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つたえたいことがありすぎて
オクターヴ練習中
今日の仙台公演、書き込みをはじめたのですがまとまりそうにありません。休日で時間のとれるときにしようとおもいます。けれど、やっぱり、”小山実稚恵さん ”のピアノ演奏を観ることが出来て良かった、と、そう、思っています。
Date: 2015/10/25/21:55:34 No.4406

Re:つたえたいことがありすぎて
とさま
オクターブ練習中様

きょうは同じ会場で、小山さんの破格のゴルトベルク変奏曲を聴くことができて嬉しく思います。あまりにも破格過ぎて、一体どのような賛辞をしたらこの感動をお伝えできるのか わかりませんね。オクターブ練習中さんと私も同じ気持ちです。私も、よく整理してから、皆様にご報告させていただければと思います。

本当に素晴らしかったですね。

とさま
Date: 2015/10/26/00:24:24 No.4407


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第20回「音の旅」〜究極のアリア〜 レクチャー&サロンのご報告
ぴあのふぉるて
第20回「音の旅」は名古屋 宗次ホールからスタートしたのですね。
まじょるか魔女さん、麗しい詳細レポートをどうもありがとうございました。
とさまさんの深い思いに満ちたリプライもありがたく拝読しました。
熱い感動を共有させていただき、感謝いたします。

10/20(火)夜、第20回「音の旅」レクチャー&サロンに参加いたしました。
オーチャードホール地下リハーサル室に入ると、正面左にスタインウェイ、中央には金色の花や植物が飾られたテーブルとスツールが2脚置かれ、右には楽譜が2種展示されています。
今回のレクチャー、ご出演は音楽学者 礒山雅(いそやまただし)先生。
楽曲の解説やご自身の仮説のご紹介等、礒山先生音楽教室といった趣で、たいへん興味深く勉強になりました。そして、演奏担当アシスタント役の?小山さんが可愛すぎます! 楽曲の演奏のたびにお席とピアノを行ったり来たりとお忙しいのですが、先生の細かいご要望に素直に、にこやかにお応えになるご様子は心が和みます。小山さんの優しいお人柄に改めて感じ入りました。
貴重なお話と素晴らしい演奏で1時間があっという間に過ぎ、記念写真撮影の後は、サロンパーティータイムとなりました。感激です。ファン仲間の皆様とご一緒に、小山さんを囲んで幸せなひとときを過ごしました。
以下、メモを元にレクチャーの内容をご報告いたします。ご参考まで。

壮大なリサイタルシリーズ「音の旅」第20回、小山さんがメインにすえた作品はバッハ「ゴルトベルク変奏曲」。小山さんはデビュー30周年記念の年に一番大切な物を弾きたいと思い、この曲を選ばれたのだそうです。30の変奏曲に「数遊び」も隠されていて楽しいですね。当日は導入としてシューマンの「花の歌」を演奏されます。
続いて礒山雅先生が様々な項目をあげて、作品の解説をしてくださいました。
《作品について》
・バッハは数遊びが好き(例:BACH=数字に置き換えると2+1+3+8=14)
・ゴルトベルク変奏曲は「音による幾何学」と言われている。
・不眠症のための曲であるという逸話については諸説ある。
(バッハの弟子ゴルトベルクが不眠症に悩むカイザーリンク伯爵のためにこの曲を演奏した…と言われている)
 →小山さんのご見解:全くの作り話ではないと思う。この作品はストレス解消のための音楽ではないか? この曲を聴いて気になることを取り除き、別の時に深い眠りにつくための…?(笑)
「眠りたくても眠れない、もったいない時間を充実させるための曲。元気な曲」(先生)、「前向きな曲」(小山さん)とお二人のご意見が一致しました。
また、小山さんはこの作品を「旅」だと感じる、とお話しになりました。
「次から次へ、嬉々として行く旅」だと。
・変奏曲の繰り返し:2回目を変えて演奏する方もいる。
 (小山さんはどのように繰り返されるか、楽しみですね)
・こんなに長い曲なのに、人気がある。Ariaの美しさは印象的。
・変奏曲のテーマは「低音部」である。骨格として鳴り響いている。上の旋律は飾り。ここで小山さんがAriaを(先生のご注文により!)両手でなく、下だけ演奏(笑)。他にも第4変奏等を「低音部」を響かせて弾いてくださいました。

《Ariaについて礒山先生の仮説》
〜バッハの妻アンナ・マグダレーナが書き記した楽譜の分析などから、「変奏曲の部分が先にあって、前後のAriaは本の装丁のように、後から作られたのではないか」〜  この仮説についてどう思われるか尋ねられた小山さんは、「そのアイディアは私の中では新しかった」とお答えになりました。たいへん驚き、納得されたそうです。
・小山さんのお好きな第8変奏は、活気みなぎる曲。素敵な演奏でした。
当時、ポロネーズ(ポーランド舞曲)が流行っていた。カイザーリンク伯爵はポーランド王も兼ねていたそうです。

《カノンの技法》
いかに幾何学的であるか、第3,第6,第9,第12変奏などの特徴について、小山さんの演奏を交えながら、礒山先生よりご説明がありました。追いかけっこ、上下反対、など、いろいろな構成。神業のような曲。
・先生より素朴なご質問:この作品を暗譜で弾かれるんですか? わからなくなりませんか?
 小山さん(ゆっくりお答えになりました):うーん。それは、あまり…。
(礒山先生は小山さんの驚異的な記憶力をご存じでない?!)
・二段鍵盤のために作られたので、鍵盤の先端まで使い切るのを“売り”にした曲である。それを受けて小山さんが「この曲以外では考えられない『腕さばき』」を披露してくださいました。
《第30変奏 Quodlibet》
第30変奏は2つの旋律(民衆の歌)が重なり合う。(長いことお前に会っていない/キャベツとかぶらが俺を追い出した)
小山さんは、これまで(第29変奏まで)の掟を違うものにしたこの第30変奏にバッハの意思を感じる、と言われました。また、先生のお話によると、急に田舎っぽい感じだが、実は技巧が凝らされ、精緻に考えられている、とのこと。

《Ariaに戻って終わる》
レクチャー最後のお二人のやりとりも印象に残りました。
礒山先生: 小山さんがこの曲を「旅」にたとえたことに同感です。旅をすると、いろんなものが心の中に積み重なっていきますね。
このゴルトベルク変奏曲、楽譜の最後に「Ariaに戻って終わる」という一文だけがあり、そこにAriaの楽譜は書かれていない。つまり最後は、最初とまったく同じAriaをもう一度演奏する。それなのに、感動的なのです。30変奏を経て、最後にAriaに戻って完結する。
小山さん: 同じAriaなんですけど…何を変えるということはないのですが、1時間で変化する。変奏曲を1時間くらい演奏するうちに何かが変化する…。
ここで礒山先生が「変化する…老化する」と言い換えられたせいで、小山さん笑い崩れて… 少し落ち着いてからお話を続けられました。つぶやくように、「Aria、必ず違う。胸を打たれる…」と。
そして Quodlibet 〜Aria をとおして演奏してくださいました。(お話直後の切り替えと、集中した表情がステキ!)
最後の音の余韻に胸がいっぱいになります。盛大な拍手がしばらく鳴り止みませんでした。会場のファンに深々とお辞儀をされた小山さんがお席の方へ戻ると、礒山山先生は黙って何度も頷きながら、しっかり小山さんの手を握っておられました。温かい拍手に包まれた感動的な情景でお開きとなりました。

小山さん、礒山先生、貴重なレクチャーをどうもありがとうございました。
来月、小山さんのリサイタルを楽しみにしております。
まさとさん、ファン仲間の皆様、お世話になりました。
また演奏会でお会いできるのを楽しみにしております。

p.s. 「ショパン」11月号おたよりカフェテラスに拙文が載りました。テーマは演奏会のチケットについて。小山さんの12年間24回リサイタルシリーズ最終章6公演の予約について書きました。
(とさまさん、いつも音楽誌記事情報に関して温かなお言葉をいただき、どうもありがとうございます)
Date: 2015/10/23/13:55:32 No.4404

Re:第20回「音の旅」〜究極のアリア〜 レクチャー&サロンのご報告
とさま
ぴあのふぉるて様へ

第20回「音の旅」〜究極のアリア〜 レクチャー&サロンのご報告を非常に興味深く拝読しました。ぴあのふぉるてさんの報告は、いつも臨場感溢れているので、まるでそこに居合わせたかのように感じてしまいました。メモを取っていただき、小山さんのお言葉もご紹介いただき、本当に有難いです。

バッハのゴルトベルク変奏曲ほど、研究者・演奏者・音楽愛好家を夢中にさせる曲というのは、もしかすると他にはないのではないでしょうか。私は、尊敬して止まない礒山先生の大著「マタイ受難曲」や「バッハ=魂のエヴァンゲリスト」を愛読してきたので、磯山先生のゴルトベルク変奏曲への想いの一端を知ることができて、とても嬉しいです。礒山先生に「ゴルトベルク変奏曲」の本を著していただくことが夢です。

ゴルトベルク変奏曲の弾き手として、燦然と輝いた存在である小山さんと世界的な音楽学者でいらっしゃる礒山先生とのドゥオによるゴルトベルクレクチャー・・・なんて素敵で破格なレクチャーでしょうか!

ぴあのふぉるてさんの《作品について》のメモの中 「音による幾何学」という表現は、まさにその通りで、知れば知るほど、もう面白くて楽しくてたまらなくなってしまうのに、曲を聴いていると、そうしたことを何も知らなくても ああ 何て素敵な音楽なんだろうと感じられるのが、このゴルトベルク変奏曲の素晴らしいところですね。

不眠症のための曲であるという逸話についての小山さんのご見解=「この曲を聴いて気になることを取り除き、別の時に深い眠りにつくための…?」と磯山先生のご見解=「眠りたくても眠れない、もったいない時間を充実させるための曲。」・・・お二人の自由闊達な精神の飛翔を感じさせるご見解に接し、清々しい気分になりました。

《Ariaについて礒山先生の仮説》において、磯山先生は「変奏曲の部分が先にあって、前後のAriaは本の装丁のように、後から作られたのではないか」と仰られたのですね。磯山先生に本を著していただきたいな と益々思ってしまいました。

9曲もあるカノンも変化に富んでいて楽しいですね。理屈っぽい仕掛けがあるのに、それを感じさせない音楽になっているのが凄いですよね。小山さんの演奏であればこそかもしれません。


《第30変奏 Quodlibet》の名古屋公演での小山さんの演奏が、優美でありながら断固とした勁い意思を感じることができ、深く感動したのでしたが、ぴあのふぉるてさんのメモを読んで、なるほどと理解できました。そうですか、小山さんは「これまでの掟を違うものにした(多分3の倍数で3曲毎にカノンを配置して来たのに、第30変奏曲だけは厳密なカノン様式を採用しなかったこと)この第30変奏にバッハの意思を感じる」と仰られたのですね。

Quodlibet 〜Aria 演奏の感動が伝わってきます。磯山先生は、曲を知り尽くしていらっしゃるから、小山さんのゴルトベルク変奏曲の演奏の素晴らしさを即座にご理解なさり、それで先生は黙って何度も頷きながら、握手をなさったのでしょうね。

小山さんの仙台公演(10月25日(日))でのゴルトベルク変奏曲を聴かせていただくのが益々楽しみになりました。ぴあのふぉるてさん 有難うございました。

とさま
Date: 2015/10/23/23:48:31 No.4405


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花のみちから、金色の音の宮殿へ  〜小山さんの究極のアリア
まじょるか魔女
10月17日(土)名古屋の宗次ホールで、
小山さんの第20回「音の旅」〜究極のアリア〜 を拝聴しました。

前回までは、九州や仙台の会場で「音の旅」が始まり、
皆さまのご感想を伺って心の準備ができたのですが、あれ?今回は名古屋からスタートですか?

しかも、
✿シューマン:花の曲
✿J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲
2曲構成という斬新なプログラムにどきどきです。

小山さんは、なぜゴルトベルク変奏曲の前に「花の曲」を置かれたのでしょう。
ご著書『小山実稚恵の世界』で、
「シューマンは初回から取り上げてきた作曲家だということもありますし、
また『花の曲』の素直さが、『ゴルトベルク』と良い組み合わせになると思いました。」と述べられています。

唐突ですが・・・魔女が時折訪れる兵庫県宝塚大劇場。
阪急宝塚駅から劇場を結ぶ道は「花のみち」という名前で1924年の宝塚大劇場開場により造成されたそうです。
宝塚歌劇へ続く「花道」の意味があるとのこと。
四季の花々や植物が植えられ、桜の季節はピンク色の道になります。
この道を歩いていると、公演への期待やワクワク感がますます募ってくるのです。

シューマンの「花の曲」は「ゴルトベルク 音の宮殿」に至る「花のみち」の役割のようにも感じました。
可憐な小花に彩られた道を歩いていくと、前方に金色に輝く「音の宮殿」が見えてきます。
いぶしたような上品なゴールドに輝くドレスを纏われた 小山さんのアリアが聴こえてきます。
30年前の原点に戻られて、心の琴線を鳴らされているようなしみじみとした旋律がひそやかに響きます。
アリアのなかでも心惹かれる11小節目・・・花弁のうえを露がほろろん、、、と転がり、花色が鮮やかに光ります。

アリアの歌声が終わったら、「音の宮殿」の扉をあけてみましょう。
金色の回廊には小部屋への扉が30もあるようです。
どの扉をあけても、低音に流れる旋律は共通していますが、部屋の内部の雰囲気や香りは異なっています。

少し予習をした他のピアニストのCDでは優しげな、または軽やかな印象の第1〜13変奏でしたが、
小山さんの演奏は新しい息吹に満ちた潔いフォルテで「前へ、前へ!」というパッションを感じます。

14番目の扉を開けると、3オクターブ跳躍の出だしにびっくり。
3音一組が鍵盤を走り抜け、部屋中に躍動感がみなぎります。

15番目は、後の第25変奏曲を彷彿とさせる切ないカノン。
さらっとやりすごせない思いをかみしめるように一音ずつ進行する旋律に涙腺が崩壊しそうです・・・

23番目。聴こえる曲の声部が2声→3声→4声と厚くなっていきます。
ばらの花が花弁数を増しながら咲いているようで、気持ちも華やぎます。

25番目の扉を開けると、流れているのはト短調のアダージョ。
ショパンさんはこの曲が好きだったのでは、と想像してしまうドラマティックな変奏曲です。
ショパン:練習曲の1曲ですと言われたら、シロウトの魔女はそうですか!と思うような
哀切な旋律が歌われています。

28番目。小山さんが羽を拡げて浮遊されています。
よく見ると、羽は秒速で振動しているのです!

29番目の扉を開けると、熱気がこもっています!
左右の手で引き継ぐ旋律と分厚い和音のミルフィーユ。うっかりするとミルフィーユに畳み込まれてしまいそう。
小山さんのエネルギーが伝導して汗ばんでしまいます。
小山さんは、最後の音を力をこめて打鍵され、そのまま30番目の扉へ誘われました。
バッハさんは、「小山さん、そうきますか!」と喜ばれているのではないでしょうか。

とうとう最後の30番目の扉。「クオドリベット」というプレートがかかっています。
「お好きなように」という意味なのですね。
当時流行していた民謡の2つの旋律が入り込んだ歌遊びの様式のフーガ。
「私は長い間 あなたと離れていた。さあ来て、来て。」と
「キャベツとカブが私を遠ざけた。お母さんがお肉料理をしてくれれば、出て行かずにすんだのに」
という曲だとか。
・・・何ちゅう歌や?どういう意味ですねん??・・・ですね。
再びアリアに戻る前の、当時の庶民の流行曲にシンパシーを感じていたバッハさんのユーモアが
じわっと伝わってきます。
けっこうギャグ好きのお父さんだったのかもですね。

30の扉を開けた後、再び聴こえてくるのは 小山さんのアリア。
楽譜上は冒頭のアリアと同じですが、30の変奏曲の旅を経たアリアは全く異なる曲として響いてきます。

デビューされて30年の音の旅を歩まれてこられた 小山さんの軌跡と重なり、
アリアの歌声が熱い芯を持って未来へと開かれ空高く溶けていきます。
変奏曲の原曲はぶれない小山さんの眼差しそのもの。
変わらない思いを1年ずつ高めて来られた 小山さんの音の宮殿を巡るかけがえのない時間でした。

アンコールは、シューマン:アラベスク。
かみしめるような旋律に会場が一つになりました。


神出鬼没の とさまさん、またお会いできて光栄でした。
開演前の「ゴルトベルク講義」ありがとうございました。
今まで敷居が高いと思っていたこの曲ですが、おかげ様で少しだけ距離が縮まったように思います。

「音の旅」は毎回テーマカラーに彩られていますね。
C(シアン 青)・M(マゼンタ 赤紫)・Y(イエロー黄)は「色の三原色」と呼ばれ、
ほとんどの色は各色を混合することによって表現できますが、
金色・銀色はこの掛け合わせでは作れない「特色」での対応になるそうです。
まさに、今回のテーマカラー「金」は「孤高の存在・特別なもの」なのですね。

小山さん、金色に輝く特別な年、本当におめでとうございます。
これからの 小山さんへも皆さまと共にエールを送り続けたいと思います。
Date: 2015/10/17/22:57:56 No.4402

Re:花のみちから、金色の音の宮殿へ  〜小山さんの究極のアリア
とさま
ぴあのふぉるて様へ

先日(No.4400)は、音楽誌に掲載された小山さんの記事をお知らせいただき有難うございました。いつも、漏れなく記事を探して下さり、かつ、それぞれの記事の要点をわかりやすく記載して下さるので、小山さんのファンの皆様にとって、本当に有難い「お知らせ」です。ご無理のない範囲で、これからもよろしくお願い申し上げます。同じ、ご投稿記事の中でのシューベルトの即興曲作品142の2に対するコメント=「シンプルな構成の中に、美しさと勁さが凝縮されたこの作品は、小山さんの魂を表現するのにぴったりのような気がします。」に心を強く動かされました。本当にその通りですね。ぴあのふぉるてさんと同じように、私も改めて「これほど素敵な即興曲を書いたシューベルトと、この作品を演奏なさる小山さんに、いくら感謝してもしきれないですね。」と思いました。

まじょるか魔女様へ

【ワルシャワと繋がる音楽の会話〜小山さんと弦楽五重奏のショパン「音の幻想」】(No.4401)および最新のご投稿【花のみちから、金色の音の宮殿へ 〜小山さんの究極のアリア】(No.4402)を拝読させていただきました。

ショパンのピアノ協奏曲:フルオーケストラ版とは異なる室内楽版での今回の演奏、ご紹介いただいた小山さんのお言葉「室内楽ならではの繊細なニュアンスを感じながら、音楽会話ができるのではないかと思っております」の通り、本当に親密で心温まる素敵な演奏でしたね。こうなると、小山さんにはいつかショパンが自ら書いたピアノソロ版で2番、1番の順序で演奏していただきたいな などと 欲張りなことを考えてしまいます。

バッハのゴルトベルク変奏曲:かくも芳しい、素晴らしいご投稿を有難うございます。小山さんは、過去には2009年、2012年、2014年に同曲を演奏なさり、まさとさんが運営して下さっているこのファンサイトでも沢山のファンの方が、これ以上ないほど最高の賛辞をお寄せになっていますね。宗次ホールでの今回の演奏は音の旅シリーズの一環として開催されたわけですが、この長大な難曲を十八番にしているピアニストは本当に稀有だと思います。

魔女さんのお言葉「小山さんの演奏は新しい息吹に満ちた潔いフォルテで「前へ、前へ!」というパッションを感じます。」の通り、ポジティブなエネルギーに満ち溢れた素晴らしい奏楽でした。ピアノという楽器のニュアンスの豊かさは十二分に感じられながら、曖昧さから決別した潔い演奏・・・・・それでいて、そここに込められたバッハの仕掛け、装飾音や32分音符などをこれ以上ないほど柔らかくニュアンス豊かに表現されたり、緩徐な変奏曲などでは、天使の微笑みを感じさせる極上のニュアンスが支配し、聴き手は夢のような陶酔感を味わうことができるのです。聴きどころの一つである第13変奏曲などは、その極致でした。

白眉だった技巧的な第29番から第30番への推移、そしてダカーポのアリアの演奏の素晴らしさは魔女さんのご報告=「デビューされて30年の音の旅を歩まれてこられた 小山さんの軌跡と重なり、アリアの歌声が熱い芯を持って未来へと開かれ空高く溶けていきます。」の通りです。宗次ホールに居合わせた全ての聴衆が抱いた小山さんへの尊敬と敬愛の情とも美しく融合しながら・・・。

小山さん:素晴らしい演奏に感謝しています。10月25日(日)の仙台での小山さんのゴルトベルク変奏曲の演奏を楽しみにしています。お気をつけてお出でください。

とさま
Date: 2015/10/18/11:00:15 No.4403


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ワルシャワと繋がる音楽の会話〜小山さんと弦楽五重奏のショパン「音の幻想」
まじょるか魔女
10月10日(土)兵庫県立芸術文化センター 大ホールにて、
小山さんの「音の幻想(ファンタジー)」を拝聴しました。

オール・ショパン・プログラムで、曲目は
✿ノクターン 第2番、第13番(ピアノ・ソロ)
✿ピアノ協奏曲 第2番(室内楽版)
✿ピアノ協奏曲 第1番(室内楽版)

小山さんは、真っ白のドレスで登場されました。すっきりとした白薔薇のようです。

ノクターン 第2番。
耳なじみがあるはずの曲ですが、いつもながら今ここに生まれたばかりのような瑞々しい音色が
会場を染めていきます。
しん、とした静寂の中に続いて、ノクターン 第13番。
悲しみに迷い彷徨うような冒頭から、風に向かって立ち上がっていく旋律へと打鍵が熱を帯び、
小山さんの積み重ねてこられた日々の底力からこみ上げる勁いエネルギーが空気に満ちてきます。
ノクターンといいながら、バラードのような物語を感じます。

ピアノ協奏曲で共演されるのは、弦楽四重奏グループのクアルテット・エクセルシオ
(ヴァイオリン:石田紗樹さん、山田百子さん、ヴィオラ:吉田有紀子さん、チェロ:大友肇さん)と
コントラバスの渡邉玲雄さん。
エクセルシオのヴァイオリン:西野ゆかさんが療養中のため、石田さんの客演となったそうです。

演奏会フライヤーに 小山さんのメッセージが掲載されていました。
「ショパンの時代、ピアノ協奏曲の演奏はかなり自由に、いろいろな形態で演奏されていたそうです。
コンチェルトであってもコンサートの様子によって室内楽との組み合わせになったり、
小編成オーケストラで演奏されたり、ソロピアノでの演奏だったり・・・。
今回演奏しますショパン2曲のコンチェルトも、ショパン自身の手によってピアノ独奏用にも編曲されています。
今回の演奏はヴァイオリン(1st&2nd)、ヴィオラ、チェロ、コントラバスによる演奏ですから、
室内楽ならではの繊細なニュアンスを感じながら、音楽会話ができるのではないかと思っております。」
音楽会話・・・素敵な言葉に期待がますます募っていました。

ショパンの時代にタイムスリップしたようなコンチェルトが始まりました。
演奏順は、作曲年次にそって第2番から。
「第2番⇒第1番の必然性」については、とさまさんが以前「ファンの掲示板」にご投稿されて衝撃を受けました。
 (Date: 2015/07/07/22:44:17 No.4368)
「ピアノとオーケストラの一体感」を追求した第2番。
「それに対し、第1番は、ピアノとオーケストラの互いの独立性(精神的独立性)が
第2番より顕著になっている・・・」
そして、「ショパンは、第1番のピアノ協奏曲を最後に、二度とこのジャンルに戻ることはなかった・・・」
とさまさんが仰る言葉がこだまのように響いてきます。
この2曲を「コンチェルトの唯二の作品」として、それからはピアノ一台を宇宙として
あらゆる感情を表そうとしたショパン。
ショパンの音楽軌跡としてかけがえのない2曲なのだと、あらためて感じ入ります。

指揮者のいないステージは「音楽会話」の場にふさわしく、時に密やかな目配せの気配、
時にハーモニーを確かめながら共に歌うように、濃密な音楽会話が続けられます。
すっと息を鋭く吸う呼吸、弦を柔らかくはじく音まで・・・2.000人の聴衆が息をひそめて「傾聴」しました。
今まで拝聴したフルオーケストラとピアノの共演では、小山さんのきらきらした音色を織り込んだ布が
織られていく印象がありましたが、
本日のステージでは、小山さんの音色と弦楽器の5本の音色が組み紐のように目の前で
手編みされていくようです。

アンコールは、ピアノ協奏曲 第2番第2楽章を再び。
小山さんが歌うようにアンコール曲を告げられた時、わぁっと歓声があがりました。
儚く溶けいるような旋律をもう一度聴きたい・・・という思いは皆一緒だったのですね。
何度も続くカーテンコールに 小山さんは弦楽の皆さんを盛り立てられながら応えてくださいました。

1985年ショパンコンクールでワルシャワ・フィルと1番を演奏された 小山さんが、
30年を経られてショパンの時代さながらに2番、1番を室内楽と共演されているという幸せな時間。
ショパンはコンクール開催中のワルシャワからJapon(ヤポン)兵庫県西宮市にワープして、
会場でそっと耳を傾けていたのではないでしょうか。


国内ワープされた とさまさん、またお会いできて嬉しかったです。

サイン会で並んでいるときにお話した男性は広島県福山市から来られていました。
地元で 小山さんのチャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番を聴かれてからファンになられて
急に行動範囲が広がったそうです。
小山さんの演奏は炊き立てのご飯みたい、ぴかぴかしていて粒がきれい!と言われていました。
上手な表現ですね。

小山さん、今回は素晴らしい「音の幻想」を有り難うございました。
幻想は輪郭を持ち、会場に集った私たちに深く刻み込まれています。
Date: 2015/10/10/23:27:06 No.4401


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音楽誌に掲載された小山さんの記事
ぴあのふぉるて
とさまさん、小山さんの気迫と音色がつぶさに伝わる素晴らしいご報告を、どうもありがとうございました。
即興曲作品142は本当に素敵な作品ですね。私も大好きです。
これほど素敵な即興曲を書いたシューベルトと、この作品を演奏なさる小山さんに、いくら感謝してもしきれないですね。ほんとにありがたいことだと思います。
142の1、Cの部分、後で確認しなくては…。
142-2はオーチャードのアンコールでも弾いてくださいましたね。
シンプルな構成の中に、美しさと勁さが凝縮されたこの作品は、小山さんの魂を表現するのにぴったりのような気がします。
142の4も、ちょっと不気味で不安の漂う、魅力あふれる曲ですね。

後半も、続く第3部も!ほんとに魅力的なプログラムですね。
栃木公演の興奮と感動を共有させていただき、感謝いたします。

さて、音楽誌に掲載された小山さんの記事をお知らせいたします。

『音楽の友』2015年10月号 p.36-39
対談 脱力の極み vol.10
お客様:三屋裕子さん(スポーツ・プロデューサー)
バレーボールの試合と音楽(特に協奏曲)の演奏には、いくつも共通点があるのですね。どちらもチームプレイであり、予想して「臨機応変に」動く/奏でることが大切だ、とのお話を興味深く拝見しました。また、試合も演奏も「緊張しながら冷静である」ことが求められているとわかり、スポーツ選手と音楽家の皆様の、素晴らしい集中力に感じ入りました。
コラムには小山さんが三屋さんに抱かれた印象が綴られています。「…努力と忍耐力」「華麗に自在に…」「何事にも真剣…」…どれもが小山さんご自身の特長と重なり、心に響きました。

同じく『音楽の友』10月号、p.211
小山実稚恵が発案、ジャンルを超えた 子供のための体験型イヴェント
 こどもの夢ひろば“ボレロ”〜つながる・集まる・羽ばたく〜
夏休みに開催された、2日間にわたるイヴェントの報告記事。ページ上半分を飾る写真からは“ボレロ”大集合コンサートで盛り上がる会場の熱気が伝わってきます。

『モーストリー・クラシック』2015年11月号
p.93 「ピアノと私」第18回
こどもの夢ひろば“ボレロ”
小山さんの「子供たちが新しい一歩を踏み出すための『何か』をしたい…」との思いから企画された、参加型イヴェント「こどもの夢ひろば」について、小山さんが詳しく報告なさっています。
子供たちの未来を見据えた素晴らしいイヴェントですね。2日間の会場の様子とともに、この企画に注がれた小山さんの熱い思いが伝わってきました。

このイヴェントに参加されたとさまさんのご投稿(No.4375)も併せて拝見すると、臨場感と感動がさらに増しますね。
以上、ご参考まで。

小山さんのご活躍、これからも楽しみにしております。
Date: 2015/10/06/10:31:18 No.4400


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シューベルトの魂との対話:栃木公演での小山さん
とさま
小山さんのファンの皆様

今回の小山さんの栃木公演は好天に恵まれ、爽やかな空気の中での開演となりました。

プログラムの冒頭のシューマンの「花の曲」は、いかにもシューマンらしい 凝りに凝った7分程度の変奏曲です。短いコーダ 小山さんはフォルテを基調としながら、ディミヌエンドでの終結が何とも魅惑的でした。

シューベルトの即興曲作品142の全曲演奏 これは大変な名演でした。演奏者が人智を超えた存在となり、音楽という抽象的な芸術が想像を絶するレベルにまで昇華する、という稀有な体験でした。生涯忘れえぬ感動が聴き手の心に刻まれ、それは小山さんとシューベルトが融合した魂の音楽として、永遠の命を得たかのようです。

今回 特に作品142の1及び2の素晴らしさについて印象を綴らせて下さい。

●作品142の1 ヘ短調:
 A・B・C・A'・B'・C'・コーダ という複合2部形式の長大な曲。
 最初のアルペジョ風の分散和音の意思の籠った打鍵に始まり、集中力が途切れることなく、曲が進行し、やがて速度を漸減しながら和音群の美しい変イ長調のBの部分に到達します。ここでのニュアンス豊かでかつ高貴な表情は小山さんの独壇場です。しかし、さらに素晴らしかったのは変イ短調に転調するCの部分でした。

このCの部分 右手が、湧水のように極上のニュアンスをもって滑らかに音塊を奏しながら、左手が頻繁に高音部と低音部を行き来し、まるで小山さんが天国のシューベルトと対話をしているかのような錯覚を覚えるほどでした。高音部の三度の和音によるたった3つの音の魅惑的なこと!シューベルトの内なる声が天国から降りてきたかのような、永遠の輝きを失わない、感動的な奏楽でした。

複合2部形式ですから、後半のA'B'C'も抗しがたい魅力に満ちています。シューベルトにはよくあることですが、ここでも調性が変わり、また音型が微妙に変化し、シューベルトの天才性が発揮された曲としか言いようがないですね。

●作品142の2 変イ長調:
 ある意味で 今宵の白眉と言ってよいほどの慈愛に充ち溢れた素晴らしい演奏でした。

A・B(トリオ)・A・コーダの単純な3部形式。しかし、Aの部分は3部形式になっており、教会での祈りの音楽のようなコラールで始まり、繰り返しが行われます。この繰り返しをすることで、次に来る f によるシューベルトの内なる魂の声が聴き手の心に深く深く浸透していくことができるような気がするのです。心の底から思いの丈を語る、強く確信を持った小山さんの奏楽・・・充実した和音の響きが漸減し、再び冒頭のコラールに戻ります・・・もう一度、必然のように繰り返しをなさり、そして、天国的で感動的なB(トリオ)を演奏される小山さんの魂は確かに天国に居るシューベルトと繋がったようにすら感じられたのです。

小山さんは深く音楽に没入され、その表情はシューベルトの音楽と同様に、まさに音楽的としか言いようがありませんでした。純粋で真の魂の音楽が佇み、そこに勁い(つよい)意思の存在も感じさせ、音楽に全身全霊で捧げる尊い芸術家を目の当たりにし、感動で涙を抑えることができませんでした。

ロザムンデの主題による作品142の3:変奏曲も活き活きと冴えわたり、コーダの祈るように静寂の中に音が減衰していく様は感動的でした。軽快でスケルツオ風の作品142の4も度肝を抜かれるような奏楽でした。推進力に充ちた フォルテを基調とした演奏、途中 ピアノソナタ第19番と同じように 休符に語らせる名人芸を挟み 怒涛のコーダではピアノが完全に鳴りきり 誠に見事に作品142の全曲を閉じたのです。

●後半はショパンのピアノ協奏曲第2番のラルゲットで始まり ピアノソナタ第3番で締めくくられました。

ラルゲットの演奏は絶美でしたが、ここでもコーダで音が長く延ばされ 消え入った後の無音の音楽の美しさに溜息をつきました。小山さんがご自分の手を膝の上におかれてからも 拍手はおろか 聴衆は物音を立てずに息を呑んでいました。その間、小山さんは鍵盤を凝視され 全く微動されません。スーッと手が鍵盤の上に移動し 一瞬呼吸を置かれて 第3ソナタの輝かしい第1音が会場一杯に鳴り響きました。

大変充実した和音群を経てやがて登場する第2主題の美しさも格別でした。小山さんの表情は柔和でありながら 心底共鳴されているお気持ちを素直に表わされており コーダの盛り上がりも含めて 本当に感動的でした。軽快で短い第2楽章を経て 長大な第3楽章では音の美しさが際立っていました。中間部では 思わぬ激情的な表現にまで踏み込まれ ただならぬ雰囲気を醸し出されました。 そして終楽章は、小山さんの十八番です。 著名なピアニストでも安全運転に終始し、がっかりさせられることも多い中、小山さんは ともかくフォルテを基調に怒涛のようなコーダに向かってひたすら推進されます。ピアノが壊れそうな位 強靭な音を求められ 激情的でありながら ショパンの気高い精神はいささかも傷つかない・・・これはやはり奇跡です。ロ長調に転調し 高らかな勝利を想わせるような輝かしい終結に接し ただただ唖然としました。

●第3部のアンコールでは 小山さんは3曲も演奏して下さいました。
スクリヤービン:左手のためのノクターン
シューベルト:即興曲作品90の3
ショパン:英雄ポロネーズ

静寂の中に消え行く音 小山さんがご自分の手を膝におかれるまでの長い無音が 音楽の一部を構成します。指が達者に回るだけでは決して表現できない音楽の本質が2つの曲に如実に表れており、そして 音楽を表現する上で不可欠な高度なメカニック面での技術が求められる英雄ポロネーズでの小山さんの圧倒的な威容感(充実した響き)・・・小山さんの演奏に接することのできる幸せに感謝する今宵のリサイタルでした。

★小山さん:今回もまた、小山さんの卓越した驚くべき演奏を通じた豊穣な音楽体験をさせていただき、感謝に堪えません。ショパンの第3ソナタは、30年近く前に実演で聴かせていただいた記憶があり、以来何度も聴かせていただき その度に 感動に打ち震えています。シューベルトの即興曲作品142は本当に素晴らしい作品だけに、小山さんの演奏で聴けることは大きな歓びです。有難うございました。 

とさま
Date: 2015/09/28/01:35:17 No.4399


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九響第343回定期 スクリャービン没後100年記念 ロシア音楽の潮流
実稚恵さまの微笑み

7月のミューザ川崎でのショパンピアノコンチェルトに引き続き、最近ぐっと秋めいてきた初秋の博多はアクロス福岡シンフォニーホールで行われた、九州交響楽団の定期演奏会での、実稚恵さまのラフマニノフピアノコンチェルト第2番を拝聴しに行ってまいりました。

天気は快晴。ソフトバンクホークスの優勝に沸く地元博多の街ではありましたが、折しも国政では戦後政治が根本から変わってしまうような大転換を迎えようとしている、今日この日に、自分の趣味に興じていて良いものだろうか。。内心、忸怩たる想いで会場に足を運びました。

本日のプログラム

ボロディン   歌劇「イーゴリ公」序曲
ラフマニノフ  ピアノ協奏曲第2番ハ短調 作品18
アンコール
スクリャービン 左手のための2つの小品 作品9−2「ノクターン」
スクリャービン 交響曲第4番ハ長調作品54「法悦の詩」

本日の席は、ホール右手16列目ということで、多少、直接音と反響音の影響があるのか、音が埋もれてしまうことがあるような感じもしました。
さて、冒頭はボロディンの歌劇「イーゴリ公」序曲。。初めて聴く曲です。
構成も1曲目が序曲でスタートということで無難な滑り出しです。金管がすっきり鳴らない。。木管は表情豊かに感じました。牧歌的な部分が美しい曲でした。しかし、ボロディンと言えば「ダッタン人の踊り」ですよね。 
1曲目が終わるとバイオリンパートの方々が移動し、舞台袖に控えていたスタインウェイのピアノをステージ中央に設置します。

いよいよ、気持ち的には、本日のメイン。実稚恵さまのラフマニノフです。今回は、深いブルー、群青色とも言うのでしょうか。落ち着いた色のドレスで実稚恵さまはステージに登場されました。
有名な、ピアノの重低音の強打で曲が始まります。世情を憂いているかのように聴こえたのは、私だけでしょうか。主役と脇役をピアノとオ―ケストラが替わりながら曲が進んでいくのですが、どうもオーケストラの演奏が細かい部分を描ききれず実稚恵さまのピアノと絡んでいけない。強奏部分はいいのですが、オーケストラの演奏が実稚恵さまの弾く美しく細かい旋律を引き立たてきれない。やっとカデンツアの部分でほっとする。そのようなもどかしさを感じました。

しかし曲が終盤の第3楽章を迎えると、ドラマチックで輝かしい曲想になることもあり、演奏のボルテージがあがりフィナーレで会場の雰囲気は一気に盛り上がりました。終曲後は、ブラボーの声とともに何度もカーテンコ―ルがかかりました。

実稚恵さまは、聴衆に応えアンコールでスクリャービンの左手のためのノクターンを演奏してくださいました。
本日の最終曲がスクリャービンということもあって、この曲をアンコールに選ばれたのだとは思いましたが、なぜ数ある彼の多くのピアノ曲中からこの「左手・・・」を選ばれたのか。思い出すのは、3年前に九州を襲った大豪雨の際にも、実稚恵さまは、この曲をアンコールで演奏してくださいました。あのとき、自分は被害にあわなかったけれど知人が大きな被害を受けた直後だっただけに、やさしく寄り添ってくれるような演奏がとてもありがったことを覚えています。今回の北関東豪雨で被害にあわれた方たちへの想いもきっと演奏にこめられていたのだと思いました。

休憩をはさみ最終の法悦の詩の演奏となりました。終演後、指揮の小泉氏が「演奏の機会の少ない、しかし芸術的に貴重な作品だ」と語っていましたが、この曲も、初体験でした。どこか、フランス風の抒情的な感じも序盤ありましたが強奏に彩られた、眩さ=エクスタシー(邦題はマイルドですよね)を具現したと思わせる曲でした。

PS
会場の私の席の右隣りにおられた気品のあるご婦人と、彼女が落とされたプログラムを拾ってさしあげたのがきっかけで、楽しくお話をすることができました。お話しを伺うと、彼女は私の母と同じ年なのに、とてもお元気で、つい最近も北海道に足を延ばされ、絵画を描くのが趣味で、近く個展を開くとお顔を輝かせながらお話ししてくださいました。私より一つ上の娘さんがおり、若いころ留学してピアノを学ばせ、現在は、体調をくずして演奏活動は行っていないけれど、自宅にホールとベーゼンドルファのピアノがあるとのことでピアノは、高等女学校に通っていた頃から憧れで、今日も実稚恵さまの演奏を聴きに来られたとおっしゃっていました。

11月のリサイタルで、また、お会いしましょうと再会を祈念してお別れをしました。
Date: 2015/09/19/16:16:31 No.4396

Re:九響第343回定期 スクリャービン没後100年記念 ロシア音楽の潮流
ぴあのふぉるて
実稚恵さまの微笑み様、
こんにちは。7月にミューザ川崎で、実稚恵さまの微笑みさんと初めてお話しさせていただいたことを懐かしく思い出しました。
博多で開かれた九州交響楽団の定期演奏会のご報告をどうもありがとうございます。会場の音響や演奏の様子が濃やかに書かれた、臨場感いっぱいの、愛情あふれるレポートを嬉しく拝見しました。
アンコールにも小山さんのお心遣いを感じますね。演奏会の後半に向けて自然な流れを演出する、素晴らしい選曲ですね。
今回の記録的大雨で被害にあわれた方々に一日も早く穏やかな生活が戻りますように、私もお祈りしています。

お隣の席のご婦人のすてきなお話もご紹介いただきありがとうございます。
絵画の個展を開かれるのも素晴らしいですが、ご自宅にホールとベーゼンドルファーのピアノをお持ちだなんて、すごいですね!
小山さんの演奏会では、聴衆がお互いに初対面でも自然にお話しできる雰囲気がありますよね。小山さんの音楽で皆の心がつながっているのでしょうね。ご投稿を拝見して、温かい気持ちになりました。
実稚恵さまの微笑みさんとお母様も、どうぞお元気でお過ごしください。
Date: 2015/09/22/18:57:12 No.4398


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小山さんから降り注ぐ音の洪水、箍(たが)を外した凄演・・・豪雨の豊橋にて。
まじょるか魔女
9月6日の豊橋のリサイタルを拝聴しました。
今回は、ずっとライヴで聴きたかった シューベルト:即興曲90-3、90-4 も弾いていただけるのです。
岐阜県人のピア友と魔女は「音の旅」を演奏される名古屋の宗次ホールは馴染みがあっても
さらに東部の愛知県豊橋はほとんど静岡県の感覚で「ちくわが美味しい」程度の乏しい知識があるのみですが
(土の器さん、プチ遠征しましたよ!)、
小山さんの引力に導かれるままに初めて豊橋を訪れました。

小山さんの演奏会の日には珍しい天候のようですが、豪雨の中、水しぶきを上げるバスに乗って
海岸近くの会場、ライフポートとよはしコンサートホールに到着。
アコースティック音楽専用ホールで、シンプルなデザインの温かみのある空間です。

小山さんは透明感のあるプラムのような薄紅色のドレスで登場されました。
音楽のミューズ 小山さんが横浜を飛びたち、豊橋に舞い降りて静かに歌い始められました・・・

シューベルト:即興曲90-3
この曲からは、羽を拡げた女神のイメージが浮かんできます。
2005年ショパンコンクールのポスター、羽が鍵盤のデザインになっている勝利の女神ニケの印象です。
「たまらなく好き」と仰るこの曲に、小山さんの「ヴォカリーズ」が込められ、
今生まれたばかりのような文字通りの即興曲の響きがホールに満ちていきます。
淡雪のようにしんと消えゆく最終音の減衰を味わいます。

続いて、142-1
90-3の旋律と共通するモチーフを感じます。
左手が心の襞からこみ上げるように奏でられ、さらに心情が吐露されていき、
同音の和音が重ねられて曲が閉じられます。

そして、90-4
宮沢賢治の「やまなし」を想起します。
クラムボンがわらったよ・・・と泡がぷくぷく弾けるように、音の泡がぷくぷく、きらきら
水面に湧き上がっていきます。
川底には悲しみが沈んでいて、ふとした心の隙間に浮かび上がり、
下降する二つの和音で曲が閉じられます。

最後に90-2
音粒がスワロフスキーのビーズのように連なり、きらめきをまして、もっと高く、もっと高く。
小山さんの内なるエネルギーから放たれる音符が天空に吸い込まれていきます。
最後の和音は晴れやかに上昇していますね。

シューベルトの心に寄り添い、人見知りの彼の気持ちを代わりに語っているかのような
小山さんの連作即興曲集。
「今回初めて楽譜を見たとしたら、どう弾くかなと思うようにしている」と仰る
小山さんの、リアルな即興に居合わせた思いでした。
   
       (90-4は遠い昔、発表会で「こどもアレンジバージョン」を弾きました。
        満井秀和さんと同じく、大人のピアノレッスン中ですので、
        いつか発表会で大人バージョンを弾いてみたいという新しい目標ができました)


小山さんのシャコンヌは何回か拝聴し、「慈愛」「祈り」の要素を強く受けとめていたのですが、
今回は全く違うものを感じました。
会場の外に降りしきる雨より、会場内の 小山さんから降ってくる音の洪水が凄まじく、
箍(たが)が外れたような、と言うより自ら箍を外されたような壮絶な打鍵に、ただただ圧倒されました。
ぴあのふぉるてさんの「小山さんは過去の演奏に安住せず、日々精進されているんだと感じて、
胸を打たれました。」とのご感想を実感する瞬間が、息をのんだまま続いていきます。

全曲を通してスタインウェイが会場の隅々まで鳴り響き、特に左手で奏でられる低音部が
毅然と立ち上がってダイレクトに飛んできます。

プログラム最終曲の「アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ」の演奏前、
小山さんは今まで踏み固められた道のりと、これから歩き続けられる一本道の行方を見つめられるような
眼差しをされました。
曲中のファンファーレ、登りつめていくフィナーレはご自身への、そして拝聴する我々への応援歌にも聴こえ、
温かいエネルギーの伝導を感じました。

土の器さん風に言わせていただくと、
「『シューベルトの即興曲』が聴きたくて伺ったのですが、結果的に(アンコールも含めて)
全てに魅せられてしまいました・・・!」
サイン会で 小山さんにこのようにお話ししました。

とさまさん、豊橋でまたお会いできて嬉しく佳い時間でした。

小山さん、今回も素晴らしい音色とメッセージを有り難うございました。
次回の金色の「音の旅」を心待ちにしています。
Date: 2015/09/07/23:48:04 No.4393

「猫のように自由な心…」の小山さん。
ぴあのふぉるて
まじょるか魔女さんのご感想はいつも詩的で、ニュアンスに富み、ほんとに素敵ですね。小山さんの音楽を表現するときに、美術や文学など、他のさまざまな分野の芸術とつなげられるところが素晴らしいと思います。曲の特徴もよく研究なさっていますね。いつか発表会で弾いてみたい曲も決まって、よかったですね。
小山さんはシューベルトの即興曲を本当の意味で即興演奏されたのですね。
キヨさんの簡潔で鮮やかなご投稿も、ありがたく拝読しました。
お二人のおかげで、小山さんの音色と会場の空気がそのままこちらに届きました。

そして、この日の「シャコンヌ」を聴かれたお二人の熱いお言葉で、感動を新たにしています。
〜「続いてのバッハ:シャコンヌは圧巻です。…小山さんの手にかかると不安も吹っ飛びます。…壮大な世界を表現してくださいました。…」(キヨさん)
「… 小山さんから降ってくる音の洪水が凄まじく、箍(たが)が外れたような、と言うより自ら箍を外されたような壮絶な打鍵に、ただただ圧倒されました」(まじょるか魔女さん)〜
小山さんがこんなふうに、束縛から解放されたような演奏をなさる時、ゾクゾクしてしまいますね。

ファンサイトやメールで皆様のご感想を拝読して、小山さんのお言葉:「犬のように誠実に練習を積み、猫のように自由な心で演奏ができたら、なんと素晴らしいことでしょう」(第17回「ピアノと私」より)を思い出しました。小山さんは日々修練を重ねて、ステージでは自由な猫の気持ちで演奏なさっているのでしょうね。それも、(ララちゃんのような)おとなしい飼い猫ではなくて、野生味あふれる猫、あるいは豹? 小山さんは心から、本能の赴くままに音楽を奏でておられると思います。そういう瞬間があると思います。小山さんの安定した整った演奏も大好きですが、危険を怖れずに進むような、思い切りのよい奏楽は、いっそう心を捕まれます。千々に心が乱れてしまう、と言ったほうがいいかもしれない。小山さんの生演奏はそのくらいの衝撃があります。

最終曲のフィナーレのまじょるか魔女さんの敬意にみちたご感想にも同感です。「ご自身への、そして拝聴する我々への応援歌にも聴こえ、温かいエネルギーの伝導を感じました」…「応援歌」、ほんとにそのとおりだと思います。小山さんにはいつも感謝しています。

小山さんの音色を果物で表すなら、イチジクの儚さと、巨峰の強さ。それらが同時に味わえる幸福にまた浸りたい、と思います。それでサイン会では、さくらんぼのような微笑みですから、あぁ、もうどうしたらいいの。
小山さんの繊細で強烈な音楽に心を奪われて、幸せです。
土の器さんもおっしゃっていましたね…「小山さんも、なかなかの“魔法使い”でいらっしゃいます」と。

本当に小山さんはいつも、期待をはるかに超えるレベルで我々を魅惑してくださいますね。
秋の記念公演を皆様とともに心待ちにしております。
Date: 2015/09/09/16:16:08 No.4394

Re:
まじょるか魔女
ぴあのふぉるてさん、素敵なフォローを有り難うございます。
キヨさんのご感想と共に、演奏会の感激をあらためてかみしめています。

「犬のように誠実に練習を積み、猫のように自由な心で演奏ができたら、
なんと素晴らしいことでしょう」
小山さんのこのお言葉、まさにステージで体現なさっていることを私たちは語り合いたいのでしょうね。

「イチジクの儚さと、巨峰の強さ。それらが同時に味わえる幸福にまた浸りたい、と思います。
それでサイン会では、さくらんぼのような微笑みですから、あぁ、もうどうしたらいいの。」
瑞々しい 小山さんの演奏は果物に例えるとぴったりきますね。
イチジクはたしかに儚いですね。でも粒々の存在感があって何度でも味わい、確かめたくなる感じ。
巨峰は強いですね。かすかに渋みもあり、優しく甘いマスカットとは一線を画していますよね。
そしてステージを降りられると東北特産の さくらんぼの微笑み・・・(。・∀・。)

いつも旬のフルーツの味わいを届けてくださる 小山さん。
同じ曲でも毎回違う香りと味わいが感じられるところに皆さまと同じく惹かれ続けています。
Date: 2015/09/10/23:24:47 No.4395

Re:小山さんから降り注ぐ音の洪水、箍(たが)を外した凄演・・・豪雨の豊橋にて。
土の器727
『小山さんの引力に導かれるままに少し遠出』。それも、バスの走行が水しぶきを上げる程の悪天候の中!。そして、同じくこの日においでになられたキヨ様も、前日からどんなにかお天気を案じていらしたことでしょう。お二方共、勇ましい“英雄”でいらっしゃいましたねo^∀^。 きっと小山様ご自身も、おいで下さる皆様を思い、更なるお気持ちを込め演奏なさったのでは、と想像致します。キヨ様から、『シャコンヌは10手による豊かな音も相まって、壮大な世界を表現してくださいました。曲が終わったときは涙が出そう・・・』と伺い、お教え頂く中、何か共有できる心持ちがして、嬉しゅうございましたm(_ _)m。 ところで、ぴあのふぉるて様もおっしゃっているよう、まじょるか魔女様の紡ぐお言葉は、とても詩的で、豪雨ならぬ恵みの雨に、私は水浸しです(*^_^*)。 『シューベルトOp90-3は、小山さんのヴォカリーズ、淡雪のようにしんと消えゆく最終音の減衰、シャコンヌで自ら箍を外されたような壮絶な打鍵、特に左手で奏でられる低音部が毅然と立ち上がってダイレクトに飛んできます。』等など、夏の疲れの後の爽やかな秋風のよう、私の心に染みました。
まじょるか様も、即興曲90-4を、遠い昔、発表会で弾かれたのですね!。いつか大人バージョンを、の夢、どうぞどうぞ叶いますように\(^o^)/。
私事になりますが、先日、母を悠久の棲家へと移しました。家族で、カンツォーネ♪君に捧ぐ 忘れな草を・・・悲しきその別れの日にも・・・♪を、それぞれ各自の調子で、多重唱した?次第です(〃゚д゚〃)。 (いろいろな歌詞があるようですが、我が家はこれにしました。) どうぞスルーなさって下さいね。ごきげんよう。

Date: 2015/09/21/17:43:09 No.4397


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