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杉並公会堂プレトーク:ショパンとシューベルト「鱒」のご報告 
ぴあのふぉるて
「音の旅」全国ツアーのさなか、まさに「仙台公演」の翌日17日夜、来月13日の演奏会「ピアノの詩人とリート王〜ショパンとシューベルト『鱒』〜」に先立ち、小山さんがプレトーク・イベントを開いてくださいました。お相手役は音楽評論家 萩谷由喜子さんです。(会場は杉並公会堂小ホール、参加者は約60名)
今回はこちらの公会堂で展開された演奏会シリーズ(小山実稚恵Produceシリーズ)の最終回だそうです。お二人の息の合った和やかなお話と、小山さんの美しい演奏を拝聴し、姉共々楽しく充実したひとときを過ごさせていただきました。
後半はたっぷり、質疑応答に当てられました。お答え一つ一つに小山さんのチャーミングで温かなお人柄がにじみ出ていました。萩谷さんの丁寧な解説も素敵でした。予定の時間をこえてもまだ次々と質問を受けてくださった小山さんと萩谷さんの優しさが、心に染み入ります。
心温まる素敵なひとときを本当にどうもありがとうございました。

以下、プレトークでお話しいただいた内容から、メモを元にご報告いたします。
趣向をこらした贅沢なプログラム、ショパンの絢爛豪華なソナタと、ピアノの入った室内楽シューベルトの「鱒」。そのコンセプトは?と、まず萩谷さんからご質問がありました。
小山さんは、今、シューベルトが大好きで、室内楽ではぜひ「鱒」を演奏したいと思われたそうです。「鱒」を軸に、ショパンのソナタ第3番をカップリング、それから幽玄なノクターをつけました…とお話しくださいました。

シューベルトのピアノ五重奏「鱒」は、歌曲「ます」のテーマを使った変奏曲である第4楽章が有名。また、楽器編成が珍しい。普通のピアノ五重奏は、第一ヴァイオリン・第二ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロ + ピアノ。しかし、この作品は、コントラバスが入る。成立は1819年、シューベルト22歳。旅先でお世話になったパウムガルトナーさんの依頼で作曲した。チェロを弾くパウムガルトナーさんにはコントラバスの友人もいて、室内楽を楽しんでいたそうです。シューベルトのこの作品はコントラバスが入るので、チェロが旋律を担当し活躍できる…とお二人から次々と教えていただきました。

萩谷さんより、歌曲「ます」の歌詞について詳しいご紹介もありました。ずる賢い漁師の話。(クリスティアン・シューバルトはドイツの詩人。資料 テクスチュア探訪Vol.7に詳細が載っています)
そして、小山さんが第4楽章より、美しい清流の情景描写の箇所を演奏してくださいました。ほんとに透明で清らかな音楽ですね。
それから、第1楽章〜第5楽章まで、各楽章の出だしを、小山さんのピアノ編曲で弾いてくださいました! 弦楽器の響きがピアノで表現されて、見事です。

さて、次は、演奏会前半に奏されるショパンのソナタ第3番 ロ短調 作品58について。
小山さんはこの曲を「力強い、規模の大きい作品」とご紹介なさいました。規模、内容、美しさで、ショパンの「ある種の極みが盛りだくさん」とのことです。
第2番はフィナーレが前衛的で、面白いけど…「第3番はきめ細かな配慮があり、非の打ち所がない傑作」と萩谷さんも絶賛。
そして小山さんが、ショパンは「第2主題」がほんとに美しい!(例えば第1番のコンチェルトの第2主題、調が変わるところ…)と熱く語られました。
ロ短調でソナタも珍しい…とのお話から、調性間の感覚、調性と楽曲のお話へと展開し、興味深く拝聴しました。

このソナタは1844年の作。父の死後、ジョルジュ・サンドの計らいで姉ルドヴィカがワルシャワからパリを訪れ、姉と久しぶりにポーランド語を話したショパンは元気を取り戻したそうです。
4楽章形式で、第3楽章がゆったりしている。美しいメロディ、和音の移り変わり、安堵や不安…。左手がチェロの響きのよう、とおっしゃって、小山さんがお好きな第3楽章から少し演奏してくださいました。本番が楽しみです!

そして、ノクターン第7番 嬰ハ短調 作品27-1は、規模も大きく、深淵な曲、格式も高い。大きなソナタの前に対峙できる作品…とのこと。
ノクターンはジョン・フィールドが作ったジャンル。ショパンも書いてみたが、ただきれいなだけではなく深い内容になってくる、と萩谷さんのご解説付き。

最後に室内楽の共演者の皆様のご活躍と音楽性について、小山さんからご紹介がありました。矢部達哉さん(ヴァイオリン)、川本嘉子さん(ヴィオラ)、上森祥平さん(チェロ)、渡邉玲雄さん(コントラバス)との共演を楽しみになさっているとのお話に、ますます期待がふくらみます。
「シンプルだけど艶やか透明…」「激しいものを秘めている」「たいへん美しい…」「穏やかな中に自然で自由な音楽性」など、小山さんが語られた共演者の皆様の特徴は、小山さんの音楽とそっくりですね! 目指しておられる方向性が同じなのでしょうね。
 小山さんと皆様のピアノ五重奏を楽しみにしております。

質疑応答コーナーでは、多岐にわたる質問にお答えいただきました。
まず私から、ショパンのソナタ第3番はデビューアルバムに収録されていますが、ご自身のCD作品を聴かれることはありますか?……小山さん(ちょっと困ったように…)、あまり聴かないですね、とのお答えでした。萩谷さんより、高みを目指す演奏家の方はそういう方が多いですね、とフォローがありました。

他の皆様のご質問も、興味深い内容ばかりでした。
・演奏後のクールダウンは?……演奏後にゆっくりお食事なさるそうです!
・東北の様子について尋ねられた小山さんは、紅葉についてお話しされてから、被災地の皆様の最近のご様子をお話しくださいました。小山さんが今も変わらず東北の被災地の皆様に心を寄せていらっしゃるとわかり、胸を打たれました。
・演奏時の手や指の動きについて……大切なのは気持ちをどう伝えるか、なるべく無理のない身体の使い方を心がけている、とのお答え。
・ノクターン20番(遺作)の作曲背景について……(萩谷さんご回答)この作品は姉への手紙の1ページで、第2番のコンチェルトがうまく弾けるようになるための指慣らしのための曲、だったのですね。
・ベートーヴェンについては……骨太な音楽。人間に生まれてよかったと思う、一番揺さぶられる、とのお答え。
小山さんが抱く他の作曲家の印象もあわせてお話しくださって楽しかったです。

また、杉並公会堂の方から公会堂のイメージ、今後の企画についてのご質問があり、小山さんは、素晴らしい聴衆の皆様と、ホールの企画担当者の音楽への愛と、ピアノのメンテ等の細やかな配慮への感謝のお気持ちを述べられました。
・旅については……(混沌とした)インドに惹かれている、といろいろな具体例をあげてお答えくださったのが印象的でした。小山さんは本当に旅がお好きなんですね!(サリーをまとった小山さんを想像しました)
・ピアノの種類については……それぞれ持ち味があるけれど、スタインウェイの音色が好き。楽曲がいろいろ混ざる時はオールマイティなスタインウェイを選ぶ、とのことです。
最後に、次回はベートーヴェンの「大公トリオ」をお願いします!という声も。
 小山さんの新しい企画をまた楽しみにしています。

小山さん萩谷さん、素敵なお話をどうもありがとうございました。また、嬉しいサイン会を今回も開いていただき、誠にありがとうございました。
演奏会本番を心待ちにしております。
土曜日の「音の旅」も楽しみにしております。
Date: 2014/11/24/01:00:51 No.4252

Re:杉並公会堂プレトーク:ショパンとシューベルト「鱒」のご報告 
とさま
ぴあのふぉるて様へ
皆様へ

仙台のとさまです。
ぴあのふぉるて様、杉並公会堂での小山さんプレトークの貴重な貴重なご報告を有難うございます!

モストリークラシックの小山さの随筆「ピアノと私」シリーズ第8回は小山さんの「シューベルトの想い」が綴られていますね。小山さんの中に占めるシューベルトの割合が大きくなっている様が読み取れます。そうした中での、ピアノ5重奏曲「鱒」と対峙される小山さんの演奏はいかばかりか、本当に楽しみですね。私は、残念ながら、杉並公会堂の演奏会に伺うことはできませんが、プレトークの内容を拝読しますと、お聴きになられる方々には、素晴らしい楽興の時が約束されているようなものですね。

ショパンのピアノソナタ第3番は、「音の旅」シリーズの第6回「内なる叫び 紫:高貴な精神・心の嵐」(2008年秋)でも取り上げられました。シリーズでも屈指の名演の誉れの高い、歴史的演奏の一つと断言できます。その演奏は、私の脳裏(心)に深く深く焼き付き、今も心の支えになっています。

ぴあのふぉるてさんの「ショパンのソナタ第3番はデビューアルバムに収録されていますが、ご自身のCD作品を聴かれることはありますか?」というご質問に対し、小山さんは「(ちょっと困ったように…)、あまり聴かないですね」とお答えになったとのことですが、名演奏家であれば、そのようにお答えになるでしょうね。萩谷さんが仰られるように。

しかし、より大切なことは、演奏家の手を離れたレコードやCDの果たす役割は別にあること、そのことに演奏家に気付いていただくこと、だと私は思っています。以前、「名演奏家に共通すること〜レジェンド〜」について拙文を投稿させていただきました。同じショパンのピアノソナタ第3番の同じ奏者の演奏であっても、二度と同じ演奏は存在しない・・・デビューレコードでの小山さんの演奏と音の旅での演奏、そして12月13日での演奏、全て異なるのは当たり前ですし、小山さんにとっては、さらなる高みを目指していらっしゃるという点では、より最近の演奏がベターとなるのでしょう。しかし、本当に驚嘆すべきは、デビューレコードに刻まれた音楽は、まさに今の小山さんの音楽の本質が見事に息づいていることだと思います。それは、小山さんが若い頃から、音楽の本質だけに集中して取り組んでこられたからでしょう。そのため、私は、小山さんの初期の録音も「等しく」好んで聴きます。音の旅の凄演や直近の興奮冷めやらぬ名演をリアルに再体験できるからです。そのような体験をさせてくれる演奏家は稀有です。小山さんが真の名演奏家であると賞賛される所以です。

小山さんは、震災の翌年の2012年1月15日、まだ震災からの復興・復旧とは程遠い時期、「勇気、そして根源的な肯定感」の極地とも言える、ラフマニノフのプレリュード作品23の2変ロ長調と音の絵作品39の終曲(第9曲)をプログラムの前後半の締め括りに、それぞれ演奏して下さいました。いずれも希望に満ち溢れた圧倒的な終結・・・・言葉を失う演奏、立ち上がる勇気とエネルギーを頂戴した演奏。この2つの曲を、小山さんは初期に録音なさっていますが、本当に凄い音が刻まれています。音の旅での小山さんの演奏をまざまざと思い起こさざるを得ない素晴らしさです(同曲を別の演奏家の演奏と比較すると、その余りにも大きな違い・・・小山さんの演奏の素晴しさに改めて驚嘆せざるを得ません)。

回り道をしましたが、杉並公会堂(12月13日)と岐阜のサラマンカホール(12月22日)での演奏家にお出でになる方、もし機会がおありでしたら、小山さんのショパンのピアノソナタ第3番のCD演奏をお聴きになることをお勧めします。小山さんは「鱒」は録音されていないので、事前に準備は出来ませんが。ぴあのふぉるてさんの素晴らしいご報告も参考にすれば、当日の感動度は大きくアップしますね。

明日から12月ですね。巷ではインフルエンザが流行し始めたようです。皆様どうかお元気でお過ごしください。

とさま@仙台
Date: 2014/11/30/19:37:36 No.4255


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ファンの皆様へ
管理人@まさと
ファンの皆様へ

小山さんへのメッセージをいつもありがとうございます。
私から皆様へ返信を差し上げたいと思ってはいますが、仕事やその他プライベートの事でなかなか時間が取れません。
改めて皆様へお詫びを申し上げます。

明日はいよいよオーチャードでのコンサートです。
ファンの皆様とお会い出来る事を楽しみにしています。
どうぞこれからも小山さんの応援とファンサイトを宜しくお願いいたします。
Date: 2014/11/28/19:10:21 No.4254


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甘酸っぱい珠玉のオレンジ◆◆◆香りたちのぼる 小山さんの短編小説集
まじょるか魔女
「音の旅」は名古屋・宗次ホールで参加していましたが、今回初めて大阪・いずみホールに出かけました。
11月24日の大阪は小春日和。いずみホールは大阪城の川向いにあり、川沿いの紅葉の道が
一面にオレンジ色でした。
ホールに入ると、主催の大阪新音さんのスタッフの方々がオレンジ色の色紙で作った蝶を胸に付けたり、
オレンジ色のストールを身につけたりされていて、会場のオレンジ度が開演前から盛り上がっています。
いずみホールは821席のクラシック専用ホールで、内装は柔らかいマホガニー調で温かみを感じます。
sotto voce さんお勧めの2階席から拝聴しました。
小山さんは、ゴールドがかったオレンジ色のグラデーションのドレスを纏われ、お顔映りが明るくて素敵です。
  (岐阜県民としては、今が旬の「柿」の色!と思いました)
小山さんはマイクをお持ちになって、
「ホテルから見える紅葉のオレンジ色が、今回の演奏にぴったりと感じました。
大阪新音さんは今日が創立65周年、おめでとうございます(拍手)…
65年続けてこられたことは素晴らしいこと、続けなければ見えないものがありますね。
『音の旅』は24回続けますが、その後に何かが見えればいいなと思います。…」
このようなことを仰った後、曲の紹介をされてから演奏を始められました。

◆くすんだテラコッタ・タン色
ショパン スケルツォ第2番は、ショパンのひとつの愛が破局を迎え、ジョルジュ・サンドとの交際が深まった頃の
作品ですね。幸福感溢れる第二主題の前の、不安と懐疑を込めた第一主題が切なく、長く続かない幸せを
予感しているかのように揺れるショパンの心情が迫り、小山さんの渾身のコーダがひりひりと沁みてきます。
くすんだテラコッタのような茶系オレンジのイメージです。
両手を高く掲げられた 小山さんの姿に息をのんだまま、バラード第1番へ。

ショパンのバラード第1番を聴きながら、映画「戦場のピアニスト」を思いました。実話に基づいたこの映画では、
アウシュビッツ収容所から逃れたユダヤ人のピアニストが逃亡生活の末、ドイツ人将校に発見されてしまいます。
「お前は何者だ」「私は…ピアニストです」「何か弾いてくれ」戦場らしくない会話のあと、弾いた曲が
ショパン:バラード第1番。荒涼とした夜のしじまに音色が流れます。
実際は、この時に弾いたのは ショパン:ノクターン嬰ハ短調(遺作)だったそうですね。映画化に際してなぜ曲を
変えたのか…
小山さんの演奏を聴いて、一つの解釈をいただいたように思いました。廃墟となった街並みにバラードという人間の生々しい詩が流れることで戦争の愚かさを表すと同時に、戦場とピアノというあり得ない組み合わせによって、未来への微かな望みと救いを示しているのではないかと。
茶色から徐々に黄味を帯びたなめし皮のようなタン色への変容を感じます。
2階席左手からは 小山さんの表情は見えませんが、背中の表情と指使いに込められた思いが伝わってきて、
理屈ぬきに声を上げて泣きたくなりました。
近所迷惑なので、腹筋に力を入れてガマン ゚゚・(>_<;)・゚゚
減衰した音が消え入ると、ほぅ、、という深いため息が会場中にもれました。

「記憶色」という言葉があります。記憶のなかの色は、実際の色より鮮やかに強調されるそうです。
例えば、桜色。実物は白に近い薄桃色ですが、ぬり絵等は、はっきりしたピンクになりがちですね。
空色や肌色も同様です。
「想像の色」も同じ傾向があるのかもしれません。

◆フルーティなオレンジ色、香り付き
「エヴォカシオン」は、「記憶、心象、情感」などの意味なのですね。港(エル・プエルト)で踊る人たちの靴音や
歌声とあわせて、南スペインのこってりしたマリーゴールドオレンジの音色が拡がります。
組曲「イベリア」は難曲中の難曲とのことですが、いつものようにさらっと弾かれる 小山さんの音色はタイル画のように複雑に重なり合い、まるで2台以上のピアノで演奏されているよう。小山さん、腕は2本ですよね?
以前、千手観音様のよう・・との感想を拝読しましたが、まさに実感でした。
「グラナダの夕暮れ」は、ドビュッシーが訪れたことのないスペイン南部アンダルシア州グラナダの夕焼けを
イメージして作曲したとのことで、濃い果汁のビビッドなオレンジ色を感じます。
夕日が落ちかける街に流れる潮風と、行き交う人の濃厚な香水がふっと香ってきそうです。
小山さんのピアノには、視覚や嗅覚も刺激されますね。

◆透明なオレンジ色から、祈りの下絵へ
“エステ荘の噴水”は、リストが聖職者になってから書かれた晩年の作品ですね。
名古屋で「音の旅」に参加したピア友から「噴水のしぶきが何色にも光り輝いてキラキラしているのが見えて、
小山さんの演奏に引き込まれました!」と聞いて楽しみにしていました。
「ピアノの魔術師」と呼ばれ、若い頃はアイドル的存在でもあり、女性ファンの失神が続出したとの逸話も残る
リストですが、晩年は人生の挫折により、精神的に憔悴していたのですね。
作曲時、エステ荘にたくさんある糸杉について手紙に記しています。
「この3日というもの、私はずっと糸杉の木々の下で過ごしたのである!それは一種の強迫観念であり、
私は他に何も ー教会についてすらー 考えられなかったのだ。これらの古木の幹は私につきまとい、
私はその枝が歌い、泣くのが聞こえ、その変わらぬ葉が重くのしかかっていた!」
「糸杉」は欧米では「喪(死)」の象徴なのですね。イエス・キリストが磔にされた十字架は糸杉で作られたという
伝説があり、花言葉は死・哀悼・絶望。
印象派の絵画のように陽光にきらめく“噴水”のイメージを誘いながら、小山さんの演奏からは「救い」を求める
思いも滲んできます。
曲の半ばにヨハネ福音書からの引用が掲げられ、転調してダイナミックな歌が拡がります。
「私が差し出した水は人の中で湧き出でる泉となり、永遠の生命となるであろう」
噴水の絵画の下絵に リストの遺言が隠されているようでした。

◆アプリコットオレンジ
締めくくりの ドビュッシー「喜びの島」。幸せなアプリコットオレンジにきらめく旋律が 小山さんのドレスの色と
同化し、舞台がオレンジ一色に染まっていきます。
「生きる喜び」を色彩で表現し、ドビュッシーへのオマージュを描いた デュフィの絵画が浮かんできます。
色彩はうたう、、、小山さんのピアノが色を纏って歌っています。
ラストの歓喜の滑り台…
キマッター *ヽ(*゚∀゚*)ノ ブラヴォ〜!!

◆橙(だいだい)色
アンコールは、
アルベニス:パヴァーヌ・カプリッチョ
グラナドス:スペイン舞曲第5番「アンダルーサ」
リスト:愛の夢第3番

スペインの2曲でオレンジ度が深まり、明度や彩度が様々なオレンジ色に彩られた短編小説集を閉じると、
目の前に広がるのは 和名:橙(だいだい)色の穏やかなデ・ジャ・ヴの風景。
想い出のなかの夕焼けの色でしょうか。


今回は、大阪勤務時にお世話になった先輩をお誘いしました。
先輩は「小山さんは女性なのに力強い演奏が素晴らしい!一人で来られている男性も多くて、
ファンの方が多いのね」と感嘆されていました。

小山さんにココロまで暖色にしていただきました。有り難うございました。
次回の「くすんだ水色」の世界も楽しみにしています。
Date: 2014/11/26/00:34:52 No.4253


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第18回音の旅「粋な短編小説のように」:仙台公演のご報告
とさま
ご無沙汰しています。皆様お元気ですか。仙台のとさまです。

「粋な短編小説のように」と題された、第18回「音の旅」仙台公演のご報告を致します。同じ会場で、オクターブ練習中様とご一緒に聴くことができ良かったです。北九州・福岡公演での”実稚恵さまの微笑み”さんの素敵な感想を拝読していたので、心の準備をして、小山さんの演奏に集中することができました。”実稚恵さまの微笑み”さん 有難うございました!

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オレンジ色の素敵なドレスで小山さんは爽やかに登場されました。

それぞれ平行調の関係にある、嬰ハ短調L256とホ長調L257のスカルラッティの2つのソナタで幕を開けました。2つのソナタが互いに慈しみあうかのごとく、調性のハーモニーの美を堪能することができました。嬰ハ短調のソナタは、レコードアカデミー賞受賞の「シャコンヌ」と対をなす名CD「ヴォカリース」の冒頭を飾っていましたね。

シューマンの「ノベレッテン」は、ポピュラーな曲ではないですが、小山さんの演奏があまりにも素晴らしかったので、曲の特徴・聴きどころも含めて、詳しくご報告させて下さい。小山さんは、8曲からなる曲集の中から、4曲(第1、2、4、8曲)を演奏して下さいました。

行進曲風に始まる第1曲の「トリオ」の主題の憧憬に満ちた美しい旋律、空虚さ皆無のピアニスティックな律動感に満ちた第2曲(小山さんの冴えに冴え渡った輝かしい音の粒の連鎖!)、舞曲を想わせる第4曲に込められた深い洞察、いずれも素晴らしかったですが、特に、長大な終曲(第8曲:10分以上かかります)の小山さんの演奏は白眉でした。そこでの小山さんの奏楽は、シューマンの奥深い内面の苦悩とクララへの想いを絶妙に表現している点において、前回の「ダヴィッド同盟舞曲集」の超名演を髣髴とさせるものでした。

その第8曲の構成は複雑さを極めているため、感想をお伝えしにくいのですが、前半部分の【A-B-A-C -「はるか遠くからの声」-「続き」-C’】という不思議な構成の中の「はるか遠くからの声」-「続き」の部分が本当に素晴らしい聴きどころになっています。Aは嬰ヘ短調で憂いのある上行旋律が特徴になっていて、Bは変ニ長調でギャロップ風のリズミカルな曲、そしてCは行進曲風舞曲ですので、「はるか遠くからの声」の箇所がどこかお分かりいただけると思います。

「はるか遠くからの声”Stimme aus der Ferne”」は、緩やかに流れる美しい下行旋律で始まります。左手はCの動機を使った密やかな伴奏音型、8小節目の右手のトリルの部分の潤いに満ちた感動的な表現、右手は音価を長く取った和音で次第に沈潜し、深い感動の静けさの中に消え行きます・・・・そして「続き」と書かれた部分では、メロディーラインが美しく映えるのですが、それも次第に揺蕩うようにして、更に深く沈潜し(「ダヴィド同盟舞曲集」の終曲を思い出します)、やがてAdagioを経て、愛する人への憧憬や永遠の命を希求するかのように一旦終止します。間をおかずに、現実に戻されるかのように、やや動きの速い動機が現れ、Adagioの終止を経て、思い出すかのように、行進曲風のCの後半C'が音量を抑えて現れ、前半の部分を閉じます。わずか2分程度のこの部分における小山さんの演奏は、過去のどの演奏をも凌駕していると私は深く感動しました。

そして後半、この「はるか遠くからの声”Stimme aus der Ferne”」は、装いを少し変えて(単音から和音で旋律を奏でます)、ヘ短調で再度現れます。小山さんは意思のある強い音(フォルテ!)で悲愴感を漂わせますが、やがてこの世のものとは思えない美しい転調を経て、半音階的な動きを伴う瞑想の世界に小山さんは聴衆を誘うのです。そして、それ以降は、速度を上げながら、終結部の分厚い充実した和音の響きに到達し、私たちを幸せな気分に浸らせて下さったのです。

誰からも聴くことのできない、小山さんだけの奇跡的名演!

そして、実は、Aの主題は「ダヴィド同盟舞曲集」の第11曲の主題と関連し、また「はるか遠くからの声”Stimme aus der Ferne”」はクララ作の「ノットゥルノ」とも関連しているだけでなく、「ダヴィド同盟舞曲集」の第17曲「遠くからのようにWie aus der Ferne」を想起させるので、前回の「ダヴィド同盟舞曲集」に次いで、この曲を選ばれた小山さんのシリーズ全体でのプログラミングの妙味に感じ入ります。

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名曲中の名曲、ショパンのスケルツオ第2番とバラード第1番では、ショパンの構成美の素晴らしさを存分に楽しむことができました。小山さんはスケルツオをほとんど演奏なさらないですが、彼女のスケルツオは本当に素晴らしいと感じました。第2主題、右手の高音の旋律の歌い回しは節度を伴いながら、静謐で気高く、”祈り”の世界を想起させる、他に類例のない程の感動を聴き手に与えて下さいました。ショパンの作品の中で私が一番好きなスケルツオ第4番を、小山さんの演奏で聴きたいと強く思いました。バラード第1番に込められたショパンの想いは、小山さんの音楽家としての深い洞察とピアニストとしての卓越した技倆とが絶妙に調和し、これ以上の演奏はかつて無いと思わせるほど素晴らしく表出され、感泣ものでした!

聴衆はスケルツオの怒涛のようなコーダで曲を閉じた後、小山さんの気迫に圧倒され、誰も拍手ができませんでした。そのまま、バラードに自然に移りました。バラードの終わりも、音が完全に消え、小山さんの手が膝に置かれるまでは誰も拍手をしないという奇跡が起きました。

アルベニスは、中間部分の美しい旋律や終結部のpppppやppppにおける小山さんの絶妙な音の感覚に驚嘆しました(聴きどころです)。エステ荘の噴水の美しさには、身の置き場がない状態でした(オクターブ練習中さまの仰る通りです)。

そして、ドビュッシーの喜びの島。小山さんのドビュッシーは音の旅でも話題になっていますね。この演奏至難の曲。小山さんのラヴェルも同じですが、我々は今までドビュッシーの何を聴いてきたのか、と思わせるほどの名演です。これほどまでに、生命の躍動感を感じさせる喜びの島の演奏をかつて聴いたことがありませんでした。

ドビュッシーの作品の多くは、静謐な佇まいの弱音が支配することが多い中、「喜びの島」はやはり異色の作品ですね。この曲の官能的な側面は、確かに一つの魅力ですが、同時に、この曲の構成的な美、考え抜かれた音の運びも等しく魅力的です。冒頭2小節、トリルと渦巻くような32分音符の“p”のモチーフは、コーダで、“ff”で輝かしく歓喜に満ちた表情で現れ、曲全体に素晴らしい説得力を与えています。9小節目からのタランテラ風の喜びの主題はライトモチーフ化され、曲全体を支配するかと思えば、心臓の鼓動を感じさせる音の流れが絶妙なタイミングで配置されていたりします。そして、小山さんは、終わりの方で現れるファンファーレ風の音型(島が見えて来た、という喜びの表現)を精確に色彩豊かに奏で、そこから終結部に至るまで、息もつかせない迫力で推進し、凄まじいトレモロの後の大胆な終止に至るのです。

ここで再び聴衆の奇跡が起きました・・・・最終音の後に2つの休止符があります。終止が圧倒的なので、拍手を覚悟していましたが、休止符の後に拍手が始まったのです!ドビュッシーの「喜びの島」の第一義的な意味が私的で官能的な想念にあるのだとしたら、拍手は不要となりますが、私の場合には、多彩なソノリティの表出とビルトオジティを追求したこの曲の末尾の無音の音楽に込められたドビュッシーの想いを聴くことができ、幸せでした。無音を音楽にできる小山さんだけに許された音楽的充足感に浸ることができました。

小山さん、本当に有難うございました!

名古屋、大阪、東京の皆様 どうぞお楽しみになって下さい。

とさま@仙台
Date: 2014/11/19/23:51:43 No.4250

Re:第18回音の旅「粋な短編小説のように」:仙台公演のご報告
まじょるか魔女
とさま様

深い愛情と造詣に満ちたご報告を繰り返し拝読して理解に努めています。
シューマンの「ノベレッテン」は馴染みのない曲で調べてもよくわかりませんでしたので、
詳しいご教示はとても有り難いです。
仙台の会場の皆さまは「協力的な聴衆」でいらっしゃったのですね。
  (先日ある演奏会で早すぎる拍手にびっくりがっかりしました・・・Σ(゚д゚lll) )
仙台の皆さまの「傾聴」の想いに、小山さんのピアノの響きが増幅されたことと思います。
小山さんの無音の音楽については、これまでも度々語られていますね。
「喜びの島」の歓喜の終結部で、それを感じることができるのですね!

九州、仙台からのレポートにイメージが膨らみ、待つ日がますます楽しみなこの頃です。
Date: 2014/11/20/20:21:15 No.4251


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タイトルは 「後悔とエステ荘の噴水」 のはずだったのに
オクターブ練習中
 「音の旅」仙台公演の感想です。        
                               「あまりの官能の美に、気が狂いそう」

 やっと人間らしいまともな感情をとりもどすことができた、と感じています。自分の心のなかに 後悔 しか感じとることしかできず、ずっと苦しかった 胸の痛み から解き放されたような気持ちです。
 おもえば、ずっとずっと以前に、「欲しがるという気持ち」を持つことが出来なくなってしまいました。それともうひとつ、そのころに、すこしずつすこしずつ、「人の目」がこわく感じるようになっていきました。原因は、家族間の出来事で、読まれている方の推測からはずれないとおもいます。
 その心情のまま、ながされるように生きていても、これでひとの気持ちを理解できるはずもなく、人間関係をうまく築くことができず、人前では、愛想笑いを浮かべ、同意のない相槌を繰り返し、すべてにおいて内心では関わり合いを避けていました、そして、ひととの関わり合いを避け、鍵盤にむかいました。ピアノのむずかしさは、自分の頭のなかをからっぽにしてすべてを忘れさせてくれるのに十分でした。
 そんな鍵盤に向かう日々のなか、テレビ ”小山実稚恵さん”が弾く「エステ荘の噴水」を弾くのを見て、気持ちを楽にしてくれるきれいな曲があるんだとおもいました。そのころに感じていた”小山実稚恵さん”は、ディスプレイを通して見る、遠い遠い存在のひと、というふうに感じていました。
 ピアノが上手になりたくて、ときどき、コンサートへ行き、手の動きが見えるところに席を取り、指の使い方を見ながら、ピアニストの背中を見て参考にしていました。
 小山実稚恵さん”のリサイタルに行く機会に、指の見える座席を得ました。そのときは、なんかたのしいピアノコンサートだなぁと感じていたのですが、いまになってあのとき自分が感じていたのは、”小山実稚恵さん”の背中が”うれしい”、と、わらっている光景だとおもいます。それまで見てきたピアニストの背中には、大変という字が書いてあると感じていました。ところが、小山実稚恵さん”の背中は、わらいを押しころしてたたずんでいる、でもそのうちに、もうこらえきれなくなってふつうにわらっている、最後の方はほほえみながら駆け抜けていく、と、そんなふうに見えていました。
 自分はどんなにわらっても作り笑顔で、こころのなかでは全くわらえなくなっていたので、その背中越しに見える笑顔の秘密が知りたくなって、小山実稚恵さん”のリサイタルに足を運ぶようになっていったのだと思います。
 あと、背中越しに見ていく中で、筋力の必要性も感じていました。低音のほうへいっても高音のほうへいっても肩と腰は平行になっていることや、あたまは背骨のうえのまっすぐの位置にあること、肩と上腕の筋肉で、自由な腕の動きができていることなどを見ていました。顎関節をずらしてしまって、からだのあちこちに違和感をかんじている自分には、肩と腰の平行移動はむずかしいです。でも、ピアノの動きは顎関節を正常な位置に戻していくように感じます。
 こんなことをかんじてきたころに、せんくら のヴェートーベン「皇帝」を聴きます。質の高い、稼ぐ音楽家のレベルを、肌身で感じたのだとおもいます。じぶんのレベルを理解したこと、それと、からだとこころの状態がよくなってきたことが相まって、ずっとしまっていた人間らしい感情がもどってきたのだと思います。あぁ、音楽が感情を揺り動かす理由が知りたい。
 そして、今回の、「音の旅」 第18回 仙台公演を観ます。リストの「エステ荘の噴水」がたのしみで、やっと聴けるととおもっていました。やっぱり、「エステ荘の噴水」はいい。長い間感じていた後悔がやわらいでいく、不必要に入っていた肩の力みが すっと取れていく。後悔も、いつかは、消えるだろう、そんなことを感じてました。
 それなのに、
あんな、喜びの島:ドビュッシー、を聴かされるなんて。
プログラムの解説を読んでおおよそのイメージはつかめたように感じていたのですが、はじめて、記憶にとどめて聴く演奏は、自分の予想するイメージをはるかに超えるエロスの快楽を容赦なく音にして浴びせてきます。 受動的に、そして、流されることしか出来ない生き方をしてきて、他人のはずかしいところに立ち入るのを避けてきた自分には、愛の戯れを全面に打ち出して音にしているこの作品は、ねむっていた自分の中に内在する本質が、隠れることをやめて、歩き出させるのに十分です。ずっと気づかないふりをして、否定的にしか人生をとらえることができなかった自分が、偶然のタイミングで聴くこの曲はふつうの男の感情をとりもどすには十分でした。”小山実稚恵さん”が 喜びの島 を弾いている。あれは絶対に全力で弾いていたように思う。そして、みえないようにかくしている、ほんとうの生きる目的をおしえてくれたようにかんじています。女性の本心をもつたえてくださったように思います。あの妖艶な 喜びの島 を聴いて、平静を保てるわけないです。
 そして
リストが創った愛をテーマにした曲を聴かされてしまう。
 やっとほんとうのことをしった自分には限界を超えています。”小山実稚恵さん”もう自分を”喜びの島”へ連れて行ってください、自分を寝かしつけて、もう”夢”から覚めないようにずっとそばにいてください。自分の気持ちは、前回のメッセージで伝わっているはず。

 でも、聴こえてくるのは、D.スカルラッティのソナタホ短調L.257/K.206なんですね。

 むりもない。あたりまえ。自分はどうあがいたってそばにいれるわけがない。たわこと。できることなんてない。だいたい、ひとの道からはずれている。
 
 でも、このときに、”ひとの気持ち”とりもどしたようにおもいます。ほんとうはしてほしかったけどしてもらえなかった。そして、してほしかったひとがそばにいたのにしてあげることができなかった。後悔が残ってしまいます。過去の時間は、もう、とりもどせない、
 けれど、そうなのだけれども、後悔は悪いものじゃない。そして、きちんと後悔すれば、人生の次のページへとすすんでいける、後悔できない状態のほうがまずいと、そう言い切れると感じています。まあ、後悔はないほうがいいのですが。

 きらいだったじぶんはもう過去の時間軸へ行ったと思います。あとは笑顔の練習を重ねていけば、きっと笑えるようになるはず。
 まるで”小山実稚恵さん”にわらいかたのコツをおそわったみたいです。また「音の旅」に足を運んでいいですか?そのとき、自分の顔がわらってなかったら、やさしくおこってほしいなぁ。な〜んて。冗談です。もしかして、これを、スケルツォっていうのかな?

 今回、自分のコメントと”モーストリー・クラシックの”小山実稚恵さん”の記事を読み返してみたんです。その、モーストリー・・クラシックのほかのページに「オーケストラと暮らして60年」という記事を見つけました。すこし気になって、それもよんでみたんです。そのなかに、「本心を隠して表面を取り繕ったりすると、それはたちまち露見する」という記事を見つけました。それを読んで、「あ〜ぁ、これを知ってさえいれば、あまりくるしまずにすんだのに」とおもいました。よくよく、落ち着いて、冷静な目でみれば、だいたいのことは、バレバレなのに、と、そして、これを知っていれば、等身大の自分で行ける、と、気づかされました。
 それと、じぶんがこちらのコーナーに書き込みをしてまもなかったころに、とてもじぶんのこころをささえてくれるコメントをみつけたことをおぼえています。それは、おそらくは年輩であろう男性の方から受けるはじめてのささえでした。そっと、背中を押さえて、「大丈夫」、と言っていただいているようでした。これが、男のやさしさなんだ、と感じていたことをおぼえています。
 ピアノのほうですが、まよっているあいだはダメ、というところまできました。これでつたわるとおもいます。譜読みも鍵盤に指をのせるのも迷いがなくなるまで。でもこれがむずかしいんですよね。
 ながくなってしまいました。やっぱりだれかには胸の内をしってほしかったんだとおもいます。ゆるしてもらえますよね。”小山実稚恵さん”
Date: 2014/11/18/18:53:22 No.4248

Re:タイトルは 「後悔とエステ荘の噴水」 のはずだったのに
ぴあのふぉるて
オクターブ練習中さん、仙台公演の当日券、買えてよかったですね!
胸の内を語られたご投稿に思わず引き込まれました。
オクターブ練習中さんは静かに鍵盤に向かう日々の中、テレビで小山さんの弾かれる「エステ荘の噴水」に出会われたのですね! 本当に、小山さんの演奏なさる音楽には人の心を動かす力が秘められていますね。
この曲、「ぴあのピアVol.7 リスト編」のDVDにも収録されていて、感激です。

そして、オクターブ練習中さんの「“小山実稚恵さん”の背中が“うれしい”、と、わらっている」は、素敵な表現ですね! 小山さんの演奏をこれほど如実に表した描写を見たことがありません。オクターブ練習中さんの感性の鋭さに感動します。ピアニストの心情は背中にも現れているのですね。(今年1月、小山さんのラフマニノフ3番をサントリーホール2階席左側で拝聴した姉が、小山さんの背中にも気迫がみなぎっていた、と教えてくれたのを思い出しました)

そして、「肩と腰の平行移動」のご考察もたいへん興味深く読ませていただきました。身体の使い方に関する記述…「肩と腰は平行になっていること」、「あたまは背骨のうえのまっすぐの位置にあること」「自由な腕の動きができていること」…等は、ピアノをかなり弾き込んでおられる方ならではの描写力だと思います。ステージでピアノに向かう小山さんのお姿が目に浮かびます。
「自由な腕の動き」は、無駄な力が入っていないから可能なのでしょうね。(先日の「対談」のお話とつながりますね)
小山さんの演奏を、ピアノを練習する多くの人がお手本にしているのではないでしょうか。

さらに、皆様もお気づきでしょうけれど、小山さんは演奏中でなくても、ふだんから姿勢がいいですね。ステージに歩いて登場なさる時も、サイン会で椅子に座っていらっしゃる時も、終演後のお写真の立ち姿も、いつも、頭が天へ向かって引っ張られたようにまっすぐで、美しい。決して中心がずれない。ほんとにきれいだな、と思います。

オクターブ練習中さんのご投稿文には他にも、はっとするような言葉がいっぱいちりばめられているので、いろいろ考えさせられました。「ほんとうの生きる目的」、「後悔は悪いものじゃない」、「等身大の自分」など…。
そして本当に、「笑顔の練習」には小山さんの演奏会に足を運ぶのが一番ですね! オクターブ練習中さんのおっしゃるとおり「最後の方はほほえみながら駆け抜けていく」小山さんの音楽を聴けば、誰でも自然に笑顔が出るようになると思います。でも、無理は禁物。ゆっくり練習してくださいね。

小山さんの「音の旅」、来週の東京公演を楽しみにしております。
Date: 2014/11/19/12:41:26 No.4249


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コメントがある。
オクターブ練習中
 自分の投稿を読み返してみると、コメントがあってびっくり。せっかく寄せてくださったのに、気分の悪くさせてしまったかもしれないと、反省しております。
 まじょるか魔女さん、ぴあのふぉるてさん、とさまさん、ロシア音楽大好きさん、そして、まさとさん、おそくなりましたがありがとうございます。
 きょうのチケット、当日券があるかな。
Date: 2014/11/16/11:58:26 No.4245

Re:コメントがある。
まじょるか魔女
オクターブ練習中さん、メッセージを有り難うございます。
今日は当日券で「音の旅」を聴かれたのでしょうか。
フォローのコメント、私もだいぶ後で気付くことがあります(^_^;)
どうぞ、お気になさらずに…
小山さんのピアノを通して ご縁ができたことを感謝しています。
Date: 2014/11/16/20:26:15 No.4247


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アンコールの曲名
渡邊純一
本日の仙台でのアンコールの一曲目の曲名、サイン会のときにお聞きしたのに忘れてしまったので、もう一度教えてください。アルベニスがお金のために書いた小曲と伺いました。
Date: 2014/11/16/18:26:56 No.4246


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対談「脱力の極み」
ケンチャンア
音楽之友社の雑誌「音楽の友」が来年1月号から開始される小山実稚恵さんの対談シリーズ、昨日その公開収録が元プロ野球選手で先日来季からのソフトバンク監督就任が決まった工藤公康さんをゲストに開催されました。会場の音楽の友ホールはもう一杯の人、異業種の二人がどんなお話をされるのか興味津々といった雰囲気でした。進行として片桐卓也さんが来られていましたが、片桐さんが進行される必要もなく、対談は小山さんが聞き工藤さんが答えるという形でどんどん進みました。昨日ばかりはピアニスト小山実稚恵ではなく工藤さんのファンとしてたくさん準備されてきた質問を楽しそうにぶつけられる小山さんがおられました。工藤さんもさすがに多彩なキャリアを持っておられるだけあってお話に淀みが無くセンスのある大変楽しい対談となりました。休憩時間に観客の若いお嬢さんが(おそらく貧血で)倒れられるというアクシデントがあったのですが、倒れた後もなかなか退席しようとされなかったあのお嬢さんの気持ち『体調悪いけどこのままもっと聞いていたい』はとてもよく分かります。(結局退席されましたが)

これからも主にアスリート中心にこの対談シリーズが続くとの事で、小山さんの新たな一面というか魅力を感じる事ができる楽しみがまた増えそうです。

小山さん工藤さん片桐さん、お疲れさまでした。

対談の詳しい内容は音楽の友1月号をご覧下さい。私も久々に買い求めようと思います。
Date: 2014/11/12/12:37:43 No.4243

Re:対談「脱力の極み」
ぴあのふぉるて
11月11日夜、「音楽の友ホール」(神楽坂)で開かれた対談「脱力の極み」、私も拝見しました。音楽以外の分野で活躍なさっている方々をゲストに迎えたこの新しい対談シリーズは、小山実稚恵さんの「切実な願い」が実現した「特別な試み」なのですね。(プログラム資料によると、今後登場される方々は、モーグルの上村愛子さん、スキージャンプの原田雅彦さん、水泳の平井伯昌さん、他。そして棋士の羽生善治さんも!)

初回は、来年デビュー30周年をお迎えの小山さんが、野球選手生活実働29年の記録を持つ工藤公康さん(野球解説者、福岡ソフトバンクホークス新監督)に質問をなさり、工藤さんが回答なさる形で進みました。
司会・進行役の片桐卓也さんは、ステージ右端でお二人のお話を聞きながら、適時、小山さんに質問なさり、小山さんから貴重な秘話を上手に引き出してくださいました。
小山さんは「夢のように嬉しいです…」と、最初からほんとに嬉々として工藤さんにいろいろとお尋ねになり、工藤さんのお答えに聞き入っておられました。次々と楽しいエピソードを披露してくださる工藤さん(間の取り方の妙技!)と、自然な反応がかわいい小山さんのやりとりに、会場は笑いの渦に包まれて、一時間半があっという間に過ぎました。

ここで少しだけ対談内容をご報告させてください。ケンチャンアさんのお言葉に反してスミマセン。
(懸命にメモしたのですが、記憶違いがあればご容赦ください)
・例えば、身体を磨き続けるお話:
工藤さんは30歳近くなってから筑波大学の先生について10年以上、きついメニューのトレーニングを続けたのだそうです。きつく感じるようになってからは、同じ量をこなすために練習時間を増やした、とのこと。
・本番前のリハーサルについて:
ボールの縫い目のお話から感触の話題になり… 工藤さんは本番前の練習で、一球目を大切にしている。小山さんもやはり、リハーサルでピアノを弾いて最初に持った感触を大切にしている、とのこと。
・メンタルのお話:
しかし、ブルペンで調子が良かったのに本番投げた瞬間 打たれ続けて「頭が真っ白!」になる、(ブルペンで最悪でも本番で完封することもある…)という工藤さんとは対照的に、小山さんは悪い演奏は忘れたいと思うほど「よく覚えている」とのこと。
また、初めて伺う小山さんの演奏前の精神状態について、「緊張しないと本当の集中力が湧かないような気がする…」というお言葉が、特に印象に残りました。
工藤さんが試合のシミュレーションを個室で描くお話も興味深い内容でした。

休憩をはさみ、後半は小山さんのピアノ演奏から始まりました。曲目はリストの「愛の夢」と「エステ荘の噴水」 ピアノはベーゼンドルファー。穏やかで温かな、落ち着きのある深い音色で紡がれる、美しい音楽を堪能しました。
体調を崩して演奏前にやむなく退席された方、本当にお気の毒でした。

演奏を間近で聴かれた工藤さんが感嘆なさって、「物語が流れている感じ…」とおっしゃり、その素敵なご感想に片桐さんもいたく感じ入っておられました。

鍵盤のスウィートスポットのお話では、小山さんが、単純にならないよう「わざとスライダーを入れる…」と野球用語入りで説明なさり、会場が沸きました。
また、「思いがあっても、1/100しか伝わっていない…」とのこと。(えぇ? 小山さん、謙虚さの極み!ですね)

それから「脱力」関係のお話となり、「体幹」の大切さ、しなる背中、竜巻のイメージ、腹筋を毎日2000回! 伸びるゴム?(柔らかさが大切)、普段の生活が大事、等々…もうメモが追いつかないほど、次々と展開してゆきました。
小山さんが最後に「もう一つ」質問なさり、工藤さんが、想定外のことにも対処できる気持ちの持ち方を教えてくださり、お開きとなりました。
工藤さんの、監督さんとしてのベンチでの表情にも注目したいと思います。
お二人ご退場後、片桐さんより工藤さんのご著書の紹介がありました。

小山さん、工藤さん、片桐さん、どうもありがとうございました。
小山さんの好奇心と探究心から生まれた珍しい対談シリーズ、これからも楽しみにしております。
Date: 2014/11/13/13:21:17 No.4244


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