ思わせる佳曲です。シューマンは後に「この曲を作曲していたときが一番ピアノを弾くのが楽しく幸せだった」と述懐しているほどです。私の一番好きなシューマンの作品・・・、ピアニストにとって難曲中の難曲・・・、滅多に聴けない曲・・・、小山さんの演奏でこの曲を聴くのが私の夢・・・。やっとその日が来たのです。そして空前絶後と言っても過言ではない、CDを含む、私が知りえる、過去のどの演奏も凌駕する全く独創的かつ圧倒的なシューマン像を小山さんは創造されました。

「ダヴィド同盟舞曲集」の初版は1838年1月に出版され、同年10月には改題版が、さらに12年後の1850年、シューマンは楽譜にも手を加えた改訂版(第2版)を用意しています。初版では、全18曲を9曲ずつ第1巻と第2巻に分け、第9曲、第16曲、第18曲を除く各曲の末尾に、音楽の性格に応じて、フロレスタン(情熱的な行動家)<F>とオイゼビウス(瞑想的な思索家)<E>のイニシャルが添えられていましたが、第2版では、単純に18の性格的小品とされ、<F>と<E>のイニシャルも取り除かれ、「舞曲集」という言葉も削除されました。また、各巻の最後に置かれたハ長調(クララの調)の曲には、元々<F>と<E>のイニシャルが無いのですが、初版では、シューマンは謎のコメントを曲頭に付けていました。第2版ではそれも省略されました。この謎のコメントについては後述します。

このように、第2版は、シューマンがこの曲に込めた、若かりし頃の私的な側面や標題的な要素を除き、音楽的な側面にのみ焦点を当てようと意図したと思われます。しかしながら、初版でのシューマンの意図を知ることで、楽しみは何倍にも膨らむと思います。小山さんも初版をベースに演奏をされていらしたので、嬉しくなりました。

第1曲冒頭のファンファーレのような主題はクララの作品から引用され、3つの音符が「クララの動機」とされ、本作品全編至る所に見え隠れする重要な動機です。初版では、この冒頭のファンファーレの最後のh音が暗示的に長く引き伸ばされたまま主部に入ります。このh音の持続は、瞑想的な思索家であるオイゼビウスの調であるロ短調の主音であり、第2曲ロ短調「心からの」に時空を超えて繋がる役割を担っているかのようです。この第2曲は、オイゼビウスの呟くようなモノローグで、胸に染み入る美しい詩的な音楽です。ところが、この曲は、実は、音楽の構成上、ダヴィド同盟舞曲集全体にシンメトリーを与える非常に重要な役割を担っている曲でもあるのです。最初から2番目に位置する第2曲と対称(シンメトリー)の関係にある曲は終わりから2番目の第17曲になります。後述しますように、第17曲で、何とこの第2曲が登場し絶妙なコーダへの橋渡しをするのです。「実稚恵さまの微笑」さんが、小山さんの演奏された第2曲と第5曲が素敵だった、と仰っていますが、まさにこの第2曲はシューマンが心血注いで作曲した曲なのです。シンメトリーは、同じように、第3曲(ユーモアをもって)と第16曲(快いユーモアを持って)、第6曲(極めて速く:没頭して)と第13曲(荒々しく、快活に)が、曲想の共通性の観点から対をなしているのです。天才の感興に赴くまま単なる18の性格的な曲を並べたのではなく、シンメトリー配置により、チクルスとしての整合性をもたらすことにより、聴き手に深い感動と感銘をもたらす曲に他ならないのです。

第6曲は、極めて速めのテンポで、補助音が複雑に散りばめられ、同種の音形が執拗に繰り返されるため、独特な響きを産み出す難曲です。コーダにおけるカデンツァ風パッセージを経たクライマックスと破滅さえ想起させるsfの深々とした最後の和音の底知れぬ不気味さ。小山さんの音楽性と技巧とが最高度に発揮された名演!興奮を鎮めるかのように、アルペッジョの調べの美しい「速くなく、極めて感情をこめて」と題された第7曲と軽やかなポルカの第8曲を挟んで、第1巻の終曲である第9曲に到達します。第9曲には、<F>と<E>のサインがない代わりに、「ここでフロレスタンは口をつぐみ、唇は痛ましく痙攣した」と記されています。初版にだけ存在する終結部に置かれた2つのpの和音は誠に意味深く、曲全体の構成において極めて重要な2音であるにも関わらず、満足な演奏に滅多に出会えません。この2音を弾かれる小山さんの凄まじい集中力と音楽性とに圧倒されてしまいました。

<閑話休題1>
1837年に作曲されたダヴィド同盟舞曲集の作品番号が6なのに、1835年作曲の謝肉祭の作品番号が9なのはなぜでしょうか?不思議ですね。この曲の第1曲は、前述しましたように、クララのピアノ曲「音楽の夜会 作品6」のマズルカの主題が使われています。シューマンはこのクララの主題を使って将来作曲する作品のために、作品6の番号をとっておいた、ということのようです。

第10曲目からは第2巻。バラード風に始まり、第2曲と同じ再びロ短調の<E>の美しいモノローグ(第11曲)と音形そのものがユーモアに満ちた「ユーモアを持って」(第12曲)を経て、いよいよ大詰めに向かって曲は進行していきます。第13曲「荒々しく、快活に」は前述した第6曲とシンメトリーの関係にある曲で、小山さんの鮮やかな技術に裏付けられた充実した音楽をたっぷり味わうことができます。変貌自在のコーダの加速の素晴らしさ!「優しくうたいながら」と題されたクララの動機に基づく美しい愛の歌(第14曲)、「鮮やかに」と題された第15曲では、浮遊感漂う左手の爽やかな分散和音やクララの動機による表情豊かなメロディーライン、トリルの絡みなど、小山さんの美しいピアニズムを堪能できます。第3曲とシンメトリーの関係にある第16曲「快いユーモアを持って」の終結部の陶酔的な持続音を経て、お目当ての第17曲「遠くからのように」・・・。平和と平安に満ちた左手のシンコペーション風の鼓動の波に乗りながら、美しい対話が重ねられ、やがて、第2曲が何の違和感もなく美しい佇まいで現れます。しかしながら、第2曲での終結部に対応する8小節(冒頭の繰返し)には、Nach und nach schneller(よりどんどん速く)と表記され、小山さんは文字通り加速し、爆発的なコーダに突入されました。気分はどんどん高揚し、圧倒的なクライマックスを築き、そして最後の和音は永遠に鳴り響くかの如く、小山さんは微動だにせず、長い静寂の調べに聴衆は息を呑みます。そして、無重力状態になったかのように、終曲(第18曲)3/4拍子の軽やかなハ長調(再びクララの調)の天国的なワルツが始まります。終結部では、ハ長調の低音部のC(ド)の鐘の音が12回鳴って12時を告げ、さらに下降して最低音のC(ド)音まで下がり、これが3回鳴って全曲を閉じます。この曲の初版に「まったく余計なことにオイゼビウスは考えた:そのとき彼の瞳に至福が満ち溢れた」との記述があります。そうです、12時の鐘の音を聴きながら、至福に満たされ、クララと共に平安な眠りをシューマンは迎えたのでしょう。小山さんは、聴き手に「音楽は静寂の中にも生きている」、「音楽は時空を超えて永遠に生きている」ことを感じさせる稀有な音楽家です。小山さんのそのような、どんなに賞賛しても足りない美質が如何なく発揮された、最高の音楽的瞬間に居合わせた幸せを噛みしめています。

この複雑で、ピアニストにとって交通整理の容易でないダヴィド同盟舞曲集を、小山さんは知的にも音楽的にも技術的にも情感的にも、ほとんど考えられないバランスで見事にご自身の音楽とされ、歴史に残る屈指の名演を残されました。

<閑話休題2>
ダヴィド同盟舞曲集の初版の冒頭に「古いことわざ」が示されています。
いつの世にも喜びは苦悩と共にある
喜びには敬虔であれ 苦悩にあっては勇気をもって立ち向かえ

シューマンの波乱万丈の人生を象徴するかのような、何と味わい深いことわざでしょうか。私達の人生においても、誰もが、喜びと苦悩とが代わる代わる訪れてくるもので、シューマンはこの「ことわざ」の意味をまるで音楽で言い換えてくれたかのようです。

リサイタル後半のショパンのワルツとマズルカの慈愛に満ちた奏楽、初めて聴くシマノフスキーのマズルカの新鮮さに心を洗われました。そして「実稚恵さまの微笑」さんが仰っていた「リスト」が乗り移ったような「メフィストワルツ」の凄演。結尾に入る直前、小山さんは前方を鋭い眼差しで凝視し、そしてやおら怒涛のように曲を結ばれました。CDでの小山さんの同曲の演奏は私の中でベストですが、実演では、私はジョルジュ・シフラのとんでもない50年近い前の悪魔的演奏が耳に焼き付き、実演で同曲を聴くのを避けるなど、ほとんどトラウマ状態になっていました。小山さんは、私のトラウマを初めて解放して下さいました。本当に凄過ぎる演奏でした。

ダヴィド同盟舞曲集に偏った報告になってしまいましたが、同曲はあまり馴染みのない曲とも言えますので、これから小山さんの演奏を聴かれる方々が参考にしていただき、小山さんの演奏をよりお楽しみいただければ幸いです。

皆さまどうぞお元気でお過ごしください。とさま@仙台
Date: 2014/06/01/22:09:31 No.4190


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【音の旅】第17回〜舞曲の園〜
実稚恵さまの微笑み
5月の清清しい季節を迎え今年も、九州からはじまった音の旅。。。
実稚恵さまが奏でる素晴らしい世界に再会できる喜びを胸に、博多へ行ってまいりました。
天気は快晴。初夏を思わせる陽気で、会場に到着すると当日券を求める人々が列を作って開場を待っていました。

会場ホールに入ると、ステージには、今回の公演のイメージカラー「藍紫」を表現した豪華な生け花が飾られていました。気品に満ちた雰囲気が会場へと拡がります。

開演時間となり、光沢のある藤色で紫ほどには色調の強くないドレスで春風のように艶やかに実稚恵さまは登場されました。
今回は、演奏の前に自らマイクを持ち、今回の演奏会のコンセプトや曲目の解説を、会場の聴衆に語ってくださいました。演奏前の集中が求められる時間にとても有難く感じました。

今日のプログラム

ドビュッシー: レントより遅く
: マズルカ
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集(18の性格的小品)作品6

休憩

ショパン: ワルツ 第7番 作品64-2
      ワルツ 第8番 作品64-3
マズルカ 第45番 作品67-4
マズルカ 第37番 作品59-2
シマノフスキ:20のマズルカより
             第 1番 作品50-1
第11番 作品50-11
第 4番 作品50-4
リスト: 4つの忘れられたワルツより第1番
「村の居酒屋での踊り」メフィスト・ワルツ第1番

アンコール

ショパン:ワルツ第10番作品69-2
マズルカ第5番作品7-1
子犬のワルツ作品64-1
華麗なる大円舞曲作品18

ドビュッシーの小粋な小品からスタートしました。演奏される実稚恵さまにライトが当たりステージ奥の花とドレスの紫が共に映え、ファンタジックな趣きが感じられました。
続いてのマズルカ。マズルカと言えば、もちろんショパンでしょうが、ドビュッシーのこの曲は、どこか異国情緒も感じさせるような、粋でありながら浮遊感も漂うような曲でした。
続いては、久しぶりに感じられるシューマン。前後半9曲ずつのこの作品は、シューマン・ワールド満載の作品でした。色々な色合いのメロディー・フレーズが曲が変わるごとに現われ、実稚恵さまの演奏表現の多彩さを堪能することができました。

休憩後は、最近の音の旅のプログラムの流れのとおり磐石のショパン。ワルツ2曲とマズルカ2曲でした。それぞれ短調と長調の名曲ぞろいで、うっとりと聞き惚れました。

同じマズルカでも民族色あふれる力強い旋律を聞かせるシマノフスキの作品は聴きなれたショパンの作品とは対象的でした。

そしてリスト、4つの忘れられたワルツとメフィストワルツ。もう実稚恵さまの真骨頂ともいえるスケールの大きな演奏に会場は熱く包まれました。ヴィルトオーゾのリストを彷彿とさせる姿がステージ上にありました。ブラボー!!

アンコールは、4曲。ショパンの定番ともいえる有名な曲の数々に会場は沸きました。
今日も、大満足の演奏を聴かせていただきありがとうございました。
1週間後の小倉で再び、このプログラムを聴くことができます。とても楽しみです。

Date: 2014/05/19/22:14:27 No.4186

Re:【音の旅】第17回〜舞曲の園〜
ぴあのふぉるて
実稚恵さまの微笑み様 皆様
素晴らしいレポートをありがとうございます。生き生きとした臨場感と愛と尊崇に満ちあふれたレポートを拝見し、期待がますますふくらみます。
実稚恵さまの微笑みさんは、福岡と北九州の両公演とも聴かれるのですね! 

さて、各地の演奏会を待つ間、音楽誌「ショパン」6月号でも小山さんに会えますので、お知らせいたします。
特集2 「プログラムの組み方」〜小山実稚恵さん「私のプログラミング」(p.50-51)
どのような思いをもってリサイタルのプログラムを組むのかを、お話しされています。特に、進行中の12年間24回リサイタル・シリーズは、純粋に小山さんご自身が「どうしても弾きたい」と思う作品を集めて組まれているのですね。
だから小山さんの音楽はいつも胸に迫るのですね。
記事の下段に「小山実稚恵の世界」全プログラムが載っています。(24ものプログラムをこのスペースに収めたせいか、老眼にはちょっと活字が小さすぎるのですが…)改めて感動します。ホントに素晴らしいですね。誰も思いも寄らない長大なリサイタル・リシーズ!
12年間24回分のプログラムをテーマに沿って緻密に組み立て、内容を変更することなく、着実に、ステージで披露し続けていらっしゃる小山さんは、やはり特別な才能をお持ちなのだと思います。「回によってはそれまで一度も弾いたことがない曲ばかり」というプログラムもあるそうです! 
前代未聞の挑戦なのに、いつも自然で、気負ったところがゼンゼンないのも素敵ですね。来月、オーチャードホールの演奏会を楽しみにしています。
(ファンサイトfacebookで、第17回「舞曲の園」について小山さんがお話しされている動画がアップされていて、早速、拝見しました。)

同じく「ショパン」6月号p.46−48は、先日、東京 丸の内で開かれた「ラ・フォル・ジュルネ『熱狂の日』音楽祭2014」の報告記事があります。P.47には小山さん演奏中のお写真とともに、「初来日となるタタルスタン国立交響楽団と小山実稚恵さんとのラフマニノフ《パガニーニの主題による狂詩曲》は圧巻であった。(中略) そして小山さんはやはり別格のピアニストだ。」と賞賛の言葉が述べられています。 お知らせまで。

p.s. 同雑誌、読者のページ「おたよりカフェテラス」に、まじょるか魔女さんと私ぴあのふぉるての投稿が載りました! 今月のテーマは、「訪れてみたい音楽ゆかりの地」。まじょるか魔女さんは作夏訪れたショパンゆかりの地 マジョルカ島ヴァルモデッサを、私はピアニスト小山さんの原点となったモスクワ音楽院大ホールを選んで書きました。小山さんの記事と一緒の号に掲載されて、幸せ〜!
Date: 2014/05/20/01:08:22 No.4187

Re:【音の旅】第17回〜舞曲の園〜
管理人@まさと
微笑み様

ご無沙汰をいたしております。
第17回も福岡と北九州の2公演に行かれたのですね。
このシリーズの初日は福岡から始まる事が多いので、微笑みさんの感想をいつも楽しみにさせて頂いています。
また何処かでお会い出来たら幸いです。
どうぞ今後とも宜しくお願い致します。



ぴあのふぉるて様

いつもお世話様になります。
すごいですね!
ショパンの「おたよりカフェテラス」に掲載されたのですね。まじょるか魔女さんと共にとは恐れ入りました。
以前にも雑誌掲載されている、お二人ですし本当に素晴らしい事と思います!
どうぞこれからも宜しくお願い致します。
Date: 2014/05/27/12:58:21 No.4189


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【音の旅】第17回〜舞曲の園〜
実稚恵さまの微笑み

博多での第17回「音の旅」初演から1週間たった今日25日に北九市八幡の響ホールで行われた「音の旅」〜舞曲の園〜公演に行ってまいりました。

今日は、曇り空の蒸し暑さを感じる1日で、どこか重い空気の中を、ホールに向い歩を進めます。総鏡張りのような玄関前には、実稚恵さまの大きなポスターが飾られてあり聴衆を迎えてくれます。会場に着くとすでに多くの方々が開場を待たれておりました。

開演時間どおりに実稚恵さまは、藍紫のドレスで現われ、博多のような事前の説明もなく1曲目のドビュッシーから静かに音を紡ぎだしていかれました。

本日のプログラム

ドビュッシー: レントより遅く(ワルツ)
      : マズルカ
シューマン:ダヴィッド同盟舞曲集(18の性格的小品)作品6

休憩

ショパン: ワルツ 第7番 作品64-2
      ワルツ 第8番 作品64-3
マズルカ 第45番 作品67-4
マズルカ 第37番 作品59-2
シマノフスキ:20のマズルカより
      第1番  作品50-1
第11番 作品50-11
第4番  作品50-4
リスト: 4つの忘れられたワルツより第1番
:「村の居酒屋での踊り」メフィスト・ワルツ第1番

アンコール

ショパン:マズルカ第5番作品7-1
ワルツ第10番作品69-2
ワルツ第14番ホ短調
華麗なる大円舞曲作品18

いつもこのホールに来て感じるのが音の美しさ。ホールの名前どおり音の余韻が残り実稚恵さまの演奏されるピアノの1音、1音が美しく光沢を持って届いてきます。ドビュッシーの2曲は響きの美しさに身をまかせて聴くことができました。

シューマンの全18曲は、博多の復習のつもりでじっくりと聴きました。彼の何か暗い、しかしとても美しいメロディ。第1部第2曲と第5曲が印象に残りました。(ともにオイゼビウスの部分)

休憩後のショパンのワルツからリストのメフィスト・ワルツまでは、今日は一気に駆け抜けたように感じられました。典雅なワルツからマズルカを経由し土俗的な力強さを持つワルツへ。高ぶりを感じながら最後の突き抜けるような激しいワルツへ。実稚恵さまの溢れる実力と表現力が会場を虜にした第2部でした。今回もブラボーの声が終演後、会場の女性からかかりました。

終演後渡された、会場の生け花と同じような今回の紫に彩られた花束を、ピアノに置いて、博多と同様に4曲のショパンの作品をアンコールで弾いてくださいました。
哀愁に満ちたワルツの10番が印象的でした。本日も素晴らしい演奏をありがとうございました。

次回は11月2日に同じく響きホールで「粋な短編小説のように」と題した第18回プログラムが演奏されます。言うまでもなく次回も最前列中央の席を購入し意気揚々と会場を後にしました。
Date: 2014/05/25/23:43:14 No.4188


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無題
篠村友輝哉
先日、小山さんのお誕生日に、熱狂の日音楽祭にて、ラフマニノフの『パガニーニの主題による狂詩曲』拝聴させていただきました。

「自在さ」「自由さ」は、おおらかさや揺るぎない土台があるからこそ、その真価を発揮するのだろうと、今回の演奏を聴いて思った。タタルスタン交響楽団の持つ深くあたたかい響きは、豊かな音色とレンジを兼ね備え、濃厚な情感を漂わせてこの上ない。そのサウンドを、スドラドコフスキーの情熱的な棒が、巧みに操っていた。その上で、自在に駆け巡る小山さんのピアノは、まさに水を得た魚の如くの瑞々しさと鮮やかさに満ちていた。どんなに速いパッセージでも、演奏が瞬時として機械的になることはなく、すべてが心から流れ出る歌となって聴き手の心に入ってくる。濃厚な管弦楽のおおらかな波にのって、ピアノが自由自在に飛び回る。胸のすくような名演であった。有名な第18変奏でも、心情がすぐに飽和することなく、寄せては返し、悶え揺れ動く郷愁感が、息の長いフレーズ感で奏でられる。ラフマニノフが込めた心情が、おおらかなサウンドで、繊細に、自由に歌いあげられた。
おおらかな管弦楽と、情感豊かな指揮、そしてその支えの上でいつも以上に自在に歌うピアノに導かれて、ラフマニノフの世界を存分に味わった。
Date: 2014/05/06/21:33:29 No.4175

Re:無題
とさま
篠村友輝哉様へ

仙台のとさまです。ご無沙汰していますが、お元気ですか。

1月19日サントリーホールでのラフマニノフのピアノ協奏曲第3番の小山さんのコンサートは、このファン掲示板で多くの方が絶賛されていました。そこでの友輝哉さんの感想は、今回の同じ作曲家の『パガニーニーの主題による狂詩曲』を小山さんの演奏で聴かれた時の感想と対をなしているかのようです。

小山さんの最愛のコンチェルトの一つである前者に対しては「(冒頭)まるでその旋律がその瞬間にふと心から出てきたように、自然に、ただ静かに想いを奏でていく。」「カデンツァでは、抑えても抑えても湧き上がる激情が、聴き手の魂を揺さぶる。」と、このラフマニノフの作品の本質を見事に表現され、後者の『パガニーニ狂詩曲』では、「「自在さ」「自由さ」は、おおらかさや揺るぎない土台があるからこそ、その真価を発揮するのだろう」、「有名な第18変奏でも、心情がすぐに飽和することなく、寄せては返し、悶え揺れ動く郷愁感が、息の長いフレーズ感で奏でられる」と、小山さんの演奏の本質をラフマニノフの音楽的特質と結びつけて見事に表現されています。短い文章の中に、音楽に対する溢れんばかりの愛情と小山さんの演奏に対する深い敬愛の念が自然に凝集しており、素晴しいです。小山さんのファンの一人としてとても嬉しく拝読させていただきました。

本質だけが凝集したかのような友輝哉さんの文章を拝読させていただき、ラフマニノフの前奏曲作品23の第2(変ロ長調)を思い起こしました。この曲は短いながら、ラフマニノフの渾身の想いや壮大なロシア的な想念が凝集した名作で、第3コンチェルトでの友輝哉さんの感想「(第3楽章のコーダ)ピアノとオーケストラが一体となって壮大に歌っている。切なさ、慟哭、郷愁、かすかな希望、すべてが胸に迫り、涙が止まらなかった。」と相通じる、聴き手の魂を揺さぶる凄まじい作品です。音の旅での小山さんの屈指の名演の一つであり、CDの演奏でも、小山さんのお言葉「四角い入れ物があったら、そこに収まる丸を描くのではなく、はみ出るくらいの丸を描くような気持ちで演奏したい」を具現しているかのようです。

以前「名演奏家に共通すること」と題する拙文を投稿させていただきました。別の視点で名演奏家を定義できそうです。伝説的な名演奏家(レジェンド)や大家と言われる演奏家に共通する要素として、皆がその素晴らしさを語り合いたくなる、というものです。機会を見て投稿させていただきたいと思います。小山さんのファンの方々が語り合うこのファンサイトの存在は、まさとさんのお力によるものですが、それは小山さんが真の名演奏家(音楽家)だからだと思います。

友輝哉さん、どうぞお元気で活動なさって下さい。またお目にかかれる日を楽しみにしています。

とさま@仙台
Date: 2014/05/10/10:32:10 No.4176

Re:無題
管理人@まさと
友輝哉様
とさま様

ラフマニノフの『パガニーニの主題による狂詩曲』の感想をありがとうございました。
この音楽祭も早くも10年を向かえ、日本のクラシック音楽の祭典として定着しましたね。毎年、小山さんのお誕生日に行われていると言うのも粋だと思います。

友輝哉さん、とさまさんの交流がこのファンサイトで行われ、少しでも皆さんの団欒の場としてお役に立てている事を嬉しく思います。
どうぞこれからも引き続き宜しくお願いいたします。
Date: 2014/05/14/10:18:22 No.4178

Re:
篠村友輝哉
とさま様
ご丁寧な返信をありがとうございました。また、反応が遅れまして大変申し訳ありません。
見識高いとさまさんにそのように言っていただけて、とても嬉しく思っております。この掲示板に載せる感想は、単に演奏の感想を述べるのではなく、その小山さんの演奏から感じられたメッセージや、人としての生き方をシンクロさせて書こうと思っています。音楽とは、単なる音の連なりではなく、音によって心情を描き、人と人とが内なる対話を交わすことのできるあたたかいものだと思うので。。
私もまた、とさまさんの文章を楽しみにいたしております。
Date: 2014/05/18/21:31:12 No.4185


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藍紫の花の音色は・・・ )^o^(
まじょるか魔女
こんにちは。バラが色鮮やかな季節になりました。
小山さんの第17回「音の旅」の花がもうすぐ福岡で開花、次々大輪の花が全国で咲きますね。私は名古屋の宗次ホールでの開花を待ちながら、「クラシック広め隊」隊員としてホールのお知らせを配ったり、スタッフさん手作りの温かくて勉強になる音楽講座に参加したりしています。5月3日の講座は「宗次ホールの音響の秘密を探る」でした。残響の比較をしたり、スタッフさんの演奏(ショパン:ノクターン第2番)を聴きながら席を移動して聴こえ方の違いを確かめたりしました。
ホールの席をどこにするかは嬉しい悩みですよね。今までは、小山さんの手や指の動きを見たいので、左側の席を選ぶことが多かったのですが、ホール担当の方のお勧めは、1階席の7列目くらいのピアノの反響板の延長線上の席でした。ピアノ本来の音色が感じられるのだそうです。2階席の2列目も反響が充分届き全体が見渡せていいですよ、とのこと。
宗次ホールは1・2階合わせて310席という密度の濃い設計ですから、ホールによってお勧めの席は様々なのでしょうね。
カレーハウスを創業された方が造られたホールだけあって、楽屋のお弁当はカレーライスだとか。小山さんも召し上がっているのかしら・・・と想像しました。

ぴあのふぉるてさんの「舞曲の園 レクチャー&サロン」レポートで演奏会前のワクワク感がつのります♪ 管理人まさとさんレポートでは、イメージカラーの藍紫の花影にワルツの秘密が潜んでいるように感じました。ポトハレ音階とは・・・?!楽しみポイントが増えました。
篠村友輝哉さんの描くラフマニノフの世界は音楽と深く関わっている方ならではの想いが凝縮され、愛情あふれる歌が湧き上がってくるようです。私のピアノの先生の最愛の作曲家はラフマニノフで「長い冬を耐えて耐えて、ようやく春が来る感じが好き」と言われます。
とさまさんの仰る「音の旅での 小山さんの屈指の名演の一つ」である『ラフマニノフ前奏曲:作品23の第2(変ロ長調)』を聴きました。(CD「プレイズ・ラフマニノフ」より) 第一音の前から音楽が始まっていると思わずにいられない、堰を切ったような音の噴流に驚愕。ロシアの厚い凍土の下で熱い決意が蠢き、遠い春を待つだけではなく、つかみに行くような勁さ(つよさ)と おおらかさが響いてきます。

小山さんの藍紫のワルツを楽しみに・・・カウントダウンをしています。
Date: 2014/05/15/09:09:08 No.4180

Re:藍紫の花の音色は・・・ )^o^(
ぴあのふぉるて
まじょるか魔女さんの投稿文は、香気を放つ麗しいバラの花のようですね。
いつもいろいろな発見や熱い想いを共有させていただけて、感謝しています。
宗次ホールの音楽講座のご報告、たいへん興味深く拝見しました。ピアノ本来の音色が感じられるのは「反響板の延長線上の席」なのですね。今後の座席選びに大いに参考にさせていただきます。私も当初は小山さんの手がよく見える左側がいいと思っていました。最近は、小山さんの表情が拝見できる右側の席も時々選びます。音響的には「反響板の延長線上…」、次回から意識してみます。(ところで、反響板って…蓋のことでしょうか?)
宗次ホール楽屋のカレーライスは、彩り豊かな薬味もおいしいでしょうね。

今日、とさま様おすすめラフマニノフの前奏曲「作品23-2」を、私も聴いてみました。小山さんの曲の始まりは本当に「堰を切ったような音の噴流」ですね。そして「ロシアの厚い凍土の下で熱い決意が蠢き、遠い春を待つだけではなく、つかみに行くような勁さ(つよさ)と おおらかさが響いてきます」に、大きく頷きました。誠にそのとおりですね。こんなふうに小山さんの音楽を言葉で表現できる、そういう者に ワタシハナリタイ。
まじょるか魔女さんのピアノの先生のお言葉にも共感します。特にあの曲の第18変奏は、ほんとに「長い冬を耐えて耐えて、ようやく春が来る感じ…」がしますね。

とさま様の「続・レジェンド考察」を拝見するのを楽しみにしています。
篠村さんの本質を捉えた感想も、また楽しみにしています。
小山さんファン同士の語り合いを可能にしてくださる名管理人まさとさん、いつも本当にどうもありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Date: 2014/05/15/20:37:54 No.4181

Re:
まじょるか魔女
ぴあのふぉるてさん、温かいコメント有難うございます。
小山さんのピアノに出会ってまだ3年目、小学校以来のピアノ再開まだ4年目のビギナーですが、ぴあのふぉるてさんの愛情溢れる文章に、こんな風に素直に感じるままに書けばいいんだ・・といつも嬉しく、励まされる思いをいただいて感謝しています。
「ピアノ本来の音色が感じられるのは『反響板の延長線上の席』」という箇所、正しくは、「ピアノ本来の音色が感じられるのは『上蓋(大屋根)の延長線上の席』」でした。うろ覚えのまま書いてしまい失礼しました。響板は弦の下に位置しているところの名称でしたね。
グランドピアノの構造を調べてみると「グランドピアノでは弦を覆う上蓋(大屋根)がついており、これを持ち上げることによってより豊かな音量を出すことが出来る。これは支え棒によって斜め約45度に固定される。これにより音が指向性を帯びる。」とありました。「アップライトピアノも上部の蓋を開けることができ、これによって若干の音量調節は可能になるものの、グランドピアノほど効果的ではない。むしろほこりが入るので開ける事はあまり好まれない」とも・・(^_^;) 宝くじが当たったら、猫に小判のグランドピアノを選んでみたい、そういう人にワタシハナリタイ。
「グランドピアノは響板から響く“直接音”と大屋根からはねかえる“反射音”の両方を聞けるので、音色がクリアであざやか。細かな音の表情を自分の耳で確かめながら弾けるので、演奏感覚を磨く上でも有利です。また、ピアノ全体が共鳴体となる構造により、多くの倍音が調和し、深みのある豊かな音を生み出しているのです。」なるほどですー
宗次ホールの方によると、大屋根の切れ目のようなところから、2階席にも響きが拡がっていくそうです。
小山さんの生み出される“直接音”と“反射音”を、共に味わいましょう。それでは、皆さまとの語り合いを楽しみに。
Date: 2014/05/15/21:40:34 No.4182

Re:藍紫の花の音色は・・・ )^o^(
とさま
ぴあのふぉるて様へ
まじょるか魔女様へ
皆様

お元気ですか?少しご無沙汰しています。仙台のとさまです。

レコード芸術6月号に、不定期シリーズものになっている小山さんとその仲間が載るようです。今回は、指揮者の下野竜也さんが対談相手です。

下野さんは、私の一番好きな指揮者の朝比奈隆先生(1908年ー2001年)の薫陶を受けた鹿児島出身の指揮者です。朝比奈先生の最後の演奏会は2001年10月24日に愛知県芸術劇場で開かれました。プログラムはチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番と交響曲第5番だったそうです。ピアノは何と小山さんだったのです。ベートヴェン、ブラームス、ブルックナー、チャイコフスキーをこよなく愛する巨大な指揮者であった朝比奈先生は、その日の体調は最悪で、いまにも倒れそうなのに、最後まで立って指揮をされたとのことです。私の知人がその会場に居合せていて、大阪フィルハーモニ交響楽団のメンバーと小山さんが、音楽の力で朝比奈先生を必死に支えていたかのようだった、と報告してくれました。2ヶ月後に、朝比奈先生は天国に旅立たれました。

余りにも特殊な状況下であったので、純粋に音楽の競演という観点からすれば、小山さんもきっと弾きずらかったのではないかと思います。しかし、朝比奈先生の芸格の大きさは、エベレストを眺めるかのようです。そして小山さんが、20世紀の最大の指揮者の一人である朝比奈先生の最後の演奏会に出演され、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を弾かれた・・・この一期一会の出来事は、元々人格・芸格で突出されている小山さんの、その後の音楽家・芸術家としての充実した活動に反映している、と想像してしまいます。そして、朝比奈先生が最後まで音楽の力を信じて活動されたのと同じように、小山さんも、どんな困難があっても、3.11のような困難に苛まれても、音楽の力を信じて、真直ぐに歩んでいらっしゃる姿、私には、朝比奈先生の生き方と本質的に同じに映ります。この話題は出ないかもしれませんが、小山さんと下野さんとの対話が楽しみです。

小山さんが演奏された『パガニーニーの主題による狂詩曲』の皆様の感想を楽しく読みました。小山さんのファンの一人として本当に有り難いです。臨場感が伝わってくるので、そこに居合わせられたら幸せだと思いますが、たとえ行けなくても、感想を読むのは嬉しいです。

ぴあのふぉるてさんの「舞曲の園 レクチャー&サロン」レポートは読ませていただき、私もワクワクしてきました。この報告は、曲を理解する上で、非常に参考になります。仙台での講演は6月1日(日)ですが、楽しみが倍増しました。まじょるか魔女さんのピアノを聴くときの席の位置に関するお話も参考になります。有難うございます。

また、ラフマニノフの前奏曲「作品23-2」に対するまじょるか魔女さんのご感想「堰を切ったような音の噴流」「ロシアの厚い凍土の下で熱い決意が蠢き、遠い春を待つだけではなく、つかみに行くような勁さ(つよさ)と おおらかさが響いてきます」は素晴しいです。

皆様、どうぞお元気で。

とさま@仙台
Date: 2014/05/16/22:52:41 No.4183

Re:
まじょるか魔女
とさまさんの熱いメッセージが胸に迫りました。
朝比奈隆先生の最後の演奏会は 小山さんとの共演だったのですね。「立っているのが私の仕事」と仰っていた 朝比奈先生は93歳でいらっしゃったのですね。
まさに一期一会、音楽の力を信じる力が「場の力」となり、熱を帯びた演奏会であったことと想像します。

皆さまの演奏会やレクチャー&サロンレポート、小山さんの関連記事などのご紹介をいただき、心の襞が少しずつ増えているようで感謝しています。
Date: 2014/05/18/21:10:40 No.4184


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第17回〜舞曲の園〜「レクチャー&サロン」のご報告
ぴあのふぉるて
一昨日、5月10日午後、第17回リサイタル「舞曲の園」の「レクチャー&サロン」に参加いたしました。お話と演奏、それから親睦会。あぁ、何と嬉しい贅沢な催しでしょう。夢のようなひとときに胸が踊りっぱなしでした!

オーチャードホール地下のリハーサル室を入ると、正面左側にグランドピアノ、右側には鮮やかな紫色のお花が飾られたテーブルと、座面の高いカウンターチェアが2つ設置されています。観客席の最前列に、姉と二人で座りました。
係の方のご挨拶の後、小山さんと萩谷さんがにこやかに登場なさいました。

まず、今回のプログラムのイメージ・カラーは「藍紫」とのお話から始まりました。小山さんも萩谷さんもイメージ・カラーを取り入れた衣装/お召し物が素敵! それから、昨年の大きな編曲物から一変して、今回は「小粋な感じに…」と、プログラム全体のイメージを説明され、続いてプログラム順に、作曲家と作品についてご紹介くださいました。
小山さんと萩谷さんお二人の、驚きと喜びあふれる即興演奏のようなやりとり、大好きです。往年の大作曲家たちが、急に身近な、生身の存在に感じられました。作品にまつわるお話はたいへん興味深く、勉強になりました。
演奏会本番がますます楽しみです。
途中、作品の特徴がわかるように、小山さんがシューマンやシマノフスキの曲からポイントを少しずつ弾いてくださったのも温かいお心遣いですね。
最後は、ショパンの作品から、小山さんの大好きなマズルカ第45番(作品67-4)とワルツ第7番(作品64-2)を、フルで演奏してくださいました。感涙。

さてこの後、記念写真の撮影があり、後半は親睦会となりました。
大好きな小山さんとこんなにお近くでご一緒できる幸せを、どう表現すればいいのでしょう? 心に残る至福のひとときを、本当にどうもありがとうございました。
今も感動の余韻に浸っております。


以下、お二人がお話しくださった各作品の聴きどころを、簡単に記します。
ご参照ください。

ドビュッシー:
「レントより遅く」けだるいような、物憂い、不思議な感じのワルツ。
「マズルカ」ノスタルジック。スラブの香り。

シューマン:
「ダヴィッド同盟舞曲集」志を同じくする人の舞曲。闊達、積極的なフロレスタンと、内向的、悲観的なオイゼビウス。おそらく作曲家が自分に内在する対照的な二つの性格を持て余してしまい、二つのキャラクターに反映したのでしょう。二人がいいバランスで出てくる。
構成は、第一部9曲、第二部9曲、計18曲。作曲家自身の言葉によると、「カーナヴァル(謝肉祭)」は仮面舞踏会、「ダヴィット同盟」は素顔、だそうです。
 この曲集から小山さんが少しずつ、さわりを弾いてくださいました。
第1曲:クララのテーマ部分、第2曲:オイゼビウス 部分、第3曲:フロレスタン 部分、第18曲:下のドの音が12回鳴る箇所と、さらにオクターブ下がって3回鳴るところを弾いて示し、続けてこの第18番を通して演奏。

ショパン:
「ワルツ第7番」はさらさらした、儚い感じ。ショパンの美しい姿…
「ワルツ第8番」気品。非常に気高い。多くの転調。
「マズルカ第45番」イ短調:つぶやき…
「マズルカ第37番」変イ長調:門が開かれ、エレガントに踊っているイメージ。

シマノフスキ:
ポーランドの方。最近注目されてきた。緻密で簡素。無骨な山男。ショパンを愛していた。スクリャービンの影響を受けていた。旅に出た後、ポーランドの山岳地帯に住む。特徴は“ポトハレ音階”。即興か? あるいは、山にこだまして変化したのか?「20のマズルカ」より、第1番・11番・4番を少しずつ演奏。
不思議な浮遊感ですね、本番で注意して耳を開こうと思います、と萩谷さん。

リスト:
「4つの忘れられたワルツ」より第1番を「ちょっと差し込んで…」
「村の居酒屋での踊り」メフィスト・ワルツ第1番 これは、悪魔メフィストと取引をして快楽を手に入れようとする ファウスト(老学者)の邪悪な恋の物語。村娘マルガリータが誘惑にはまっていく様子が音楽で表現されている。高音のところがマルガリータ…(ピアノでその箇所を演奏)。誘惑されてかわいそうな運命をたどるんです、と小山さん。ナイチンゲールの鳴き声は意味深長。

聴き応えのあるプログラムですね!と、萩谷さんのまとめの言葉で締めくくられました。  以上。
Date: 2014/05/12/16:50:32 No.4177

Re:第17回〜舞曲の園〜「レクチャー&サロン」のご報告
管理人@まさと
ぴあのふぉるて様

「レクチャー&サロン」ではお世話様でした。
この「レクチャー&サロン」も17回目を向かえましたが、いつも和やかな内に終わり僕に取りましても貴重な時間となっています。
萩谷さんとのレクチャーもとても楽しくそして分かり易い解説で本番のコンサートに向けた素晴らしい企画だと思います。
また目の前で小山さんのピアノが聴けると言うのもこの企画ではの特典だと思います。
「小山実稚恵の世界」の残りもあと8回となりましたが、ますます楽しみになって来ています。
また皆さんと会場でお会いする事を楽しみにしています。
Date: 2014/05/14/10:32:35 No.4179


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ラ・フォル・ジュルネ 5000人の熱狂
ぴあのふぉるて
昨日3日 小山さんのお誕生日に「ラ・フォル・ジュルネ」で、小山さんの生演奏を拝聴しました。
小山さん 今日はきれいな緑色のドレスで、いつものようににこやかに登場されました。
曲は、まさとさんが小山さんのファンサイトを開設なさるきっかけとなったラフマニノフ作曲「パガニーニの主題による狂詩曲」。
いつもCDで聴いているこの曲を、今回初めて生演奏で聴けると思うと、前日から胸の高鳴りをおさえられませんでした。

そして、小山さんの演奏はやっぱり素晴らしかったデス!!(まだ興奮と感動が持続中…)
生き生きと快活で鮮やかな彩りを放つ音楽が、巨大なホールに響きわたりました。鋭いリズム、ずしりと響く和音、美しい高速音階、煌めく高音…魅力あふれる変奏が次々と展開し、胸を打たれます。厳格さと柔らかさ、悲哀と歓喜など、様々な情感が繊細に、かつ伸びやかに、表現されてゆきました。小山さんの完璧な技巧と多彩な表現力に心を奪われます。鍵盤の上を舞い踊る小山さんの両手の美しさと言ったら!!(我々は2階席でしたが、左右の巨大モニターのおかげで細部まで見られます) もう見とれてしまいますね。
あの優美な第18変奏アンダンテ・カンタービレは、悩ましい表情で、気持ちをたっぷり込めて奏され、まことに抒情的でした。ただし、べたつかず洗練された品の良い甘さ。小山さんの音楽の魅力はこの丁寧なさじ加減にあるのだと思います。

オケとの掛け合いも楽しくて、緊張感のみなぎる演奏でした。
タタルスタン国立交響楽団はどこか懐かしい郷愁を誘うような、温かい音色をしていました。派手さや華やかさはないけれど、しみじみとした良さがあります。弦の音色はどちらかといえば暗めですが、縮緬(ちりめん)のようにきめ細かで美しい響きでした。
第24変奏、曲が盛り上がって終わると、「ブラヴォー!」の声と盛大な拍手が沸き起こりました。ホールA 5000人の熱狂、想像できますか?
ソリスト小山さんを讃える団員の皆さんの大きな足踏み(拍手の代わり)も、思いが伝わって素敵でした。指揮者と小山さんは抱き合ってお互いを祝福なさり、観客の拍手に応えておられました。小山さんはいつもの愛らしい笑顔で深々とお辞儀をなさいました。

後半は、オーケストラによりブラームスのハンガリー舞曲三つ、第1、第4、第5番が奏されました。今年はLFJのテーマが「祝祭の日」ということもあり、この日のお昼、丸ビルのエリアコンサートで(友人の所属する)「丸の内交響楽団」も、やはり華やかな舞曲を演奏していました。

さて、3時からは、別棟で小山さんのサイン会がありました。CDを手に並ぶファンの列は扉の外まで続いていました。(待つ間に、小山さんのプレトークのお相手役をされる萩谷由喜子さんにもお会いできました!)
そしてついに自分の番が来ました。ああ、またしても小山さんの優しい微笑みにノックアウトされてしまいました。用意したことが言えないもどかしい思いと幸せな気持ちが同居する、不思議な瞬間です。「小山さんの笑顔で半年もつね!がんばれるね〜」というまじょるか魔女さんとピア友さんの言葉を思い出しました。
小山さんは予定の時間を大幅に過ぎてもまだ、ひとり一人に温かく応対しながらサインをし続けていらっしゃいました。おそらく1時間余り、微笑みを絶やさずに。
小山さん本当にホントに、どうもありがとうございました。
小山さんのお誕生日の日付入りのサイン、大切にします。
来月のリサイタル「舞曲の園」を楽しみにしております。

まさとさん、いつもお世話になりどうもありがとうございます。
またお会いできる日を楽しみにしています。
Date: 2014/05/04/17:01:11 No.4171

Re:ラ・フォル・ジュルネ 5000人の熱狂
まじょるか魔女
ぴあのふぉるてさんのライブ感溢れる熱いレポートから、5.000人の熱狂と、オーケストラの団員の皆さんの足踏みが聞こえてきそうでした。
年越しのジルベスターコンサートで演奏されたラフマニノフ作曲「パガニーニの主題による狂詩曲」、「縮緬(ちりめん)のようにきめ細かで美しい響き」のオーケストラと、天衣無縫の天女の羽衣のような 小山さんの音色との掛け合いで、ホール一面に音粒のベールが懸かっている様が見えるようです。
左右の巨大モニターがあるのも祝祭気分が盛り上がるのでしょうね♪
サイン会での、「用意したことが言えないもどかしい思いと幸せな気持ちが同居する、不思議な瞬間」・・・よく分かります〜!
2月の演奏会で「シャコンヌのレコード・アカデミー賞ご受賞おめでとうございます」とお伝えしようと思っていたのに、サイン会で 小山さんの前に立つとオトメのように舞い上がってしまって・・・
小山さんの笑顔を思い出すたびにエネルギーチャージができているような気がします。
私にとっての次のラ・フォル・ジュルネは、6月名古屋での「音の旅」・・・舞曲の園への訪問を心待ちにしています。
Date: 2014/05/05/17:50:00 No.4172

Re:ラ・フォル・ジュルネ 5000人の熱狂
管理人@まさと
ぴあのふぉるてさん
まじょるか魔女さん

ラ・フォル・ジュルネはとても良いお天気に恵まれましたね。
過去も調べてみたら殆どが晴れ日でした。
聞くところによりますとタタルスタン国立交響楽団の皆さん達はウクライナ情勢の影響と思われる事でなかなか日本へ旅立つ事が出来ず、ギリギリの来日だった様です。
長旅で疲れ切った中で日本に着き、その足でリハーサルとまさに多忙なスケジュールとなった様です。
そんな中で、そんなことを微塵も感じさせない素晴らしい名演奏を聴かせて下さいました。
来年のラ・フォル・ジュルネも期待したいと思います。

Date: 2014/05/06/16:32:24 No.4174


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5月3日の誕生花はオーニソガラム✿
まじょるか魔女
新緑が瑞々しいこの日、小山さん お誕生日おめでとうございます
♪ヾ。・∀・。ノ
小山さんの音楽の樹に年輪が一つふえて、またこれから色彩豊かな音の花を咲かせ続けてくださるのですね✿✿✿
お誕生花のオーニソガラムは百合科。キリスト誕生の夜に光り輝いたといわれている「ベツレヘムの星」にたとえられる清楚な純白の花弁で、花言葉は「才能」とのことです・・・!

今日は久しぶりの演奏会、その名も「ラ・フォル・ジュルネ(熱狂の日)」。
小山さんの演奏に臨場する日はいつもラ・フォル・ジュルネです。
どうぞ、お身体大切に・・・ますますのご活躍をお祈りしております。
Date: 2014/05/03/00:18:26 No.4169

Re:5月3日の誕生花はオーニソガラム✿
ぴあのふぉるて
小山さん、お誕生日おめでとうございます。
 本日午後は、ラ・フォル・ジュルネで小山さんの生演奏を拝聴できるのを楽しみにしています。本当に「熱狂」してしまいそう。(今回に限らずいつも、ですけれど。まじょるか魔女さんと同じく…)
 これからもご健康に留意なさり、素晴らしい音楽を届けてください。

p.s. まじょるか魔女さん、小山さんの誕生花について教えてくださってありがとうございます。オーニソガラムは可憐なお花ですね。清楚な純白も、花言葉「才能」も、小山さんにぴったりですね。
Date: 2014/05/03/01:33:59 No.4170

Re:5月3日の誕生花はオーニソガラム✿
管理人@まさと
まじょるか魔女さん
ぴあのふぉるてさん

こんにちは。
いつもありがとうございます。
オーニソガラムと言うお花が小山さんの誕生花なのですね。初めて知りました。
お花の持つ合言葉など、まさに小山さんそのままの内容でした。
また色々と教えて下さい。
これからも宜しくお願い致します。
Date: 2014/05/06/16:21:58 No.4173


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