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軽井沢大賀ホール春の音楽祭
花葉
二週間過ぎてしまい、大変失礼します。
5月3日、小山さんのお誕生日に軽井沢大賀ホールの音楽祭で東京フィルさんとの公演に伺いました。
今回は、ホールを寄贈された大賀様ご夫妻が愛用されていたスタインウェイによるチャイコフスキーの協奏曲でした。いつものスタインウェイとは少し違う響きでしたが、明るい音色で、特に第2楽章に合っていたような気がして、とても心地良く感じました。
5月の涼しい軽井沢の中、情熱的で熱い演奏は大変素晴らしく、会場中が感動の渦となりました。私の二つ隣りの男性が目頭を押さえていて、それを見て私も感動が倍増しました。
小山さん、今回も素晴らしい演奏をありがとうございました!思い出深いゴールデンウィークとなりました。
Date: 2016/05/19/23:06:21 No.4549

Re:軽井沢大賀ホール春の音楽祭
ぴあのふぉるて
花葉さん、すてきなご報告をありがとうございます。
小山さんはこの日、昨年1月に「シューベルト:即興曲集」を録音されたピアノで、チャイコフスキーのピアノ協奏曲を弾かれたのですね。花葉さんの「… 特に第2楽章に合っていたような気がして、とても心地良く感じました」とのご感想から、CDに刻まれたのと同じ、温もりのある美しい音色を想像しました。

昨年ご紹介したバックナンバーになりますが、小山さんは「モーストリー・クラシック」2015年6月号「ピアノと私」第13回〜シューベルト「即興曲集」レコーディングについて〜の記事で、冬場の録音のこと、奥様より寄贈された故・大賀典雄氏のピアノとの出会い、調律師さんの陰でのお仕事ぶり、「…一音を出した瞬間に、なんと全員が魅せられてしまったのです」、ピアノとピアニストの相性、などを静かに熱く語っておられます。
小山さんが「この古いスタインウェイ」と出会われて、ホントによかった!

お誕生日の小山さん“生演奏”のチャイコフスキー:ピアノ協奏曲は素晴らしかったでしょうね。私など、昨年6月開催N響定期公演の“録画映像”でも、見るたびに目頭が熱くなります。
小山さんはこの作品を5/5 ラ・フォル・ジュルネ金沢でも演奏されましたね。

「モーストリー・クラシック」2016年6月号「ピアノと私」第25回〜ロシアとチャイコフスキー〜の記事では、ロシア音楽に感じる「太古からの目に見えない繋がりのようなもの」や(1982年コンクール入賞者の演奏LP、ロシアの作曲家の新曲作品2曲は小山さんの演奏で収録されていたそうです!)、チャイコフスキーの偉大さ、作品の初演のこと、などについてお話しになっています。
また、1994年、チャイコフスキー国際コンクールで審査員をお務めになった折の素敵な思い出も、ご紹介くださっています。
お知らせまで。
Date: 2016/05/20/19:40:50 No.4550


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音の旅リサイタル第21回 未来の扉を開いて
実稚恵さまの微笑み

4月半ばの地震発生から約1月。。。熊本では未だに余震が続いているようですが、こちらでは、収束に向かっているように思われます。
被災地の方々が1日でも早く元の生活に戻られるよう願うばかりです。

曇り空の下、博多の街に降り立ちます。かなり蒸し暑さを感じます。街角を歩く人々の装いも白を基調にしたものが目立つように思われます。
開場時間丁度にお馴染みのFFGホールへ到着しました。

開演に先立って、実稚恵さまが今回のプログラムについて説明をしてくださいました。
3大Bを揃えた(ただし、バッハは前20回公演時にゴルドベルク変奏曲を演奏されたので、今回はバルトーク)全24回のプログラムの中でも随一の力強さを持った構成で、力強い意志の力を感じるとともに、今回のキーワードは変奏とフーガであるとおっしゃっていました。

本日のプログラム

ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調作品24
バルトーク:ソナタ1926
ベートヴェン:ソナタ第29番変ロ長調「ハンマークラヴィーア」作品106

アンコール

シューベルト:即興曲作品142−2変イ長調
シューベルト:即興曲作品90−3 変ト長調

実稚恵さまは、赤味がかった光沢のある裾のきれいな茶色のドレスでステージに登場されました。ブラームスの変奏曲とフーガについては、定番のまさにオーソドックスな変奏で構成されているとのことでしたが、途中のファンファーレ風の部分があったり、終曲部分の想いがほとばしるような部分もあったり、祝祭的な雰囲気に包まれた充実の作品であると感じました。
ブラームスが想いを寄せたクララ・シューマンによる初演で熱狂的な成功を収めたというこの曲。。。。まさに実稚恵さまの演奏は現代のクララ・シューマンを彷彿とさせるダイナミックな感情の溢れる演奏でした。

打って変わって、近年の作品となるバルトークのピアノ・ソナタ。第1次世界大戦前の大恐慌の時代直前に作曲されたこの曲は、実稚恵さまが打楽器としてのピアノを表現した曲であるとおっしゃっていましたが、ジャズを連想させるような強烈なリズムと色彩。そして土俗的な雰囲気を感じさせる作品でした。実稚恵さまは「異質な部分をプログラムに配した」ようなことをおっしゃっていましたが、この曲も終曲部分に放たれるエネルギーは凄まじいものを感じました。

休憩をはさんでの大曲、「ハンマークラヴィーア」。実稚恵さまは、「超絶技巧のこの曲をベ―トーヴェンが貫いた信念を噛みしめながら全身全霊を込めて演奏したい」とプログラムの解説で書かれていますが、聴き手の私たちにも覚悟と真摯な態度でこの大曲と向い合うことを求められたように思いました。 

曲は長大で、ピアノが演奏する交響曲とも言えるスケールでした。演奏家にとっては、最高峰に挑むような準備と意志の強さをもって臨まれるであろうと思う作品ですが私にとっては、いささか巨大すぎて、心の平安と充足を感じさせる作品ではありませんでした。

そのような想いを癒すための選曲か、アンコールのシューベルトの2曲は気持ちを優しく癒してくれ、ほっとすることができました。慈しむような実稚恵さまの演奏に、やはり優しい心根を感じました。本当にありがとうございました。

心の旅シリーズもあと3回。通常のリサイタルとは違ったプログラムの深化も感じながら参加させていただこうと思います。
Date: 2016/05/17/02:55:27 No.4548


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【音の旅】第21回〜未来の扉を開いて〜 仙台公演:新しい演奏史の始まり
とさま
★オクターブ練習中様:ご投稿拝読しました。小山さんの素晴らしいところは、全ての動作が音楽に奉仕していることですね。私は、弱音で終わる音楽における小山さんの音楽的動作=【仝鞍廚ら指を離される⇒⊆蠅鮹茲防發せて、拍を取って魂を込められる⇒2擦完全に消えても、必要な拍を取られる⇒じ未鯢舛ようにして、手を膝の上に置かれる】に深く感動します。指揮者が最終音の減衰の間、あるいは静寂の中、休止符の拍をとり、最後にタクトを置くのと似ていますね(ぴあのふぉるてさんの素敵な投稿(4544)に関連のお話がありますね)。他のピアニストでは拝見したことのない、小山さんだけの素晴らしい音楽的動作ですね。これからもご一緒に小山さんを応援して参りましょう。

★小山さんのファンの皆様
「音の旅」第21回の初日公演は5月8日(日)に仙台で開催されました。

前回のゴルトベルク変奏曲の演奏史を塗り替える小山さんの歴史的名演と同じように、小山さんはベートーヴェンのピアノソナタ演奏史を塗り替えられました。様々な制約があってもおかしくない初日、しかも古今東西のピアノソナタの中でも、最難関のソナタ「ハンマークラヴィアー」と対峙され、このような空前絶後の奏楽をなさる小山さん・・・尊崇の念は深まるばかりです。

■ブラームス:ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調 作品24
何という素晴らしい曲でしょうか。正統的な様式による変奏曲でありながら、紛れもないブラームスの思慮深い音楽に満ち溢れた、傑作中の傑作です。嵐の前の囁きのような静謐で香り高い第22変奏曲・・・かつて聴いたことのない快速のテンポで(最良の解釈!)、小山さんは最高のニュアンスで弾き切られました。第23変奏曲から第25変奏曲への推移・・・徐々にエネルギーが蓄積していき、ついには壮大なクライマックスを形成します。そして、巨大なフーガ、終結に向けての充実感!小山さんは、音楽を聴く歓びを約束して下さいます。

■バルトーク:ピアノソナタ
ピアノの打楽器的側面を楽しめるバルトーク新境地のソナタ・・・何度か拝聴させていただき、この曲の古典的側面の美しさも堪能できるようになりました。小山さんも、自由自在に楽しんで弾かれているご様子でした。聴き手も幸せになりました。

■ベートーヴェン:ピアノソナタ第29番 変ロ長調「ハンマークラヴィーア」作品106

●第1楽章Allegroと第2楽章Scherzo
ベートーヴェンが指示したリタルダンドとフェルマータを除き、インテンポ設定が最大の効果を発揮した第1楽章、常軌を逸するほどの切迫感と悪魔的焦燥感に身の置き所の無くなる第2楽章スケルツオ中間部のプレスト・・・小山さんの奏楽は殊の外見事でした。また、両楽章に現れるロ短調の調性に支配されたフレーズでの底知れぬ深淵を覗かせる小山さんの表現に圧倒されます。ベートーヴェンが「黒の調」と呼んだロ短調・・・主調変ロ長調と疎遠の「黒い調」であるロ短調との間の相克!この調性間の相克の緊張感溢れる表現に見られる小山さんの卓越した奏楽の素晴らしさ!

●第3楽章:アダージョ・ソステヌート
神との対話、祈り、人生におけるあらゆる業が反映したような深遠なピアノ曲。人類が産み出した最も崇高な音楽・・・これに並ぶピアノ音楽は、同じベートーヴェンの最後のピアノソナタ第32番ハ短調作品111の最終楽章(第2楽章)かシューベルトの最後のピアノソナタ第21番変ロ長調D960しか存在しないのではないでしょうか。

音楽作品の表現において、テンポの設定は根源的に重要ですね。ベートーヴェンは、当時発明されて間もない、メトロノームに基づき、速度指示をしています。この第3楽章の指示は♪=92ですが、速過ぎると考えるピアニストが多く、20分前後で演奏されるのが普通です。小山さんは、速目のテンポを設定され、恐らく16分前後で演奏されました。

この曲の深遠さを表現するために遅めのテンポを取るピアニストが後を絶ちませんが、その結果、この曲の最も美しい楽想(楽節)を犠牲にしていることに、なぜ気付かないのか不思議でなりませんでした。ソナタ形式を取るこの第3楽章・・・再現部では、変奏曲のように、第1主題が32分音符で細かく装飾されて、この世のものと思えない美しい楽想に変容します。その32分音符で彩られた第1主題の後半でのト長調への転調の絶美の楽想!装飾が施された、この楽想の小山さんの奏楽・・・速目のテンポが理想的な音楽的環境を整え、音の全てに魂が籠り、最も深遠で感動的な美しさの極みに達したのです。過去のどのピアニストも表現できなかった、荘厳なる瞬間を小山さんは産み出されたのです。
そうです、私達は、荘厳ミサに参画したかのような錯覚に陥り、そこでは、ベートーヴェン(=小山さん)と神との間で対話が行われているかのようであって、聴衆は跪(ひさまず)いて、その荘厳な儀式に参加し、共に祈りを捧げるかのようでした。そのような時間空間を産み出した小山さんの音楽家としての卓越した存在にただただ圧倒されるのみです。

壮大な規模の第3楽章には、その他、至る所に霊感に充ちた崇高な美しさを湛えた楽想が散りばめられています。音響・音色の効果としても、ウナ・コルダ(una corda:左ソフトペダルを踏む)とトレ・コルデ(tre corde:ソフトペダルを離す)の頻繁なペダル交換が重要な要素となっています。それらを、人の心に沁み入る楽想として表現するためには、遅すぎるテンポでは叶わないと思いました。理想のテンポを設定された小山さんは、その上で、各楽想にベートーヴェンの想い、魂を注入することに成功されたのです。

そして内容豊かなコーダの小山さんの奏楽の素晴らしさに言葉を失います・・・安らぎに充ちた第2主題の低音の音型から始まり、それが高音で反復された後、悲愴感漂う和声を用いてクライマックスに昇り詰めます。その直後、全く間を置かずに、音楽をウナ・コルダ(una corda:左ソフトペダルを踏む)へと移行させる小山さんの繊細な表現は聴き手の胸を打ちます。かくして、感動的な終止を迎え、小山さんは、アルペジオ和音の最後の音を、永遠の時間を感じさせるかのように響き続かせたのです。そして、一瞬の静寂の音楽を経て、休止することなく第4楽章の冒頭ラルゴの静かな楽音が響くのです。

■第4楽章:Largo; Allegro resolute (Fuga)
瞑想的な楽想のラルゴ、途中Vivace, Allegro, Largo(TempoI)を挟み、凄まじいエネルギーの噴出を伴うPrestissimoを経て、ついにはAllegro risoluto(きっぱりと)と書かれたフーガへの爆発的導入部に突入するのです。

230小節にも余るフーガは苦悩のフーガです。ベートーヴェンは、精神的に深奥の世界で闘争し、人生における全ての負の業、あらゆる理不尽な仕打ち、困難、艱難(かんなん)、不正、混沌、裏切りから打ち克つために、この230小節の苦難の業を強いるかのようです。小山さんの奏楽はもはや神業の領域に達しています。この厳しい業を凄まじいffの和音で終えて、休止符が入ります。

そして遥か彼方から流れてくるのは、穏やかなニ長調のコラールです。ベートーヴェンの大作 荘厳ミサ曲のグロリアの中(Gratias agimus tibi:わたしたちは感謝します、あなたに)によく似た旋律が登場します。ここでの小山さんの奏楽は感謝の祈りのように聴こえました。しかし、その静謐な時間は長くは続かず、再び現世に戻り、ベートーヴェンは最後の闘いの仕上げに入るのです。

100小節余りに短縮された第2のフーガ群では、混沌とした要素は減じられます。最後には溶融塩のように、全ての要素が熱く溶け合いながら、解決の糸口を見出すかのようです。低音で、凄まじいトリルの音型が地響きのように鳴り渡る中、現世のあらゆる正負の要素が音符で駆け巡り、やがて凝結するかのような楽想に圧倒されます。ここでの小山さんの表情は鬼気迫るというよりは、神々しさを感じさせる表情であり、不思議と音楽は温かい眼差しを感じさせる音楽に変容していました。

そして、最後の17小節・・・・両手ユニゾンでの音階で下降し、強烈なトリルと深々とした和音が交互に繰り返され、全体としてより強い音を求めつつ2つのffの和音まで上り詰め、最後のフェルマータ付和音が最大音量で轟いて終わるのです。

茫然自失とはこういう演奏を聴いた後のことを言うのでしょうか。

■アンコール
鳴り止まぬ拍手に、アンコールとして小山さんは2曲弾いて下さいました。

シューベルトの即興曲作品90の3及び作品142の2です。ベートーヴェンの凄まじく疲れるフーガを聴いた後に、これほど心安らぐ音楽はありません。そうして、ベートーヴェンという作曲家が1818年という年に、あのような破格な、現代音楽のような作品を書いたという事実に驚嘆せざるを得ません。バルトークの方が古典的に聴こえてしまうのですから、とんでもないことです。

〜〜〜〜〜
「音の旅」第21回のプログラムによる公演は、福岡、札幌、名古屋、大阪、東京と続きます。仙台公演の小山さんの卓越した演奏を越えるピアニストは小山さん以外にいらっしゃらないでしょう。小山さんの素晴らしいブラームス、バルトーク、そしてベートーヴェンの「ハンマークラヴィーア」ソナタを皆様も各地でお楽しみ下さい。

〜〜〜〜〜〜〜
★小山さんへ:初日公演であったにも関わらず、かくも素晴らしい音楽体験をさせていただき感謝・感激しています。「ハンマークラヴィーアー」ソナタの第3楽章の小山さんの演奏は神々しく、記念碑的な演奏として聴衆の心に永遠に刻まれることでしょう。ベートーヴェンの偉大さをこれほどまでに感じさせた演奏にかつて接したことがありませんでした。『未来の扉を開いて』と小山さんが題を付けられた第21回の「音の旅」ですが、小山さんの演奏が新しい演奏史のページを開かれたのではないでしょうか!深い感謝を込めて・・・誠に有難うございました。

とさま
Date: 2016/05/10/01:44:37 No.4547


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第21回 「 音の旅 」 〜未来の扉を開いて〜 仙台公演
オクターヴ練習中
とさま様 covariant様 ぴあのふぉるて様 リプライでのこころあたたまるコメントをいただきまして、ほんとうにありがとうございます。



”小山実稚恵さん ”の 音の旅 仙台公演 

第21回 〜 未来の扉を開いて 〜

こげ茶 : 大地・地球・力強さと大きさ



今回も、運良く、手の動きがよく見える席に座ることが出来まして、”小山実稚恵さん ”の演奏を拝聴することが出来ました。今回の演奏も本当にすばらしく、ピアノに向かうすべての人に、見て戴けたらいいのに、という感想を持ちました。ブラームスの「ヘンデルの主題による変奏曲とフーガ 変ロ長調 作品24」、バルトークの「ソナタ」(1926)は、はじめて耳にする曲なのですが、予備知識のない自分でも、曲の愉しさや、作曲家の気持ちが感じとれるような演奏でした。かなりテンポがはやい曲で、食い入るように”小山実稚恵さん ”の指使いを観ていたのですが、曲のテンポが速くなるほどに、”小山実稚恵さん ”の手根骨がしっかりと見えてきて、両肩は付け根の位置を維持してくるようにも思えました。指の運び、手根骨の角度、肩の位置、などなど、ほかにも、観ることでしか伝わらないこともたくさんあるとおもいます。誰にでも、ピアニストの速い指使いを拝見することのできる、数少ない機会と言ってもいいのでは、とも思えまして、メッセージをさせていただきました。ベートーヴェンのソナタ 第29番 変ロ長調 「ハンマークラヴィーア」も素晴らしかったです。演奏されることの多いこの曲は、きっと自分よりもいいメッセージが出ると思います。とってもすばらしい演奏を観ることができた「 音の旅 」仙台公演でした。
Date: 2016/05/08/20:20:04 No.4546


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黄金のデュオによる心に深く沁み入る至高・至福の演奏
とさま
★実稚恵さまの微笑様(4543):小山さんのグリーグのピアノ協奏曲の演奏・・・素晴らしかったのですね。第1楽章終盤のカデンツアに感動されたのですね。【オケは完全に休止し、実稚恵さまの迫力あるスケール大きなピアノの演奏が会場に鳴り響きます。】・・・きっと聴衆の皆様は固唾を呑んで聴きこまれたのでしょうね。小山さんは、アンコールでスクリャービンの左手のノクターンを演奏されたのですか。【興奮を癒すような、清涼感に満ちた演奏でした。】・・・どんなに美しく会場に響き渡ったことでしょうか。臨場感溢れるご感想を有難うございました。

★ぴあのふぉるてさま(4544):小山さんのグリーグ、珍しいですね。イ短調という調性の響きが、ぴあのふぉるてさんの仰る名言=【清々しい森の新緑の香りと、フィヨルドの断崖を思わせる力強いエネルギーあふれる音楽】を産み出したのかなと思いました。実稚恵さまの微笑さんのお言葉= 【大自然と人間の営みを讃えるような力強いフィナーレに感極まってしまいました。】とも重なりますね。【本当に澄み切ったきれいな空気!森林浴をした気分です。】・・気分が爽やかになりました。小山さん、お喜びでしょう。有難うございました。

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★小山さんのファンの皆様
音の幻想第3回 小山実稚恵&堤剛〜華麗なるデュオ・リサイタル〜
兵庫県立芸術文化センターのKOBELCO大ホールでの「音の幻想」シリーズ・・・第3回は、小山さんのピアノソロで、ショパンのワルツから7曲、そして堤剛先生と小山さんのデュオでシューマン、ベートーヴェン、ブラームスの名作が演奏されました。曲目とアンコールは次の通りです。

≪曲目≫
●ショパン:ワルツ第3番イ短調op.34-2「華麗なる円舞曲」
●ショパン:ワルツ第17番イ短調(遺作)
●ショパン:ワルツ第9番変イ長調Op.69-1(遺作)「別れのワルツ」
●ショパン:ワルツ第10番ロ短調Op.69-2(遺作)
●ショパン:ワルツ第7番嬰ハ短調Op.64-2
●ショパン:ワルツ第6番変二長調Op.64-1「小犬のワルツ」
●ショパン:ワルツ第1番変ホ長調Op.18「華麗なる大円舞曲」
  ピアノ独奏:小山さん
●シューマン:民謡風の5つの小品集作品102
  チェロ:堤剛先生 ピアノ:小山さん
  〜休 憩〜
●ベートーヴェン:魔笛の主題による7つの変奏曲
●ブラームス:チェロソナタ第2番ヘ長調作品99
   〜アンコール〜
●サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より白鳥
●ラフマニノフ:チェロソナタから第3楽章アンダンテ
 チェロ:堤剛先生 ピアノ:小山さん

■ショパンの7つのワルツ
ワルツ第3番イ短調op.34-2「華麗なる円舞曲」を冒頭に置かれた小山さんのプログラミングの妙に強く心を動かされます。それは、lento(ゆるやかに)と速度表示されたこのワルツ冒頭16小節の哀愁に充ちた主題・・・低声部の持続音や内声部の旋律(ピアノの左手)から、チェロの響きが聴こえてくるからです。そうです、今宵は、チェリストの堤先生と小山さんのデュオの夕べでもあるのです。ショパンは、ヴァイオリンソナタは作曲しませんでしたが、チェロソナタは書いていますね。きっとショパンは、チェロが好きだったのではないでしょうか。小山さんの詩情豊かな演奏の美しさに溜息が零れます。途中、16小節から成るイ長調に転調するsostenuto(音の長さを十分に保って)の新しい主題と、それがほぼ同じ音型でイ短調で反復されることで産れる感情の転移の機微は、例えようのないほど見事な音楽的感興を呼び起こしました。

ショパンは、全19曲のワルツの内、6曲を短調で作曲しています。小山さんは、その内4曲を選んで演奏して下さいました。特に、前述の第3番イ短調と第7番嬰ハ短調のワルツは、他に変え難い深い詩情を湛えた名作ですね。小山さんの慈しみ深い愛情に充ちた表情は聴き手の心を優しくします。

19曲のワルツの中から7曲を選ばれた小山さんの観点について、プログラムに小山さんのお言葉がありました。

【ワルツの踊りは旋回を特徴としています。ですから、今回のプログラムでは、ワルツの循環ということを考えて、ちょっと寂しい雰囲気のワルツ、しっとりとした落ち着きのあるワルツ、明るく華やかなワルツなどを組合わせていって、最後にショパンのワルツのうちで最初に出版されて大ヒットとなった、もっとも華麗なワルツ、第1番変ホ長調作品18に戻ってくる、という配列にしました。】(小山さん:プログラムより)

その華やかなワルツ第6番「小犬のワルツ」と第1番「華麗なる大円舞曲」の小山さんの演奏は躍動美に満ち溢れ、清々しい感動を呼び起こしました。今回小山さんが選ばれた7曲は、イロハニホで調性が並んでいるのも偶然でしょうか・・・この並び方によるワルツの聴き方は秀逸だと感じ入りました。小山さんのピアノで残るワルツも聴けると嬉しいと思いました。

■堤先生のメッセージ(プログラムより)
プログラムには「音楽の始まる前に 〜小山実稚恵さんとの共演に寄せて〜」と題した堤先生の素敵なメッセージが掲載されていました。その中で堤先生は「(前略) 勿論ピアニストとしての技量、深く幅広い表現力は超一流のものですが、造っていかれる一音一音が真に素晴らしく、一緒に演奏しながら知らず知らずのうちに小山さんの音楽世界に魅き入れられてしまいます。そして何と素敵なお人柄なのでしょう!私には大勢いらっしゃる小山さんのファンの方々は、彼女の持つ人間としての暖かみあふれた音楽の虜になってしまわれたのだと思えてなりません。私もその一人ですが。」(堤先生:プログラムより)のように、ピアニストとしての小山さんの技量と素晴らしいお人柄を讃えていらっしゃいます。堤先生は世界最高峰のチェリストですし、そして堤先生の温かい包容力のあるお人柄に魅かれるファンが大勢いらっしゃる点で、堤先生も小山さんと同じですね。

■堤先生と小山さんのデュオ演奏
●シューマン
プログラム前半の終わりに、堤先生と小山さんのデュオによるシューマンの「民謡風の5つの小品集作品102」が披露されました。変化に富んだこの佳作・・・チェロとピアノのアンサンブルを堪能できます。鮮やかなピアノの楽想が嬉しい第1曲、抒情的な楽想が魅力的な第2曲、胸のすくような潔い終結を持つ第4曲、エキゾチックな香りのする第5曲・・・いずれも素晴らしい曲ですが、白眉は第3曲でした。イ短調の変則的なリズムを持つ主部が印象的ですが、何と言っても中間部の温かい憧憬に溢れた曲想に強く魅かれます。チェロの重音の運びが聴き手の胸にずっしりと響き、ピアノの分散和音風の美しいパッセージが彩を添え、いやが上にも感動が高まっていきます。

●ベートーヴェン
ベートーヴェン作曲の魔笛の主題による7つの変奏曲から後半は始まりました。作品番号を持たないこの作品・・・堤先生と小山さんの手にかかると、一大傑作に変容します。モーツアルトの歌劇「魔笛」の中の王女パミーナと鳥刺しパパゲーノの感動的な二重唱を主題にした変奏曲・・・その主題を奏する堤さんと小山さん、二人の卓越した芸術家が演奏するのです。主題は、ベートーヴェンらしく展開し、チェロとピアノのアンサンブルがいよいよ冴え渡ります。両者の音楽が融合し、天国的な美しさに昇華されて行きます。お二人の温かいお人柄も音楽に反映され、澄み切った眼差しを感じさせる音楽の佇まいが殊の外感動的で、涙が止めどもなく溢れてきました。

●ブラームス
ブラームスのチェロソナタ第2番ヘ長調作品99は名曲ですね。ブラームスは、1886年の夏の休暇をスイスのベルンに近いThun湖畔の Hofstettenで過ごし、友人の詩人・作家のJoseph Victor Widmannとの議論に啓発されて、作品番号100前後の名作を生み出しました。ヴァイオリンソナタ第2番(op.100)、第3番(op.108)、ピアノ三重奏曲ハ短調(op.101)、ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲(op.102)などと共に、このチェロソナタ第2番は作曲されたのです。チェリストであるロバート・ハウスマンを想定して作曲したとされています。それだけに、チェロがハイポジションで旋律を高らかに歌ったり、チェロでは珍しい、トレモロがピアノ共々頻繁に現れたり、音の跳躍や動きの速い音階など、チェロの名人芸が盛り込まれた作品です。そして、ピアノパートが何と素晴らしいことでしょうか!

第1楽章冒頭のピアノの鮮やかなトレモロの開始を受けてチェロがハイポジションで奏する第1主題の活き活きとした旋律に心を奪われます。そして、小山さんのピアノがハ長調で奏する第2主題の何と鮮やかで颯爽としていることでしょうか!三部形式で書かれた嬰へ長調の第2楽章Adagio affettuoso(緩やかに、やさしく愛情を持って)・・・チェロのピッチカートによる旋律的(!)主題で始まり、深々とした響きのピアノが二重主題的にそれを支え、チェロがすぐにアルコ(=弓で:ピッチカートから元の弓に戻るという意味)に戻り、ピアノが更に手厚く支えていきます。中間部は第2主題がヘ短調で提示されます。小山さんのピアノによる32分音符の半音階的動きがとても美しく、さらに転調を重ねて、いよいよピアノとチェロは融合して音楽の深みに入っていきます(第1主題と第2主題の両方が融合していきます)。ここでの表現は、ブラームスの人生の全てが反映したかのようであり、フェルマータ付の最終音に堤先生と小山さんはブラームスの想いを実に感動的に注入されたのです。

Allegro passionate(速く、情熱的に) の第3楽章はスケルツオ風の楽章。変わった動きをするピアノとチェロのバランスは難しいはずですが、実に鮮やかなアンサンブルを堪能できました。小山さんの深々としたエネルギッシュな和音の響きが胸に迫ります。

そして、短いのに、何とも独創的で沢山のメッセージの詰まった終楽章Allegro molto(非常に速く)は本当に魅力的な音楽です。Vivace(活発に)と記された最後の6小節における小山さんのピアノの奏楽は誠に見事。右手の三連音符を支える左手のスタッカートがついた跳躍する伴奏音型を鮮やかなフォルテで弾き切ることで、その後の上下行分散和音のスケールが見事に映え、終わりの2つの和音がこの上もなく効果的に響くのです。何と佳い曲だろうと感じさせる見事な終結に、お二人への深い感謝の気持ちを込めた拍手は鳴り止みません。

■アンコール
一曲目はサンサーンスの動物の謝肉祭から「白鳥」・・・この世のものとは思えない美しい旋律をチェロが朗々と歌い、小山さんのピアノが彩を添えます。会場は温かい雰囲気に包みこまれました。

鳴り止まぬ拍手に応えて、堤先生が次のような趣旨のお話をして下さいました。

「・・・・プログラムにも書きましたが、わたしも小山さんのファンです。小山さんのショパンはもちろん素晴らしいですし、どの作曲家の作品の演奏も素晴らしいです。特に、わたしは小山さんのラフマニノフが好きなんです。ですから、これからラフマニノフのチェロソナタの第3楽章を演奏します。」(堤先生)

堤先生のチェロと小山さんのピアノでラフマニノフのチェロソナタの第3楽章アンダンテが聴ける!聴衆がどよめきます。ピアノ協奏曲第2番と同時期に書かれたチェロソナタ・・・その第3楽章、息の長い旋律美や繊細なピアニシッモから輝かしいフォルテシッモまで音量のダイナミックスが見事で、ラフマニノフのロマンティシズムが最良の形で刻印されています。聴き手の身も心も溶けてしまうような音楽です。

espressivo(表情豊かに)と表記された、冒頭のピアノの独白(モノローグ)・・・二重の分散和音による伴奏を背景に右手が美しいメロディーを表情豊かに歌います。この歌をチェロが引き継ぐ瞬間の美しさ、朗々と歌われる旋律美に我を忘れます。やがて、チェロの動きのある三連音符での同音反復をベースに、ピアノは分厚い和音で大きなクライマックスを築きます。大地を轟かすような凄まじいフォルテシッモの音がホールを充たします。ラフマニノフのピアノ協奏曲や独奏作品の最高の奏者である小山さんのピアニズムが全開し、空前絶後の感動的な音楽的クライマックスが実現したのです。そして、やがてピアノの連続する三連音がチェロを盛り上げ、第2のクライマックスを経て、ピアノが長い弧を描くように興奮を鎮めていき、最後は三点トまで上昇し、チェロの持続音を背景に、柔らかく優しい和音が静かに鳴り響き、感動的な静寂を迎えたのです。

チェロの響きを想起させる、ショパンのワルツ第3番イ短調で幕を開けた公演、最後は、ショパンと同じように、ヴァイオリンソナタを作曲せずに、チェロソナタの名曲を残した、ラフマニノフの傑作で幕を閉じたのです。


■チェロとピアノの世紀のデュオ
かつて、ピエール・フルニエとヴイルヘルム・ケンプあるいはヴィルヘルム・バックハウスとの組合せは世紀のデュオあるいは黄金のデュオと呼ばれた時代がありました。この名チェリストと名ピアニストとの組合せによる名録音が数多く残されています。堤先生のチェロと小山さんのピアノによるデュオは間違いなく今世紀を飾る黄金のデュオとして確たる地位を築かれることでしょう。小山さんと堤先生は、音楽家として、人として互いに深く尊敬されていらっしゃるのでしょう。その尊いお気持ちに支えられ、かくも芳しい素晴らしい魂の音楽が産み出されたのでしょう。次の、お二人の共演を楽しみにしています。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★小山さん・堤先生へ:堤先生と小山さんのデュオによる心に深く沁み入る至高・至福の演奏・・・これほど深く音楽の真髄に触れた演奏に接することができて、本当に幸福です。堤先生の演奏も小山さんの演奏も、楽器を超越していて、奏者と楽器との境界が消失したかのようであり、溢れ出てくる魂の籠った音楽に身を浸すことができることは、この上ない歓びでした。心から感謝しています。有難うございました。

とさま
Date: 2016/04/30/21:37:44 No.4545


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読売日本交響楽団 土曜マチネシリーズ
実稚恵さまの微笑み

実稚恵さまのコンサート一覧を拝見していたところ演目に稀少なグリーグのピアノ協奏曲の文字が。。若干、躊躇しましたが久しぶりの東京行きを決意いたしました。

しかし、開催が間近となった、4月14日、16日に発生した地元での大きな地震。。幸い私の住む地域では、建物の損壊等の大きな被害はありませんでしたが、いつ終わるともない余震に気持ちも滅入ります。甚大な被害にあった熊本の皆さまに、お見舞いを申し上げたいと思います。

ただ、このような時だからこそ、実稚恵さまの演奏を聴き気持ちを前向きにしたい。。
そんな思いで23日朝、1番機に乗り羽田へと降り立ちました。

公演会場は、久しぶりの東京芸術劇場。(何と自分のレポートを読み返すと7年ぶり!!)指揮は気鋭の山田和樹さんと期待も高まります。ホールに入ると以前、パイプオルガンが設置されていたステージ背面は、巨大な反響板にとって代られていました。

今日のプログラム

オネゲル パシフィック231
グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 作品16
アンコール 左手のための2つの小品 作品9−2「ノクターン」

 〜休憩〜

チャイコフスキー 交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」

読響は、フルメンバーでしょうか。。人数が多くステージ上に団員があふれているように感じました。サウンドも分厚く、文明が生んだ巨大な構造物「SL」を迫力ある演奏で描写した後、舞台袖からスタインウェイが、指揮台前方ステージ中央に設置され、実稚恵さまの登場となります。

今日のドレスは、30周年アニヴァーサリー、輝くグリーンのドレスでした。どのような、お姿で登場されても毎回、新鮮な驚きを感じるとともに、演奏への期待と興奮が高まります。

演奏が始まります。冒頭の有名な、インパクトのあるピアノのフレーズが奏でられ、弦楽器の暗めの旋律が続きます。震災を暗示しているようにも聴こえました。

演奏が進むと、チャイコフスキーやラフマニノフのコンチェルトとは異なった、透明な響きとでも言うのでしょうか、北欧の棲んだ空気と光を連想させるピアノの音色が響きます。自然の美しさを感じます。

実稚恵さまは冒頭から、集中されています。特に感動したのが第1楽章終盤のカデンツア。
オケは完全に休止し、実稚恵さまの迫力あるスケール大きなピアノの演奏が会場に鳴り響きます。満員の聴衆は、微動だにせず固唾をのんで演奏に集中し、第1楽章が終わると、緊張から一斉に開放され咳払いの声が会場から起こりました。

第2楽章は牧歌的なオケの伴奏にのり、ゆったりと伸びやかな演奏が印象的でした。

第3楽章は、煌びやかさと歓喜に満ちたような曲章が印象に残りました。終曲部分へのダイナミックな盛り上がり。大自然と人間の営みを讃えるような力強いフィナーレに感極まってしまいました。

会場も、実稚恵さまと読響メンバーに大きな拍手が鳴りやまずカーテンコールが続きました。

その後、会場の拍手に応えて実稚恵さまが演奏したのは、最近、比較的、聴く機会の多いスクリャービンの左手のノクターン。興奮を癒すような、清涼感に満ちた演奏でした。

今回も、やはり実稚恵さまの演奏に感動と幸福を感じました。ありがとうございました。

休憩の後は、チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」 
第3楽章の管楽器の強奏と第4楽章の弦楽器の弱奏。生命の息吹と静寂と諦観。両極端とも言える対比が印象的な大曲でした。

演奏の後は、恒例の実稚恵さまのサイン会に並びました。私の顔を見て、無事を喜んでくださった実稚恵さまの優しいお言葉と笑顔お気遣い。やはり今回上京してよかったなと思いました。

PS

さらに、その後は、ぴあのふぉるて様と、歓談することができ、実稚恵さま談義にまたまた花が咲きました。🎹 f 様のこだわりに何度も「すごい!」を連発した私でした。

次回は、5月15日博多での実稚恵さま「音の旅」第21回 〜未来の扉を開いて〜に参ります。
Date: 2016/04/25/23:11:15 No.4543

Re:読売日本交響楽団 土曜マチネシリーズ
ぴあのふぉるて
実稚恵さまの微笑みさんが聴かれた翌日4/24(日)、私も初めて、小山さんの演奏なさるグリーグ:ピアノ協奏曲を拝聴いたしました。
今もまだ感動の余韻に浸っております。

爽やかな青緑色のドレスをお召しの小山さんは演奏に集中なさり、全身音楽になりきっておられました。ホントに素敵。そして、指揮の山田和樹さんと読売日本交響楽団の皆さんとの共演を、心から楽しんでおられたと思います。
北欧の雄大な自然が目の前に広がるような、瑞々しいダイナミックな演奏に心を奪われました。明るい春の息吹を感じました。
清々しい森の新緑の香りと、フィヨルドの断崖を思わせる力強いエネルギーあふれる音楽、小山さんにぴったりですね。本当に澄み切ったきれいな空気!
森林浴をした気分です。心身が浄化されました。

また、熊本・大分地震の直後のため、この曲が、厳しい時期を乗り越えてまた穏やかな日々が来ますように…との祈りにも聞こえました。

演奏後、盛大な拍手に包まれて、山田さんと小山さんはお互いを称え合うように、しっかりハグなさっていました。
カーテンコールが繰り返された後、小山さんはこの日、アンコールにラフマニノフの前奏曲作品32第5番を演奏されました。あぁ、美しい…
でも、あら? 前日の23日はスクリャービンの夜想曲(左手のための二つの小品 作品9-2)を弾かれた、と微笑みさんから伺っておりましたが、二日目はラフマニノフですね! 正に一期一会。
小山さんのライヴ演奏は、だからいつもワクワクするのです。
(スクリャービンもラフマニノフも、チャイコフスキーと同じロシアの作曲家ですね。プログラム全体へのご配慮が感じられて、感動します)

プログラム後半はチャイコフスキーの「悲愴」が情感をこめて、鮮やかに、生き生きと奏でられました。読響の皆さん、素晴らしいですね。
最後は長い長い真の静寂が表現されて、感動的な締めくくりでした。
息を殺して指揮者の動きに集中した聴衆も、素晴らしかったと思います。

山田和樹さんと読響の皆様と、小山さんの共演を、また楽しみにしております。心に染みる音楽をどうもありがとうございました。

p.s. 実稚恵さまの微笑みさん、土曜日は素敵なオフ会のひとときをありがとうございました。微笑みさんこそ「すごい」です!
とさまさん、当日は終演後の小山さん讃歌のひとときまでご一緒させていただき、嬉しゅうございました。いつも本当にありがとうございます。主人共々、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
Date: 2016/04/26/01:28:47 No.4544


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音楽誌掲載情報をお届けします。
ぴあのふぉるて
熊本地震のニュースに胸を痛めております。
犠牲となられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に一日も早く穏やかな日々が戻りますよう心よりお祈り申し上げます。

先日、オクターブ練習中さんが率直な思いをお聞かせくださり、すぐにとさまさんが優しくリプライなさって、続いてcovariantさんも心をこめてリプライ&追伸を投稿されましたね。オクターブ練習中さんの ご自身の気持ちの変化を認める柔軟な心と、とさまさんの寛い眼差し、そして covariantさんの温かなお気遣いに感じ入りました。
私も自分の書いた文章を撤回したいと思うこと、あるある! ですが、その時の正直な気持ちを書いたのであれば、それはそれでいいんじゃないか、とも思っています。ここでも脱力が肝心?!
このようにファン一人一人が思い思いに感じたことを書き込むことができるのは、ファンサイトの管理を続けてくださっている まさとさんのおかげですね。いつも本当にどうもありがとうございます。

さて、すっかり遅くなってしまいましたが、最近の小山さんの音楽誌掲載情報をお届けいたします。ご参考まで。

♪『音楽の友』2016年5月号 p.20〜23
対談 脱力の極みvol.17 お客様 入江凌介さん(競泳)
取材・文=片桐卓也 写真=ヒダキ トモコ
入江さんはご兄弟そろって「水泳とピアノと習字」をずっと習っていらしたのですね。小山さんは入江さんの(「楽器の微妙な違い」などを)「感じる力が凄いと思います」と感心なさって、お二人で楽しくお話しなさっています。
・「習いながらも自発的でなければいけない」というお話、
・(小山さんもかつて習われていた)水泳とピアノは似ていること、
・楽器やホールの響きとプールの水温・水質について、
・美しい泳ぎ/無駄のない泳ぎ、
・セルフ・コントロール能力について、等
繊細な感覚をお持ちのお二人のお話を、興味深く拝見しました。

小山さんはこの日、「オリンピック代表決定戦での入江さんの100mのレースを、生で観戦」なさったそうです。小山さんの好奇心と行動力に感服します。

♪ 同じく『音楽の友』5月号 Concert Reviews p.197 鍵盤
小山実稚恵 p
3月5日、彩の国さいたま芸術劇場・音楽ホールで開かれたリサイタル「次代へ伝えたい名曲」の演奏評(道下京子さんご執筆)。
曲目順に書かれた丁寧なコメントを、嬉しく拝読しました。例えば、「小山のシューベルトは、内面に深く分け入り、刻々と変化する心の動きをデリケートに捉え、克明かつ大胆に表す。…… 作品142の「第2番」には、柔らかな情感のなかにもひと筋の強い意志が貫いている。」…

♪同、Rondo p.216・217
 門下生がピアノ界の大恩人を偲び、「師の夢」を実現!
 「田村広没後5年 メモリアル・コンサート」開催
取材・文=萩谷由喜子  写真=竹原伸治 
3月21日、東京文化会館小ホールで開催された「田村宏メモリアルコンサート」の報告文です。出演者や曲目、作品完成までの経緯などが書かれています。
出演された皆様がステージに並ぶお写真や、演奏風景のお写真もステキです。コンサートの後に開かれたレセプションでお話しなさる小山さんのお写真も! (左下のお写真、キャプションは「辛島輝治東京藝大名誉教授。終演後のレセプションで」となっていますが… この先生は、この日のために《運命》を編曲された間宮芳生先生では…?)

♪ 同、News & Information May 2016 p.18 BOOKS
「クロイツァーの肖像 日本の音楽界を育てたピアニスト」 萩谷由喜子 著
ヤマハミュージックメディア
萩谷由喜子さんの新刊を、三善清達さんが「日本の洋楽史そのものともいえる巨匠の軌跡を追う貴重な書」と絶賛なさっています。
 …この本のp.120-122、小山さんにつながる系譜の記述をみつけて、嬉しくなりました。パウル・ワインガルテン先生(=田村宏先生の先生の先生)に感謝。

バックナンバーのご紹介。
♪『音楽の友』2016年4月号
対談 脱力の極み vol.16 お客様 熊川哲也さん
(オーチャードホール芸術監督/Kバレエカンパニー芸術監督・プリンシパル)
取材・文=片桐卓也 写真=堀田力丸
オーチャードホールステージでのお写真:熊川さんと小山さんお二人の立ち姿、姿勢がよくて、綺麗ですね!

小山さんはバレエについてもよくご存じでいらっしゃるのですね。熊川さんのジャンプや回転を説明なさるときの表現がまことに細やかで、感動します。
また、体操競技の内村航平さんの演技の、着地の美しさに注目されて、「ピアノでも、やはり音を出す前にその音をイメージして、指の形ができていないと、そのイメージの音にはならない。だから、弾く前にまず身体が音を創っていないとだめというか…。」とお話しになっています。
体幹の良い選手・瞬発力やセンス・腱や筋肉のこと…など和やかに話題が展開します。(テクニックのお話で)、小山さん「指が馴染むのに時間もかかるし、指がすぐ忘れます(笑)」などとおっしゃって… ほんと? 信じられな〜い。
他にも、劇場の広さが肉体に与える影響・「バレエにとって音楽がすべて」・感情表現の話など、貴重なお話を楽しく拝読しました。

♪『モーストリー・クラシック』2016年5月号
p.83 軽井沢大賀ホール2016 春の音楽祭 
お知らせ記事。小山さんは5月3日にチャイコフスキーのピアノ協奏曲を演奏なさいます。

♪ 同 p.85 「ピアノと私 第24回 〜バルトークの魅力〜 」
「音の旅」第21回でバルトークのソナタを演奏なさる小山さん、「バルトークに初めて接したのは小学生のころ、ピアノのための練習曲集『ミクロコスモス』でした。民族風な響きがおしゃれに感じられ、小気味よい展開にワクワクしながら弾いていたことを思い出します」とのお話。
(「ワクワクしながら弾いていた…」のですね。今も変わらない小山さんの魅力ですよね!)
バルトークの残したピアノ協奏曲、「3曲ともが大変気になるコンチェルトでした」そうです。「どうしても弾いてみたい作品だった」2番のコンチェルトの演奏がついに叶ったときの思い出について、懐かしそうにお話しになっています。
難しくて知名度が低いために、なかなか演奏の機会が訪れない作品もあるのですね…。
最後に、バルトークの国ハンガリーの音楽教育について、敬意を込めて語っておられます。

♪『レコード芸術』2016年4月号 p.84〜88
対談シリーズ 音語り〜小山実稚恵と仲間たち
第11回 ゲスト:広上淳一さん 
テーマ:私の好きなラフマニノフ 
ききて・構成:山野雄大 写真:堀田力丸

まず、小山さんのご質問:「広上さんはラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を、ゆっくりだけどピアノ・パートを全曲弾かれるんですよね。」で始まります。
広上さん「そう。僕はノールショピング時代に…「ピアニストはどれだけ辛い思いでやっているのかを知ってみよう」と思って、3,4ヶ月かけて3番のピアノ・パートを練習していた。」… 広上さんスゴイですね。
「違う大陸から遠く想いを馳せているようなところが、たまらなくいいんです。」(小山さん)
「あの時代に決して無調にもいかず、チャイコフスキー以来のものを守りぬいて美しい作品にこだわったというのが、僕は好きなんです。」(広上さん)
「ラフマニノフ」のオーケストレーションには無駄がないんです」(広上さん)
「ピアノにも無駄がないんです」(小山さん)…など、全て引用したいくらい素敵な対談です。
・ラフマニノフの望郷の思い
・寄り添い合うピアノとオーケストラ
・迷いと勇気と美しさと
3つの小見出しのもと、お二人のラフマニノフへの敬愛の情あふれるお話に引き込まれました。
また、お二人それぞれの愛聴盤3点ずつが会話形式で紹介されて、楽しく拝読しました。
例えば小山さんの愛聴盤の1枚「ラフマニノフピアノ協奏曲第1番、同第4番 セルゲイ・ラフマニノフ(p)ユージン・オーマンディ指揮フィラデルフィアo」
広上さん「実稚恵ちゃん1番は弾いたことある?」
小山さん「1番も4番もないんですよ。弾く機会があるとどうしても好きすぎちゃう3番を選んでしまうので(笑)」
広上さん「僕は4番はやったことがないんですが、一度だけ1番をやったことがあって、これも悪くない作品ですね」

♪『音楽の友』2016年3月号
対談 脱力の極み vol.15 お客様 前田昭博さん(白磁作家)
 …「白磁」の重要無形文化財保持者でいらっしゃるそうです。
取材・文=片桐卓也 写真=ヒダキ トモコ

「昨年秋に鳥取での演奏会があった際に、前田さんの白磁展を拝見して、窯元にもお邪魔させて頂きました。」とのこと。小山さんは磁器もお好きなのですね。素晴らしいご縁ですね。幅広く様々なものをご覧になったり、いろいろな方とお話しされたりすることで感性が磨かれ、それが小山さんの豊かな音色につながっているのでしょうね。
「表現する人にとっては、限りなく自分の想いに近づけるために、本来は無理だという概念をなくして、追求し、表現して行く。そういうことを大切にしなければいけないと思うのです。」(小山さん)
「表現するということは、想いを形にすることだと思います。焼き物の世界でも超絶技巧はありますし、明治時代には凄い人がいます。でも、僕はさらっとしているけれど、凄いというのを目指したい。」(前田さん)
また、光と影など両極の魅力について、(観る方の)想像力をかき立てる間合いや余白などについてお話が尽きず、焼き物の世界とピアノの演奏は、その表現において、相通じるものがあるようです。

小山さんの対談のお相手の方々、皆様楽しそうにお話しくださいますね。
その道を極めておられる方ばかりですが、皆さんさらに目指すものをお持ちの点、小山さんとそっくりですね。素敵なお話、これからも楽しみにしています。
Date: 2016/04/23/01:00:16 No.4541

Re:音楽誌掲載情報をお届けします。
とさま

熊本県ならびに大分県などで発生した一連の地震により犠牲になられた方々に哀悼の意を表すとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、現在も大きな余震が続く被災地等におきまして、皆さまの安全と一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。東日本大震災で被災された地域での支援活動を継続されていらっしゃる小山さんもさぞかし心を痛めていらっしゃることと思います。私どもも、それぞれ 出来ることから支援を行いたいです。

九州にお住いの小山さんファンの方も沢山いらっしゃると思います。一日も早く日常を取り戻されますよう願っております。

〜〜〜〜〜〜
ぴあのふぉるてさんには、いつもいつも 小山さんに関する音楽雑誌掲載情報をお知らせいただき感謝しています。何事も継続することは簡単ではないのに、ぴあのふぉるてさんは、お時間も経費もかかる作業をお続けいただき、小山さんのファンは ただお待ちするだけで、本サイトで実に有用な情報を手に入れることができるのですから、もう有難さの極みです。ぴあのふぉるてさんが、小山さんの音楽が大好きで、小山さんを心底から尊敬されているからこそ、小山さんの素晴らしい音楽やお人柄を一人でも多くの方に知っていただきたいと思っていらっしゃるから お続けいただいているのですね。そうしたお気持ちを知ると幸福な気持ちになります。有難うございます。

一つひとつの記事に対し、丁寧に外せない要点や読みどころを分かりやすく紹介するだけでなく、さりげなくぴあのふぉるてさんのご感想や小山さんに対する尊敬の念が滲み出ていて、拝読していて頬が自然に緩んできて、嬉しくなります。

世界最高のピアニストのお一人である小山さんの記事の積み重ねは、一つの大切な事業のようなものだと思います。

いつも甘えてしまっていますが、ご無理のない範囲でどうかよろしくお願い致します。

とさま
Date: 2016/04/23/17:25:10 No.4542


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とさま様へ
オクターヴ練習中
はやいもので、前回の「 音の旅 」公演から、約半年、

けっして立ち止まることなく、過ぎてゆく ’時の流れ 'に、ときには、結論が出ないままに、メッセージを届けることもあるのだろうという気持ちになっています。

前回の公演の後、とさま様の投稿を読んでいく度に、
「どうして、じぶんの感じたものと、180°ちがったものになっているのだろうという、自問自答がはじまりました。
’なんとなくの結論 ’が出るまでに、約5カ月もかかり、じぶんのなかに流れている時間は、きっとゆっくりとしたものなのだろうとしか表現できないような気がして、哀しさを感じたりも、してしまうのですが。

先日、つい最近の先日に、ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)の楽譜をみてみようと、本屋さんへ足を運びました。そこで、目に入ってくる指示記号(でいいのでしょうか?)をみて、漠然と、どうしようということを思いながら、前言の撤回って、 どうすればいいんだろう? 、という不可能な作業を思案し、笑うほかありませんでした。

ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲) をピアニストが演奏する意味や、前回の公演で、とさま様が感じた感動を、すこし、理解できたような気がして、また、新たに、次の公演がたのしみになっています。
Date: 2016/04/18/08:36:27 No.4537

Re:とさま様へ
とさま
オクターヴ練習中様

お久しぶりです。お便りを有難うございます。本当に月日の経つのは早いですね。

音楽の聴き方は、本当に100人いれば、100人の聴き方があると思います。一番大切なのは、「音楽が好き」ということかなと思います。モーツアルトが好きとか、ショパンが好き、シューベルトも好き、いやバッハが好き・・などなど。あるいは、この曲が好き、というのもありますよね。ベートーヴェンの田園シンフォニーが好き、シューベルトの鱒が好き、ショパンの雨だれ前奏曲が好き、シューマンの謝肉祭が好きとか・・・。

ところが、いくら作曲家が好きでも、いくらその曲が好きでも、楽譜だけではどうにもなりませんよね。演奏家が居ないと音楽は成り立ちませんよね。

以前(2016年3月8日)、covariant さんが次のように仰りました。私も深く同意します。

【最近の私が、自分なりに今更発見し開眼したことは、音楽という芸術は、作曲者ではなくて演奏家こそが、真の芸術家なのだなあということです。】(covariant さん no.4510)

好きな作曲家の音楽を、真の芸術家である小山さんのピアノで聴くことの幸せは、小山さんのファンに共通ですね。曲のどこがどう好きなのかよりも、小山さんが演奏される、この作曲家のこの曲が、理屈抜きで、とにかく好きだな、というのが本当のところだと思います。その感覚が最も大事ですよね。

小山さんが仙台でゴルトベルク変奏曲を演奏なさった時、演奏に入る前に、小山さんはゴルトベルク変奏曲の内容について色々とお話しをして下さり、最後に、次のような趣旨のことを仰いましたね。

【きょうは2とか3という数字の規則性のことやシンメトリーのことなど色々とお話しましたが、色々な聴き方があっていいので、そうしたことは頭の隅に置いて、それぞれの聴き方でゴルトベルク変奏曲を楽しんでいただけると 嬉しいです。】(拙い当方の感想:4408で引用しました)・・・・・そうです、小山さんも仰っています、「それぞれの聴き方で、音楽を楽しんでください」と。

ですから、オクターブ練習中さんが、チェンバロ演奏での記憶に重ねられて、どこまでもやさしく、ゆったりとしたテンポで、静かに響き渡る、そんなゴルトベルク変奏曲を小山さんのピアノで聴いてみたい、と思われたのも、素晴らしいことなのではないでしょうか。小山さんの奏するアリアやいくつもの変奏曲で雅やかな響きを堪能することができましたよね。

音の旅第21回(5月8日@仙台)では、ブラームスのヘンデルの主題による変奏曲とフーガ、各地で絶賛の嵐だったバルトークのピアノソナタ、そしてベートーヴェンのピアノソナタ第29番変ロ長調作品106を小山さんの演奏で聴くことができますね。ブラームスのヘンデルバリエーションは、仮に初めて聴いたとしても、誰もがいっぺんに好きになってしまうような、本当に素敵な曲です。ベートーヴェンの29番ソナタは、難解な曲ですので、小山さんの演奏が本当に楽しみです。

ご一緒に、お聴きする日を心待ちにしています。そして、音楽を皆さんと一緒に、それぞれの聴き方で楽しみましょう。

とさま
Date: 2016/04/18/21:18:44 No.4538

Re:とさま様へ
covariant
オクターヴ練習中様
cc とさま様

オクターヴ練習中様、covariantです。とさま様とのお話に脇から加わるようで失礼致しますが、ご容赦ください。
ひたむきなオクターヴ練習中様の文面を拝見し、また、とさま様の拙文引用にも恐縮して、小生からもお話したくなりました。

昨日、私は次の「現代美術展」鑑賞に出かけてきました。

第72回 現代美術展
終戦直後、昭和20年10月に第1回が開催されてから現在まで続く石川県立美術館の「現代美術展」は今回で72回目。所属会派を越えて、日本画・洋画・彫刻・工芸・書・写真の6部門で、石川県美術文化協会会員に一般公募を加えた入賞・入選者の作品が一堂に紹介される。今年は洋画・工芸・写真が石川県立美術館で、日本画、彫刻、書は金沢21世紀美術館で展示。

会場も2つにまたがり、おびただしい数の出品数だったので、半日しか予定していなかった私は、いわば駆け足状態で廻ってきました。まず、遠目で概観し、これはと思う作品にだけ近寄って拝見、というやり方にしました。そして、これは、という判断基準は、自分の身近に置きたいな、という親しみと感興が起きるか、という点に絞りました。その結果、一番好きに思えた作品は、彫刻と分類してもよいような、工芸のある作品でしたが、それには優秀賞タイトルが与えられてはいませんでした。優秀賞タイトルが与えられている作品たちは、流石になるほど、と思わせる秀逸なものばかりでしたが、私が一番気に入った作品は、私にとって特別なものだったのです。

私から見ると、オクターヴ練習中さんは、小山実稚恵さんのこよない優しい面に、とても敏感に惹かれるのですよね。
そのような小山さんは、外見的には「ピアノ演奏」ということだけをなさっているのですが、それだけではなく、そのことを通して楽しさや、悲しみや、優しさや、活力や etc. を体現されているわけです。
小山さんの演奏を聴いて、その音楽性の秀逸さに感嘆する人もいるし、その気高さに感じ入る人もいるし、その優しさにこよなく癒される人もいる。そのほか、聴き手のもっている一番響きやすい部分が共鳴するのだと思います。
優れた演奏者とは、その、より多様な聴衆の心を共鳴させることができる演奏者だと思います。その時演奏者は、音楽の「芸術家」となります。

オクターヴ練習中さんは、ご自分が小山実稚恵さんの演奏の何処に惹かれるのだろうかと、永く思っていらして、それを言葉で表現しようと苦闘されているのですよね。私の場合も、言葉では表現し切れません。でも、いいんです。小山さんの演奏に会うことさえできればいいんです。そしてまた、その感動を捉えなおそうと、言葉で言い表わそうとするんです(笑)。

オクターヴ練習中様のひたむきなご投稿に感動し、また、それゆえの、小山実稚恵さんの演奏と笑顔に、改めて賞賛をお送りしたく思うのです。
Date: 2016/04/20/23:57:56 No.4539

Re:とさま様へ
covariant
covariantより、追伸させて頂きます。

前述で、より多様な聴衆の心を共鳴させることができる演奏者が音楽の「芸術家」となる、と書きましたが、「芸術」と呼ばれるためには、もう一つ、その表現に、うまく言えませんが、言うなれば神の領域に触れるような「気高さ」が必要ですよね。

このように、私も時々、自分が投稿し書いたことで、適切に書けなかったなあ、修正したい、と思うことしばしばです。時には削除したい衝動を覚えます。「前言の撤回って、 どうすればいいんだろう?…」とおっしゃるオクターヴ練習中さんの気持ちもよく分かるつもりです。

唐突ですが、ノンフィクション作家柳田邦男さんは、しばしば「人は物語を生きている」とおっしゃいます。
私の祖父は、農家の跡取りとして養子に来ながら、若い頃病弱であったせいとは聞いていますが、壮年期以後は農作業はほとんど親と嫁(この3人共、他家から来た人でした)に任せて、ひたすら茶道や華道にいそしみ、老いては日本画などにも興じた「田舎の文人」で、ちょうど百歳まで生きた人でした。私の父はその父親を嫌っていました。私自身も、祖父よりは、黙々と働いた末に70歳代で亡くなった祖母や、傷痍軍人でありながら必死に家を守り継いだ父を、より尊敬しています。
私の実家は昔の北國街道の宿場町にあり、その町民会館に祖父が描いた5幅の風景画も掲げられています。町の歴史を知るよすがになるからです。しかし、私の目にはこの日本画は「芸術」作品からは遠く、拙く見えて、見るたびに気恥ずかしい思いでもあります。
たまたま、北陸新幹線の金沢−敦賀延線ルートに、この町民会館がかかり、撤去・移転されることになりました。会館移転に伴ってこの絵が撤去されることになれば、それを私は是非受け取りたいなあ、と思っています。拙いながらもその一つ一つの筆致に、私は祖父をいとしく思い出せるからです。
人気番組『開運なんでも鑑定団』で中島誠之助さんがよくおっしゃるように、例え芸術品としては評価されなくとも、それを大事にしてきた家族にとってはかけがえの無い作品、私にとって祖父のその日本画はそのような大事なものなのです。
柳田邦男さんのおっしゃる「人は物語を生きる」とはこのようなことと思っています。

オクターブ練習中さんのご投稿から発し、私はこのように思い巡らせました。ありがとうございます。そしてこの拙文が、オクターブ練習中様にとっても、少しでもご参考になることができれば幸いです。
Date: 2016/04/21/07:11:24 No.4540


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