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11/17 読売新聞 夕刊「豊かな音色のパレット」、音楽誌インタビュー記事など。
ぴあのふぉるて
新聞と雑誌の記事情報をお届けいたします。ご参考まで。

11月17日『読売新聞・夕刊』
p.10 〜クラシック 舞踊〜
「小山実稚恵公演 豊かな音色のパレット」との見出しで、
5日 サントリーホールでの記念演奏会の評が載っています。
ショパンの第1番とラフマニノフの第2番を、一夜で演奏なさった小山さんの音作り。
二作品の思慮深い対比が、音楽評論家 舩木篤也氏の心をつかんだことがわかります。
特に記事後半、ラフマニノフ第2番の演奏についての記述は、小山さんと広上さんとN響の皆様の演奏を彷彿させる勢いがあって、素敵です。(「楽章終盤では、薄暮を思わす暗い音色で管弦楽と同化してゆく。」、「木管楽器との室内楽的な協働も美しい。」、「…ピアノ込みの交響曲。」など)
当日の興奮と感動が鮮やかによみがえりました。

弦楽器マガジン『サラサーテ』12月増刊号
  〜第17回ショパン国際ピアノコンクール全記録

「全303ステージ完全レビュー」
→ p.81〜91 「第3次審査」のご執筆担当は、萩谷由喜子さん。
萩谷さんの緻密で温かな演奏評に、深く感動いたしました。コンテスタントの方々、それぞれの演奏の特徴が明晰な筆致で浮き彫りにされ、ほんとに音色が聴こえてくるようです。
(他のレビューは白黒ですが、萩谷さんご執筆のページはカラーなのも嬉しいですね)

「歴代入賞者インタビュー」
→ P.120 小山さんのお話とお写真が掲載されています。
ピアノ選びのこと、コンテスタントに大切なもの、音の作り方、時代の変化、ショパンの魅力、等。小山さんの貴重なお話を皆様もぜひお読みになってください。

jacky 様
先日はjacky様の素晴らしいご投稿に感じ入り、何度も拝読しました。
jacky 様のご投稿の中から心に残った表現を引用しようとしたら、全文引用することになってしまいますね。
また感動と喜びを語り合えるのを楽しみにしております。

ケンチャンア様
先日はケンチャンア様のご投稿を懐かしい気持ちで拝見しました。
今は京都にお住まいなのですね。
小山さんの演奏会パンフレット、数えてみましたか?
どんどん増えるのが楽しみですね。
来年1月、杉並公会堂の演奏会でご一緒できるのを楽しみにしております。

では、皆様どうぞご自愛くださいませ。
Date: 2015/11/18/01:19:38 No.4427


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30年分の「いま」
篠村友輝哉「
時というものは、いまの積み重ねである。過去は過ぎ去ったいま、未来はやがて訪れるいま。私たちは、いまという時間を生きていながら、過去に囚われたり、未来に不安を抱いたりする。
小山実稚恵さんのデビュー30周年記念公演で、ショパンの第1番の協奏曲とラフマニノフの第2番の協奏曲が演奏された。広上淳一さんとNHK交響楽団の壮麗なサウンドとともに、ビロードのような、あるいはすりガラスのような含みのある繊細な音色と、音楽に全身全霊で没入していく熱情に満ちた音楽という彼女ならではの魅力が遺憾なく発揮されていた。
ショパンのピアノの最初の第1音が、決意に満ちて響き渡る。多感で傷つきやすくデリケートなこの協奏曲は、祖国への郷愁やポーランド人としての誇りの芯をも含んでいる。その本質が小山さんの詩的感性を通してまっすぐに心に届く。名曲は名曲であるがゆえに、奇を衒った演奏が増える傾向があるが、名曲が名曲たる所以を飾ることなく感じさせてくれる演奏だった。とりわけ第2楽章の、何か母性のようなものを感じさせる優しさで紡がれた儚い美は絶品であった。
後半のラフマニノフでは、演奏が進行していくにつれて没入の度合いを増してゆき、ラフマニノフの魂が憑依したかのような気迫が胸を鷲掴みにする。その憑依は、決して用意されたものではない。今この瞬間に彼女の胸に湧き上がる感情が託されている。その時の音楽を生きている。その瞬間を、今という瞬間を生きている。胸が張り裂けそうな慟哭も、切なさでいたたまれなほどの郷愁も、その瞬間に全霊の共感をもって奏でられる。第3楽章のクライマックス、オーケストラと一体になって壮大な歌が歌われる個所で、彼女が重ねてきた30年分の「いま」の集大成が胸にこみ上げた。この場で彼女の演奏を享受できてよかった、音楽をやっていて本当によかった、と涙が止まらなかった。
彼女が音楽と共に歩んだ30年は、簡単に言い表せるものではないだろう。しかしその喜びも悲しみも、その度に彼女の次の「いま」を支えるものに変えてきたのであろう。そして、この演奏会もまた、小山さんの新たな境地への一歩となるに違いない。
小山さんの30年分の「いま」の想いは、そっと、力強く、私の背中を押してくれた。
Date: 2015/11/08/22:40:25 No.4421

Re:30年分の「いま」
まじょるか魔女
この度のサントリーホールでの素晴らしい演奏会・・・
まさとさんのお写真付きレポートと
ぴあのふぉるてさんから始まる皆様の一連の 小山さん賛歌、
篠村友輝哉さんのご感想に、
小山さんの音色と会場の熱気を想像しています。
友輝哉さんは、小山さんの演奏に「今」という瞬間を生きて全身全霊で奏でられていること、
そして30年分の「いま」の蓄積に、音楽をされているお立場として大きな励みを感じられたのですね。
友輝哉さんの演奏を拝聴した者として、小山さんからの音楽の環の力強さに胸打たれています。

友輝哉さんのピアノ演奏は、文章からの印象そのままに深く、
ご自身の奏でる一音一音を丁寧に聴かれながら音を紡がれていました。
同級生のフルート奏者とのアンサンブルでは、相手の良さを引き出そうとされるような
温かい音楽対話を感じました。フォーレ:シチリアーノ ト短調 作品78 の
ピアノとフルートの相乗効果。
まさしく「友と輝く友輝哉さん」・・・
アンコールの ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調 では、
高音への溶けいるような儚い旋律を何度でも聴きたくなりました。
小山さんにパワーをいただきながら、道を拓いていかれますように・・・陰ながら応援しています。
Date: 2015/11/10/08:16:55 No.4424

Re:30年分の「いま」
ぴあのふぉるて
友輝哉さんのご投稿にはいつも胸を打たれます。小山さんの演奏の特質が、作品の深い理解にもとづき細やかに描かれて、ほんとに素晴らしい。
今回も、友輝哉さんの小山さんへの尊敬と憧憬が心に染み入りました。

友輝哉さんのように小山さんの音楽を聴いて励まされる人は多いでしょうね。
音大生も、大人も子供も、小山さんから大きな力をいただいていると思います。
小山さんは生徒に直接ピアノを教えるレッスンはなさいませんが、(公開マスタークラスは別です。来月開かれますね…)、演奏をとおして音楽の魅力を皆に伝えてくださいますので、そういう意味では、みんな、小山さんの教え子ですね。
全国に教え子がいっぱい!
小山さん これからもどうぞよろしくお願いいたします。

ところで、私も先日、友輝哉さんとお仲間によるデュオコンサートを拝聴しました。(まさとさんのおかげでファン同士のつながりができて、感謝しています)
フルートとピアノの掛け合いは、優しい思いやりと緊迫感に満ち、「音楽を共に作り上げる」喜びがあふれていました。まさに「友と輝く友輝哉さん…」とまじょるか魔女さんのおっしゃるとおり! 特に、マルタンの作品:フルートとピアノのためのバラードは、この日の白眉だと思いました。
シューマン作品など、ピアノのソロ演奏も絶美。
文章だけでなく、奏でられる音楽にも繊細な感性と豊かな表現力を感じて、最後まで魅了されました。友輝哉さんのご活躍をこれからも応援しています。
ご投稿も楽しみにしています。
Date: 2015/11/11/13:20:40 No.4426


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第20回「音の旅」〜「究極のアリア」
実稚恵さまの微笑み

 11月初旬の博多の街。。。本来であれば、晩秋の気配が感じられる街の佇まいとなるはずが、朝から、蒸し暑ささえ覚えるような天候で、未だに半袖姿で、通りを歩く人の姿も見られます。

いよいよ大台の20回を迎える実稚恵さまの12年間24回リサイタルシリーズ「音の旅」を聴きに博多は天神のFFGホールへと行って参りました。

いつもであれば、博多スタートとなるこのシリーズですが、今回は、充実の3番目での開催。しかも、「究極のアリア 金:孤高の存在・特別なもの」と銘うたれたタイトルにも、スペシャル感とプレミアム感が漂い、緊張が高まるのを感じながら、開演を待ちました。

今回のイメージカラーである、渋めのゴールドのドレスに身を包んで実稚恵さまがステージに登場され、演奏に先立ち、音の旅シリーズと今回のプログラムについてお話ししてくださいました。

12年24回のシリーズも漠然とした想いでスタートしたけれどもあっという間に10年20回を迎え、しかも今年は、記念すべき演奏活動30周年の年と、意味のある数字が並びました。
今回のメインプログラム「ゴルトベルク変奏曲」は、作品自体が、まさに「音の旅」であり、10年20回のこの回に入れたいと、シリーズの構成を考えたときに決めていました。

この曲は、曲の始まりと終わりのアリアの間の30の変奏曲から成り立ち3の倍数の変奏がカノンで第3変奏の同度のカノンから第27変奏の9度のカノンまで順次音程が広がり、短調が3曲、15変奏で区切られる等々、構成にアイデアがつまっています。

曲の解説と、バッハのこの大曲への強い想いを実稚恵さまは、語ってくださいました。バッハの曲は、数学的で、形もシンメトリックだったり、とても美しいと以前、実稚恵さまがおっしゃったように記憶していますが、まさに、「ゴルトベルク変奏曲」は、数年前のベストセラー「博士の愛した数式」ならぬ「実稚恵さまの愛した楽曲」であると強く感じました。

本日のプログラム

シューマン:花の曲 変ニ長調 作品19
休憩
バッハ:ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV988
アンコール
シューマン:アラベスク ハ長調 作品18

シューマンの花の曲は初めて聴く曲でした。今回は、スペシャルプログラムで、この1曲で1部終了となりますが、シューマン自身や妻クララがアンコールでも弾いた曲だそうです。可憐できれいな小品。すっと心に入ってくる作品でした。開演前に感じていた気持ちの高まりを解してくれるような曲でした。

休憩後は、いよいよメインディッシュのゴルトベルク。たぶん、だれでも一度は耳にしたことがあると思われるアリアから曲は静かに始まりました。もともと、チェンバロのために書かれた曲だと思うのですが、2段鍵盤を持たないピアノでこの曲を弾くのは大変なことだと、実稚恵さまの指さばきを見ていて思いました。
とても早いパッセージの連続で、しかも2段の鍵盤での演奏を前提に書かれたこの曲を、1段の鍵盤で弾くために、右手と左手をめまぐるしく交差して低音部分と高音部分を弾き分けます。最初は、演奏の技術に気持ちが向いていましたが、演奏(変奏)が進むうちに、次第にこの曲の持つ、壮大というか、どんどん昇華していくような曲想に魅いられてしまいました。カノンの部分を中心とした、3つの短調の部分が印象的で、最後の短調の第25変奏に続く第26・27変奏の輝き、高揚感は、体に熱いエネルギーが送り込まれるように感じました。
実稚恵さまは、最後のアリアにたどり着くために30の曲を弾いているとおっしゃっていましたが、私は、最後のアリアが終わっても再び続く、喩えれば果てのない宇宙のような無限を表現したようにも感じられました。

終曲後は、簡単に拍手するのが憚られるような音楽をも超越した高傑さを感じてしまい、アンコールで聴きなれたアラベスクの調べに癒されても、しばらくは席をたつことができませんでした。

この大曲をこだわりと渾身の演奏で私たちに届けてくださった実稚恵さまに感謝をしつつ帰途に着きました。
Date: 2015/11/09/01:26:28 No.4422

Re:第20回「音の旅」〜「究極のアリア」
とさま
実稚恵さまの微笑み様へ

博多での小山さんの想像を絶するような素晴らしいバッハのゴルトベルク変奏曲の演奏のご感想を大変嬉しく拝読しました。

「花の曲」は「開演前に感じていた気持ちの高まりを解してくれるような曲でした」と仰っていただき、すごく腑に落ちました。

小山さんは博多でも聴衆を感動の坩堝に引き込まれたのですね。実稚恵さまの微笑み様が仰るように、ゴルトベルク変奏曲は壮大で、時間と共に高みに昇っていくような曲ですね。小山さんは各地でこの曲の魅力を最大限に引き出した演奏をなさっていて、本当に素晴らしいと思います。私も、実稚恵さまの微笑み様と同じように、仙台公演での終演後、拍手することもできないほど感動で茫然自失としていました。

11月20日@札幌、11月22日@大阪、11月28日@東京での小山さんのゴルトベルク変奏曲をお聴きになられる皆様の期待と楽しみはどんどん膨らみますね。

素晴らしいご感想を有難うございました。 とさま
Date: 2015/11/09/08:18:32 No.4423

Re:第20回「音の旅」〜「究極のアリア」
ぴあのふぉるて
実稚恵さまの微笑み様

敬愛の情に満ちた、素晴らしいご投稿を拝見させていただき、誠にありがとうございます。実稚恵さまの微笑みさんの、誠実なご筆致に感じ入りました。
博多公演も名古屋や仙台と同じように、演奏前に小山さんがお話しくださるのですね。小山さんの想いのこめられたお話と演奏を、細やかに、臨場感いっぱいにご紹介いただき、本当にありがとうございました。
とさまさんのおっしゃるとおり、日増しに期待が膨らみます。
28日、オーチャードホールで、皆様とご一緒に喜びを分かち合えるのを楽しみにしております。
Date: 2015/11/11/00:25:40 No.4425


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「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
ぴあのふぉるて
音楽評論家 萩谷由喜子さんの名言「でも、迷う必要はない。どちらも聴けばよいのだから。」(デビュー30周年記念冊子より)のとおり、春に続き、昨日、サントリーホールで小山さんの「デビュー30周年記念〜秋〜」公演を聴いてまいりました。
有馬賞ご受賞のおめでたいニュースの直後に、指揮の広上淳一さん率いるN響の皆さんと小山さんの共演を拝聴することができて、幸せです。
今回も、とさまさん初めファン仲間の皆様とご一緒できて、本当に嬉しくありがたく思いました。

指揮棒を振る小柄な広上さんの楽しい表情と、全身からあふれ出る表現からは、N響の皆さんと小山さんと一緒に音楽を作る大きな喜びが伝わってきました。
主人はこれを広上さんの「幸せオーラ」と呼んでいます。
広上さんが小山さんのピアノ独奏パートをうっとり聴き入るお顔も印象的でした。
小山さんも心から楽しそうに、伸びやかに演奏されていましたね。

昨夜の興奮と感動の余韻が続く中、感想をしたためました。

プログラム前半は、ショパンの第1番。
小山さんは淡い水色のドレスで登場されて、清らかで端正な、そして気持ちのこもった演奏をなさいました。
美しい技巧で彩られたこの作品を一心に演奏なさるお姿を拝見し、30年前のショパンコンクール本選の映像(NHK特集)を思い出しました。
あの時、吉田見知子先生がお話しされた「わたくしの気持ちをすべてショパンに、あなたの演奏をとおして、ショパンに伝えてほしい…」というお言葉を、小山さんは片時も忘れたことはないと思います。
哀愁に満ちた第1楽章、夢のように柔らかな第2楽章、躍動する第3楽章。
会場全体が催眠術にかかったような静けさの中、小山さんの思いのこめられたピアノの音色が胸に深くに染み入ります。
不安をおしのけるようにあふれ出る希望や、明るいエネルギーが、鮮やかな技巧で描き尽くされ、心が満たされました。

デビューされてから30年の間に、ショパンのこの協奏曲は数えきれないほど演奏なさってこられたことでしょう。それなのに、決して色あせた繰り返しではなく、いつも必ず生き生きとした演奏で瑞々しい音楽を聴かせていただけるのです。それは小山さんの弛まぬ努力の賜物であると思うと、感謝の念は日々深まるばかりです。

後半はラフマニノフの第2番。
小山さんは緑がかった濃い青色のドレスに衣装替えなさって登場されました。
ラフマニノフの思いに負けない、強い色としっかりした生地が選ばれたのだと気付きます。
小山さんの力強い、情感あふれる素晴らしい演奏に、心を揺さぶられました。
熱を帯びた演奏で、フォルテの音色も前半のショパン作品の表現とは違います。ピアノの弦が鳴り響くような重厚なフォルテでした。
(ショパンのフォルテとラフマニノフのフォルテは違うと以前、まじょるか魔女さんの言われたとおりですね。)

広上淳一さんと小山さんは、厚い信頼で結ばれていらっしゃるのでしょうね。ピアノとオケとの掛け合いも素晴らしかった。
小山さんが自由に羽ばたくように!演奏していらして、心底感動しました。
音符に託されたラフマニノフの思いと、その思いに寄り添う小山さんの愛がこめられた音楽ですから、もうそれはそれは深くて温かな音色となって心に響きます。
慈しむように鍵盤を操るお姿も、振り乱した御髪も、跳ね上がる腕も 魅力的な小山さん。
美しい叙情的な旋律が印象的ですが、気持ちが高揚して勇気が湧いてくる力強い作品ですね。
炎の第3番でなくて、優美なはずの第2番なのに、今回はどこか凄みすら感じる演奏でした。

演奏後は感謝と賞賛の温かな拍手が鳴り止まず、応援している皆様の層の厚さを感じました。

アンコール演奏の前に、広上さんがご挨拶されて、謙虚なお人柄にじーんときました。
次のような内容です。
〜〜〜
小山さんとは同年代です。あ、年がバレちゃうかな。
昔から憧れの存在でした。
このような大役を務めさせていただき感謝しています。
デビューから30年、弾き続けていらして素晴らしい。
これからも永遠に弾き続けていただけることを祈念して、乾杯!と言いたいところですが… アンコールを二つ。
一つは連弾。 もう一つは素晴らしいオケと一緒に… 」
〜〜〜

そして楽譜をピアノに乗せて、椅子にお二人で仲良く半分ずつ座り、ブラームスの作品を連弾してくださいました。とっても楽しそうに。(ワルツ 作品39 第2番、第15番)
演奏中のお二人を見守るN響団員さんたちのお顔には微笑みがあふれ、やさしい光景に心が和みました。

それから、小山さんの独奏で始まった曲は…
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲より、第18変奏。あぁ、なんて美しいの。
2曲目もピアノソロではなくて、広上さんとオケの皆さんと一緒に奏でる作品を選ばれたことに感銘を受けました。小山さんの優しさの証だと思います。最後まで温かい雰囲気に包まれた演奏会でした。

終演後は篠村さんや友人たちと一緒に、サイン会に並びました。
今回は、30年前のショパンコンクールライブ録音CDのライナーノーツ裏表紙にサインをいただきました。
「あっ。ふふ」と優しくお名前を書かれてから、「日付も入れていいですか?」とお尋ねくださいました。(30年前のコンクール演奏時の写真に今の日付を入れても大丈夫かしら?と心配されたのだと思います)小山さんのさりげないお気遣いに感動します。もちろんお願いしました。

友人二人はこの日演奏された曲目、ラフマニノフの2番とパガニーニの主題による狂詩曲がカップリングされたCDを手に、順番を待つ間も熱く感想を語り合っていました。
ちょっとした草の根宣伝活動(小山さんの演奏会ちらし配布、記事の紹介等)が功を奏し、感動を分かち合える仲間がじわじわと増えて、嬉しく思っています。
とさまさん、お先に失礼して申し訳ありませんでした。
まさとさん、日頃はたいへんお世話になりどうもありがとうございます。

小山さん、素晴らしい記念演奏会と温かなサイン会をどうもありがとうございました。
28日、オーチャードホールの「音の旅」を心待ちにしています。
寒くなりましたので、どうぞお身体お大事にお過ごしくださいませ。

P.S. 音楽誌掲載情報をお届けします。
『モーストリー・クラシック』2015年12月号 p.89
「ピアノと私」第19回「ラフマニノフの魅力」
小山さんの、作曲家ラフマニノフと作品への熱い思いが綴られています。
学生時代に取り組まれた曲、ピアノ協奏曲第3番の魅力など、嬉しく拝読しました。

『音楽の友』2015年11月号 p.40〜43
脱力の極み vol.11 お客様はアーチェリーの山本博さん。
珍しく、小山さんがお相手の言葉をやんわりと否定なさる箇所があって、感激いたしました。→「音楽が採点競技に近いというのはどうでしょう。競技ではないですから。…」 穏やかに、しかししっかりとご自分の考えを伝えて、素敵ですね!
それから、スポーツでは再現性を高めることが大切という話を受けて、小山さんがお話しされた言葉に心を打たれました。(音楽の場合は、同じことをいつもできるようにという再現性を求めるのではなく…)「…目標はエベレスト。そこに向けて、自分を高めて行くことだけを考えて、ピアノに向かっています。」

皆様もぜひお読みになってください。
Date: 2015/11/06/22:00:41 No.4413

Re:「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
実稚恵さまの微笑み
ぴあのふぉるて様

未だ、熱気と感動に包まれた鑑賞記を拝読させていただきました。

九州から、平日の東京へのコンサート遠征は、相当な気合い(苦笑)が必要で、今回は、見送らせていただきましたが、音楽の聖地、サントリーホールでの、小山さんの素晴らしい演奏が、ぴあのふぉるて様の愛情に満ちた筆致で、ホールとステージの広がりの中で、目の前に広がるような臨場感を味あわせていただきました。ありがとうございました。

コンチェルトを気兼ねなくお聴きになられる環境にお住まいの、首都圏在住のファンの皆さまに、羨望を覚える私でございます(涙)。。。。

さて、いよいよ、明日、11月8日は、博多での音の旅リサイタルです。小山さんとの久しぶりの再会に胸躍らせながら、訪福させていただきます。また、駄文を投稿させていただく所存ですのでよろしくお願いいたします。

ぴあのふぉるて様、素晴らしい鑑賞記を、ご披露いただき誠にありがとうございました。
Date: 2015/11/07/08:49:48 No.4414

Re:「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
とさま
ぴあのふぉるて様へ

素晴らしいご感想を有難うございます。小山さんのデビュー30周年という記念すべきコンチェルトの夕べ・・・・ソリストをお努めになった小山さん、指揮者の広上さん、NHK交響楽団の三者が三位一体化したことにより産まれた輝かしい演奏の特徴と様子が活き活きと描写されており、感動を新たにしています。価値のある記録に深く深く感謝致します。機会を見て、ぴあのふぉるてさんの感想の感想も交えた、私の感想も述べさせていただければと思います。

実稚恵さまの微笑み様へ

とさまと申します。いつも、心温まるご感想をご投稿いただき有難うございます。来年2月には日本フィルハーモニ交響楽団の九州公演(福岡・長崎・佐賀・宮崎)が予定されており、小山さんはラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏されますね。既にご存知かとは思いますが、次のような予定になっているようです。一部はチケットの発売が開始されているようですね。(不明点ございましたらメールで気楽にお尋ねください。)ご都合が合うとよろしいですね。

出演者
指揮:下野竜也さん 日本フィルハーモニ交響楽団
ピアノ:小山実稚恵さん
プログラム
グリンカ:歌劇《ルスランとリュドミラ》序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番《革命》

2016年2月7日(日)【福岡】午後2時開演 アクロス福岡シンフォニーホール
2016年2月9日(火)【長崎】午後6時半開演 長崎ブリックホール
2016年2月10日(水)【佐賀】午後7時開演 佐賀市文化会館
2016年2月17日(水)【宮崎】午後7時開演 メディキュット県民文化センター

いよいよ明日は、小山さんのゴルトベルク変奏曲をお聴きになられるのですね。小山さんの素晴らしいバッハの世界をご堪能なさって下さい。

とさま
Date: 2015/11/07/09:48:49 No.4415

Re:「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
ぴあのふぉるて
実稚恵さまの微笑み様  とさま様

お二人からお優しいリプライを頂戴し、恐縮しております。
拙い長すぎる感想レポートをそのようにおっしゃっていただき、お恥ずかしいかぎりです。どうもありがとうございました。
そうですね、運良く東京在住なので…小山さんの演奏会は聴き放題なのです!
実稚恵さまの微笑みさん、明日は博多で「音の旅」リサイタルをお楽しみになっていらしてください。
こちらこそ、実稚恵さまの微笑みさん、とさまさんをはじめ、皆様のご投稿をいつも嬉しく拝読させていただいております。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Date: 2015/11/07/16:06:17 No.4416

Re:「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
jacky
私もうれしいことに春・秋と伺うことができました。
いかにも「スペシャル」な演奏会でした、どちらも。
そのスペシャルな雰囲気が、何か別の祝祭的要素によって成り立っているのではなく、音楽そのものだけで醸し出されていたのが本当に素晴らしいと思いました。
ショパンは思いがけず(1番も2番も)速いテンポの演奏だったことが、30周年とはいえ単なる「老成」とは別の次元の円熟を感じました。
ラフマニノフは2番も3番も文句なしに最高でした。尋常ではない密度の演奏で、身体の中からワァ〜と熱くなるものを感じました。情熱的だけど雑ではない。
まだまだこれからも私たちを楽しませてください!
有馬賞もおめでとうございます。
Date: 2015/11/07/20:15:41 No.4417

Re:「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
とさま
jacky様へ

春・秋と両方の記念すべき公演をお聴きになったのですね。

小山さんは、ショパンのピアノ協奏曲第2番・第1番を一晩で演奏されたり、あるいは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番・第3番を一夜で演奏されたこともありましたね。同じ作曲家の二つの協奏曲を一度に聴かせていただくことで、新しい発見があったのと同様に、この4つの協奏曲が互いにクロスしたプログラムの春・秋の記念公演を聴かせていただくことで、また別の新鮮な発見がありますね。(私は、残念ながら秋の公演だけを聴かせていただきました。)

jackyさんの素晴らしいお言葉の一つ一つ、小山さんの芸術の本質を表現されているお言葉=【音楽そのものだけで醸し出されていた】、【尋常ではない密度の演奏】、【情熱的だけど雑ではない】に深く頷かせていただいています。感動を新たにさせていただき有難うございました。

とさま


Date: 2015/11/07/21:46:13 No.4418

Re:「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
ケンチャンア
おはようございます。先週のすばらしい演奏会、小生も春に続いて鑑賞させていただきました。(春秋セットチケットを買った後に京都に転勤となり、いけるかどうかハラハラでしたが・・・笑)

前の席でピアノの裏側付近だったので、普段結構聞き取りにくい左手の音まですごくよく聞こえました。

演奏が終わった後、高齢の男性が二人花束を持って舞台に駆け寄られ、一つは小山さんにとそしてもう一つは広上さんへ渡されました。ファンから指揮者に花束というシチュエーションが珍しく、広上さんは目をパチクリされながら受け取っておられました。楽団から小山さんへの花束もサプライズでした。

ぴあのふぉるてさんも書かれているように、楽団の方々の楽しそうな表情がとても印象的でした。もう小山さんと記念の共演ができるのが、嬉しくて仕方がないという表情に思えました。

アンコールの第18変奏がまたしっとりとしてすばらしい演奏で、来年1月の杉並の演奏会行きたくなってしまいました。

結局今年は小山さんを聴かせてもらったのは3回、延べはもう40回〜50回は行ってるかな〜。一度パンフを数えてみましょう。

この日は本当にもう最高に幸せな時間でした。
Date: 2015/11/08/11:31:48 No.4419

Re:「デビュー30周年記念〜秋〜」の興奮と感動
とさま
ケンチャンア様

お久しぶりです。書き込みを嬉しく拝読させていただきました。ケンチャンア様も春・秋両方の記念公演に駆けつけられたのですね。今回は京都から!

サントリーホールの前の席は指揮者の表情やバトンテクニックを拝見するのには好都合ですが、ピアノの場合にも、左手の動きや低音を充実して聴くことができるのですね。小山さんの左手の音楽的な表現を堪能されたのですね。

ファンの方の花束贈呈は微笑ましかったですね。

世界有数のオーケストラに位置づけられるNHK交響楽団の団員の方々が小山さんに寄せる尊敬と敬愛の念を感じることができた素晴らしい公演でしたね。広上マエストロの素晴らしい指揮も、ケンチャンアさんは堪能されたことでしょうね。同じ会場でご一緒できて嬉しいです。

これからも、どこかの会場でご一緒できますことを楽しみにしています。

とさま

Date: 2015/11/08/14:20:28 No.4420


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演奏家の尊い役割
とさま
オクターヴ練習中さんへ

仙台のとさまです。

音楽の力は限りなく大きいとつくづく思います。神様から祝福されてこの世に生を受けた天才的な作曲家・・・・それでも、波乱万丈の人生を余儀なくされた(と思われる)作曲家達も多く、彼等・彼女達が本当に素晴らしい名曲の数々を産み出したのは、才能はもとより、音楽そのものが持つ本質的な力によるものなのではないでしょうか。他のジャンルの芸術を決して軽視する訳ではありませんが、まるで人生のように、時間と共に刻々と変化していく音楽という芸術は特別の要素を内包していると思います。

そして、当たり前のことながら、音楽は演奏する人が居ないと成立しない芸術ですね。演奏家は作曲家と聴衆を繋ぐことのできる存在です。演奏という行為は何と尊い行為なのでしょうか!別の言い方をすれば、名演奏家が存在しなければ、私たちは音楽の素晴らしさを享受することも、堪能することも出来ないことになりますね。

音楽は、聴く人の心を 愉快にさせることもあれば、疲れた精神を癒すこともありますし、また 活力を蘇らせ、気持ちを前向きにさせる効果もあり、さらには辛い想いをしている人たちに勇気を与え、一歩前に進める力も持っていると思います。東日本大震災という未曾有の災害を前にして、音楽家の皆様が、音楽の力を信じて、誠心誠意 音楽に取り組んで下さったことに 救われた被災者の方は数知れずいらっしゃいますね。

今夏、小山さんは仙台で「こどもの夢ひろば“ボレロ”〜つながる・集まる・羽ばたく〜“ボレロ”大集合コンサート」の企画を実現して下さいました。小山さんは、「心からワクワクする何かに出会うことができれば」、それが「新たな一歩を踏み出す勇気」に繋がり、そしてそれが「逆境に立ち向かえるエネルギーになるはず」とお考えになられました。「そのきっかけになる場をつくりたい」と言う小山さんの強い想いが、この体験型イベントに結実したと伺っています。子供だけでなく、大人も、素晴らしい演奏による音楽に接することで、「一歩踏み出す勇気」が産み出され、「逆境を乗り越えるエネルギー」が生まれるのではないでしょうか。

オクターヴ練習中さんは音楽がお好きで、また小山さんが産み出される音楽の力を受け止められ、再びピアノを弾いてみようか というお気持ちになられて よかったと思います。小山さんのファンの皆様は、小山さんの高い芸格のみならず尊い人格に接し、深く尊敬申し上げ、そして小山さんが奏でる極上の音楽を愛するという気持ちで一緒だと思います。

これからもご一緒に小山さんを応援して参りましょう。

追伸:小山さんの「ゴルトベルク変奏曲」の破格の名演を聴かせていただき、他の人の演奏による同曲を聴くことが出来なくなってしまいました(笑)。困りました・・・。ピアノ音楽を聴くことも憚れるような感動的な小山さんのピアノによる「ゴルトベルク変奏曲」・・・演奏家の方が果たす尊い役割に圧倒されています。

とさま
Date: 2015/11/01/23:14:15 No.4412


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” 小山実稚恵さん ”に伝えたいと思うこと
オクターヴ練習中
シューマン:花の曲 作品19

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト短調 BWV.988

”小山実稚恵さん ”が2004年の秋には、30周年の記念の年の終わりに選んだこのふたつの作品。特別の想いとはどのようなものなのだろう。

シューマンの花の曲 この作品への ”小山実稚恵さん ”の想いは、じぶんにはミステリー、謎のままなのですが、どんな特別な想いがあるのだろう、と考えてしまいます。

ゴルトベルク変奏曲は、”小山実稚恵さん ”が一冊の作品集を選ぶならば、平均律クラヴィーア曲集にするかゴルトベルク変奏曲にするか、と迷われるほどの想いが強い作品。知識が少なくて自分にはこの曲のすばらしさが未知数。”小山実稚恵さん ”の解説と演奏を聴いて、すこしわかったような、けれど、わからないような。導入と終焉でおなじアリアが流れ、そのあいだを、30の変奏が紡いでいく。眠れない夜、アリアで気持ちを落ち着かせて、そのあいだに流れるたくさんの変奏は、聴き手にさまざまな感情を導いていく。揺れに揺れたこころは、第30変奏の「 クオドリベット 」で落ち着かせながら、アリアで平静な気持ちをとりもどしていく、のでしょうか。


今回の 「 音の旅 」 第20回 〜究極のアリア〜 仙台公演へ足を運んで感じたこと、”小山実稚恵さん ”につたえたいとおもうことは、”小山実稚恵さん ”に出逢えることが出来て本当によかった、ということです。5歳か6歳のころからひとを信じることができなくなった自分がまたひとを信じることができるようになったわけですから。そして、疑問に思っていたさまざまな出来事への答えがみつかったような気持ちになれたわけですから。


”小山実稚恵さん ”が自分のことを知っている、そう思えるだけで、希望があふれてくるのはなぜなのでしょう。自殺願望がとれず、すべてが嫌、といった感情のままずっと生きてきたわけですが、いま、おもえば、本当にで死ぬ気なのか、言われたら、いや、そうではない、ほんとうはもっと生きたいと、思っていました。そして、これがまともな感覚なのだと思います。それならば、なぜ、死んでしまいたい、というような気持ちになってしまうのでしょうか。これはきっと、-愛の否定- に由来してくるのだろうと思います -愛- この言葉はその意味の広さから受けて側にさまざまな解釈を可能にさせてしまうために、たくさんの食い違いが生じてしまうのだろうと思います。本来ならば、愛するひとへは賞讃を絶えず伝えていく、これが、愛の姿、なのだろう、と思うのですが、時代というのもあるのでしょう、知識というのもあるのでしょう、右に倣えというのもあるのでしょう、身内になるほど、謙遜の意を込めて、否定的な言葉が用いられてきたのだろうと思います。きっと、愛のあるひとならば、離れた場のところで、静かに賞讃を伝えていたのでしょう。

じぶんにはそれはなかった。

意思の否定   ひとが言葉を話すようになれば、さまざまな意思を伝えるようになりますが、幼少期における意思の否定これが連続してくると、おもうことさえやめてしまおうという気持ちになるのだろうと思います。 -思考停止の誘導-

幼少期における躾  ひとならば、だれもが、幼少期にさまざまなしつけをしてもらって、成長していくのだと思うのですが、しつけがこどもにとって恐怖に代わってくると、感情さえも停止してしまうということが、言えるように思います。

悪意はない、一生懸命やっている、けれど、苦しんでいることをつたえることができずに、ジレンマに苦しんでいるけれど、そのことにさえ気づかずに奔ってしまっているひともきっとたくさんいるのでしょう。

じぶんのこころを凍らせた本当の理由は別の所にもあるのですが、このような感覚が自分の中にあって、考えることも、感じることも、もうあきらめていたように思います。

けれど、わずかながら、じぶんをまえへと進ませていた動機は、このころとおなじ幼少期に思いっ切り笑ったという経験だとおもいます。なにもかんがえず、思いっ切り笑った記憶。

”小山実稚恵さん ”に顔を合わせると、この感覚が呼び覚まされてくるのです。”小山実稚恵さん ”に顔をあわせるのは、演奏の会場だけ、たくさんのひとに紛れてならぶサイン会の時なので、けっして、長い時間というわけではないと思います。それでも、思いっ切り笑ったという感覚になってしまうのは。

”小山実稚恵さん ”のまなざし

”小山実稚恵さん ”と顔をあわせて感じるのは、なんてやさしい表情なのだろうということです。どうすればこのような表情をつくれるようになるのだろう、と思ってしまうわけです。

いま思い浮かぶその理由

”小山実稚恵さん ”に顔をあわせると、いちど、”小山実稚恵さん ”に正対したそのあとに、自分とおなじ方向を見てくださっているようなそんな感覚になります。このひとは一体どんな世界をみているのだろうというような好奇心で、おなじ方向をみているような感覚になってしまいます。

ようやくといった感じなのですが、”小山実稚恵さん ”がひとを惹きつけてやまないその理由がわかってきたようにも感じています。

また、ほかに、自分の近況を”小山実稚恵さん ”に伝えてみたい、と思うようになりました。


 前回の 「 音の旅 」 第19回 想い出のアルバム から半年の間には自分にはたくさんの出来事がありました。できないながらにピアノにしがみついていたのですが、貯金の残りが少なくなって、もう働いて収入を入れないといけないところまできてしまい、ピアノはここまでか、とやめてしまいました。あきらめたというほうが正解です。ピアノに触らなくなって、3か月でしょうか、4か月でしょうか、ピアノがひけたらなあとおもいながら、お金のための仕事をしているのですが、休日に小学生のかわいい甥っ子が家に来てピアノを弾いてくれたのでした。それはそれはほんとうにほんとうに、あまり練習をしていなくて、やりたいとはおもっていないけれど、両親がすこしだけ喜ぶからやってあげている、というようなかわいいかわいいピアノでした。けれど、そのピアノを聴いて、もういちどピアノを弾いてみようかなと思わせてくれた甥っ子のピアノリサイタルになってしまいました。ひとの気持ちというのはほんとうにわからないものです。すこしだけピアノを弾いてでも以前とあまり変っていない自分の演奏からピアノからまたはなれてしまいました。
 そんなとき、バイクに乗ってみないか、と自分が兄と慕う従兄から、誘いの連絡がありました。転んで指のケガをするのは嫌だなと思って、何度かの誘いに断りを入れていたのですが、もう指のケガの心配もしなくてもいいかなと思い、ひさしぶりにバイクに跨ってみました。ちょうどいいタイミングで同じバイクにのる人の集まるイベントがあって、福島県いわき市までのバイクの旅。東北の復興を後押しするためのこのイベントにたくさんのひとがあつまっていました。その会場に到着すると、取材をさせてくれませんか、と有名なファッション誌から取材のオファーが来たのでした。自分にしてみれば、借物の衣装に借物のバイク。それでもいいのだろうか、と思いながらバイクにまつわる出来事を聞かれて写真をとっていただきました。どんな記事になるだろうと思いながらそのファッション誌をめくりました。すると、プロのカメラマンが撮るその写真の出来栄えに自分の姿がこうも変わるのか、と感心させられてしまいました。それからは、休日にはバイクで出かけていく日々がつづいていたのですが、あれっ。急にピアノが弾けるかもしれない、とおもうことがありました。
 ピアノを弾いてみると、以前とははっきりと違う感覚がありました。フレーズとフレーズの間を探しながら弾いている、指が以前よりも楽に拡がっている、いいとは言えないけれど曲になっている、という感じになっていました。そこで気がついたのは、≪旋律が歌わなければ音楽ははじまらない≫ということでした。それからは、仕事が終わってから疲れていないときに、ときどき弾くようになってきました。ピアノが弾けるようになれるかもしれない、そんな期待を持ってピアノにむかっています。ピアノが弾ける=ピアノだけが置かれているところで、演奏し、ひとを楽しませる。いつになったらここまでこれるのだろう、と思いながら、いま、毎日をすごしています。


追伸


”小山実稚恵さん ”の演奏へと足をはこんで、すこし、わかってきたことがあります。”小山実稚恵さん ”が、ステージをあとにするとき、最高の笑顔をみせるときがあります。また、あの最高の笑顔をみたいと思ってしまいます。自分はどんなゴルトベルク変奏曲を聴いてみたいだろう。音楽的な知識はμのレベルの自分が、願望を伝えるのは、恐縮してしまうのところなのですが、チェンバロの演奏が記憶に残るゴルトベルク変奏曲。どこまでもやさしく、ゆったりとしたテンポで、眠れない夜のこころに、静かに響き渡る、そんな、ゴルトベルク変奏曲を”小山実稚恵さん ”のピアノで聴いてみたいと、そう、想ってしまいます。 ”小山実稚恵さん ”に、自分の文章は、楽しんでいただけているでしょうか。
Date: 2015/11/01/12:11:46 No.4411


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第20回音の旅「究極のアリア」 仙台公演のご報告
とさま
仙台のとさまです。
第20回音の旅「究極のアリア」 仙台公演のご報告です。

「ゴルトベルク変奏曲」:チェンバロのために作曲された曲であっても、その抗し難い魅力のため、古今東西のピアニストを惹きつけ、夢中にさせる曲。≪音楽学者≫の【知】を満足させ、≪鍵盤楽器奏者≫の好奇心をくすぐり、【知】と【情】の双方に訴える曲。そして、≪音楽愛好家(聴き手)≫は、鍵盤楽器奏者が繰り広げる【技】から産れる活き活きとした音のパレットに心を躍らせ、音楽を聴く歓びに我を忘れます。

小山さんの「ゴルトベルク変奏曲」:破格の演奏

音符が生きて踊るかのような様相を呈する技巧的な変奏曲(第5、14、20、26、28、29)での小山さんの【技】が破格であるのは当然なのですが、全体として感じられる【技】・【知】・【情】の三位一体感こそ、小山さんのバッハ演奏が破格であることを如実に示していると思います。

【小山さんのバッハ演奏の著しい特徴(私見)】
バッハ演奏の新しい歴史のページが開かれた、と言っても過言ではない、想像を絶する凄演でありながら、≪ヒューマンな温かい情感が、通奏低音のように常に流れていて、それが聴き手の心を優しく包みます≫。他の演奏家からは得難い体験でした。

【32分音符に生命を吹き込む小山さん】
ゴルトベルク変奏曲には至る所に32分音符が効果的に登場します。
第13、25、28のように32分音符そのものが音楽全体を支配する曲もあれば、第7、14、23のように32分音符が他の音符と協働して重要な役割を果たす曲もあります。また第8、17のように一瞬だけ挟まれる32分音符が音楽に彩りを与える曲もあります。曲ごとに全く異なる性格を持つ32分音符に、音楽的必然としてそれぞれに生命を吹き込む小山さんの奏楽に圧倒されました。

【理想のテンポを求めて】
 音楽が真に求めるテンポを、小山さんは各曲に確信を持って帰属なさいます。
●第13変奏曲:天使が優雅に舞うように美しい曲ですが、32分音符で分散和音が上昇していく箇所やホ短調に転調する柔らかな動きの部分の表現は絶美でした。左手の確固たる揺らがないテンポとの絶妙な調和感に息を呑みます。
●第25変奏曲:ト短調でAdagioと表記されているためか、繰り返しを施して7〜8分で演奏されることが多いようです。小山さんは、繰り返しをされて5分程度で弾き切られましたが、このテンポがあって初めてこの曲の真の美しさを心の底から味わうことができました。

【圧巻だった終わりの2曲の変奏曲】
●第29変奏曲:冒頭左手の2つの「ソ〜ソ」のバスの音型に続く、特徴的な和音群との対比は圧巻です。小山さんは、その和音群を4声で解釈するとお話下さいました。その熱いエネルギーを保持したまま、3連音符をユニットにしたアルペジオ群の雪崩に突入!凄まじい迫力。繰返しで音量を更に上げ、最後の音は低音を補強され、全エネルギーを受け止めます。その音は、長く引き伸ばされ、そしてついに最後の変奏曲に辿りついたのです。
●第30変奏曲「クオドリベット」:第29変奏曲の火照りを鎮めるかのように、比較的緩やかに開始されますが、前半繰返しでは歓喜の歌となり輝かしいフォルテが会場一杯を満たします。後半、更に音量を増しながら、歓喜から賛歌へと変容していく様相は実に圧巻で、感動で胸が一杯になりました。一緒に聴いた妻は、ベートーヴェンの田園交響曲の第5楽章:「牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち」を連想し、共通点として「賛歌、楽しいだけではない、神々しさ」を両曲に発見しました。

【旅の終わりに】
長い旅を終えて、再びアリア。冒頭のアリアと全く同じ音符なのに、聴き手には全く異なった音楽として響く奇跡・・・・・。アリアで始まった長大な30の変奏曲が発展してきた過程と意義深い時間を回顧し、まさに音の旅を終える感動!小山さんは、繰返し時、アリアの右手のメロディーを弱く演奏され、相対的に低声部の変奏曲の主題がよく聞えるように演奏なさいました。小山さんの演奏の著しい特徴として≪ヒューマンな温かい情感が、通奏低音のように常に流れていて、それが聴き手の心を優しく包みます。≫と前述しましたが、何故にそう感じたのか、謎が解けた気がします。そうです、このヒューマンな温かい情感の源は、全32曲を支配する、まさにゴルトベルク変奏曲の低声部の主題に他ならなかったのだ、ということです。

私がゴルトベルク変奏曲を初めてピアノで聴いたのは、グレン・グールドの演奏でした。50年以上も昔のことで、子供でしたが、その時の衝撃は今でも鮮明に記憶しています。しかし、バッハの真の音楽に出会えたと言う点で、小山さんの演奏から受けた衝撃は次元と質が異なります。

***********************************
「ゴルトベルク変奏曲」が一番好きと言う私の妻は、小山さんの演奏を聴き、次のような趣旨の小山さん賛歌を繰り広げました。私も同感です。
●「小山さんは、魂が自由、だから誰からも影響を受けない。小山さんだけの唯一無二の音楽が確立している。」
●「小山さんは、いつも心の会話をして、心の声を聴いて行動されている、そして、その声が正しい声だから、小山さんの音楽を聴く人の心は温かく優しくなり、平安になっていく。」
●「小山さんは弾く度に旅をなさっている。私たちを旅に連れ出して下さり、私達が小山さんの魂の旅のお供をすることで、私達も変わることができる。新しい希望の未来に向かって。」
***************

演奏に入られる前、小山さんはゴルトベルク変奏曲の魅力を15分近くお話下さいました。ぴあのふぉるてさんがご報告して下さったレクチャ(No.4404)に準拠されたお話でしたが、最後に小山さんが仰った次のような趣旨のお言葉に深い感銘を受けました。

「きょうは2とか3という数字の規則性のことやシンメトリーのことなど色々とお話しましたが、色々な聴き方があっていいので、そうしたことは頭の隅に置いて、それぞれの聴き方でゴルトベルク変奏曲を楽しんでいただけると 嬉しいです。」

★小山さん:探し求めていた理想のゴルトベルク変奏曲の演奏に出会え、歓びと幸福で身の置き所がありません。ご挨拶できませんでしたが、妻も「過去に聴いた全ての演奏会の中で最高の演奏」と感激していました。素晴らしい音楽をこれからもファンにお届け下さい。有難うございました。

とさま
Date: 2015/10/27/16:11:00 No.4408

Re:第20回音の旅「究極のアリア」 仙台公演のご報告
オクターヴ練習中
あたたかいリプライをしていただきまして、たいへんうれしく思っております。ようやく時間をつくることができまして、これからはじめようというところです。いつもはじめに考えていた内容とは違う結論に、文章を書くというときというのはこのようなものなのだろうか、今回はどうなるんだろう、と感じております。
Date: 2015/11/01/06:06:50 No.4410


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ららら♪クラシック  本日出演!
管理人@まさと
ファンの皆様へ
いつも素晴らしい書き込みをありがとうございます。
早速ですが、小山さんの Eテレ出演情報です。
今年の6月にサントリーホールで収録されたチャイコフスキー「ピアノ協奏曲第1
番」のものからの抜粋映像です。

ららら♪クラシック
「作曲家特集 チャイコフスキー〜名曲の“仕掛け人”たち〜」

[Eテレ]
2015年10月31日(土) 午後9:30〜午後10:00
2015年11月5日(木) 午前10:25〜午前10:55(再放送)

http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2015-10-31&ch=31&eid=27079


<番組概要>
三大バレエ音楽やピアノ協奏曲…数々の名作を残した、ロシアの偉大な作曲家チャイコフスキー。その成功を支えた3人のエピソードを交えて、名曲誕生秘話をご紹介する。


チャイコフスキー特集第1弾。三大バレエ音楽、ピアノ協奏曲第1番、バイオリン協奏曲…と数々の名曲を世に送り出した、ロシアが誇る偉大な作曲家です。しかし意外にも、そのデビューは遅く、元は法務省で働くエリート官僚でした。「脱サラアーティスト」はいかにして成功できたのか?今回は、チャイコフスキーを代表する3つの名曲をセレクト。名曲誕生の「仕掛け人」となった、重要な人物とのエピソードを交えてご紹介します。


【ゲスト】宮本亜門
【演奏】ピアノ…小山実稚恵,バレエ…ボリショイバレエ団,指揮…ヘルベルト・ブロムシュテット,指揮…尾高忠明,管弦楽…NHK交響楽団,
【司会】石田衣良,加羽沢美濃,【語り】服部伴蔵門
Date: 2015/10/31/06:01:36 No.4409


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