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室内楽シリーズ第3回、極上のピアノ・トリオに陶酔しました。
ぴあのふぉるて
2月15日、第一生命ホールで、小山実稚恵さんの室内楽を拝聴しました。5年間にわたる室内楽シリーズ〜ブラームス、熱く深い想いをつなげて〜その第3回。小山さんは矢部達哉さんと宮田大さんとともに、ピアノ三重奏曲2作品をご披露くださいました。
《プログラム》
ブラームス:ピアノ三重奏曲 第1番 ロ長調 Op.8
チャイコフスキー:ピアノ三重奏曲 イ短調 Op.50
 「ある偉大な芸術家の想い出のために」

ブラームス(1833〜97年)のピアノ三重奏曲 第1番は二十歳の頃に書かれ、晩年(1889年)「大幅に改訂」された作品なのですね。
〜「ブラームス自身、『ロ長調のピアノ・トリオをもう一度書いた。もはやOp.8ではなくOp.108といってもよいくらいだ』と述べたほど、新旧の稿の間には音楽的に大きな変化があり、現在は、事実上「第4のピアノ三重奏曲」となった改訂稿を演奏するのが普通です」〜(プログラムノートより)

小山さん矢部さん宮田さんはそれぞれご自分の感じるまま、自由にのびのびと奏でておられます。同時に、きれいに調和した音楽がいとも簡単そうに、どこまでも自然な流れで作られてゆきます。まるで神わざ!
ご自分の思いをしっかりぶつけながら、他のメンバーの思いをも細やかに察知する。そのような演奏ができて初めて、真のアンサンブルとなるのですね。緊張感と思いやりに満ちた極上のピアノ・トリオに陶酔しました。

ブラームスは瑞々しい感性を、晩年までずっと変わらずに持ち続けていのだと思います。
(晩年といっても、まだ50代ですが…)円熟した作風の渋みや重厚さと相まって、心の奥底のほうで燃え盛っているような激しい情熱が、胸に迫りました。

盛大な拍手とブラボー!の中、小山さんは、矢部さん宮田さんと順に握手を交わされました。
信頼で結ばれたトリオの皆様の笑顔を拝み、幸せな気持ちになりました。

〜〜〜
休憩をはさみ、プログラム後半のチャイコフスキー: ピアノ三重奏曲は、1881年、チャイコフスキーが大恩人であるニコライ・ルビンシテーイン(モスクワ音楽院創立者、ピアニスト)の死を悼んで作曲した作品です。

力強い明朗なピアノの音色、繊細で清らかなヴァイオリン、おおらかで温かいチェロの音色… 一曲でいろいろ楽しめる贅沢な音楽ですね。
ピアノとヴァイオリンとチェロの協奏曲が一つになったような曲に、魅了されました。

第2楽章 第1部 主題と変奏では、とりわけピアノが大活躍します。
中でも、第10変奏 テンポ・ディ・マズルカ に心を打たれました。
小山さんは踊り子のように全身を使って楽しげに弾いておられました。

第2楽章 第2部、作品は葬送行進曲のリズムで締めくくられます。
小山さんは最後の音を弾き終えたあと、そのまま(手は鍵盤の上 数センチの位置で)静止なさっています。
不意に訪れた静寂と祈りに、息を呑みました。
矢部さんと宮田さんも楽器を持ったまま祈っておられます。私も祈りを捧げました。会場の皆様もきっと、同じように追悼の時間を共有なさったことでしょう。
1分程たってから、静かに拍手がわき起こりました。

小山さんは椅子から立ち上がり、矢部さんと、続いて宮田さんと固く握手を交わされました。小山さんのお顔の表情から、安堵・喜び・感謝・幸せ、などのお気持ちが伝わって、胸がいっぱいになりました。
矢部さんと宮田さんもお二人で握手をなさり、お辞儀を繰り返されました。
小山さんトリオの皆様はカーテンコールの際、ステージのどこに立つべきか?譲り合っておられました。なんて微笑ましい光景なのでしょう。ほんとに偉大で謙虚な皆様です。

数回のカーテンコールの後、演奏されたのは第6変奏 テンポ・ディ・ヴァルツ。
バレエ音楽《くるみ割り人形》第13番「花のワルツ」に似た、可愛らしい曲ですね。

これまでは、ソロやコンチェルトと比べて室内楽鑑賞には少々苦手意識があったのですが、この日、小山さん矢部さん宮田さんのピアノ三重奏を拝聴し、室内楽というジャンルの音楽が、一気に親しみやすいものになりました。

コロナウィルスの感染拡大が心配される中、いつもどおりにサイン会が開かれました。
小山さん矢部さん宮田さん、どうもありがとうございました。
ブラームスの室内楽シリーズ、これからも楽しみにしております。

p.s.
後半プログラムについて、チャイコフスキーの曲は長いんですよ。変奏曲が延々と続くから…と休憩時間に音楽通のファン仲間から教わり、心して拝聴しましたが、生き生きした演奏に引き込まれ、長さはまったく気になりませんでした。(聴き終えるのに1時間くらいかかる演奏もあるそうです)
終演後、オフ会での会話:
「あっという間でしたね!」「素晴らしいトリオですね!」
「理想的なテンポですね。演奏時間はたぶん42分から43分くらいだったと思います。これを聴いたら、もう他の演奏は聴けないでしょう」
Date: 2020/02/24/13:08:36 No.4962


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ニューイヤーコンサート2020@横浜みなとみらいホール
ぴあのふぉるて
初春のお慶びを申し上げます
 昨年中は大変お世話になりました
 本年もどうぞよろしくお願いいたします

1月4日、横浜みなとみらいホールでニューイヤーコンサート2020 を夫と聴いてまいりました。
〜〜〜プログラム〜〜〜
ヨハン・シュトラウスII :喜歌劇「こうもり」序曲
ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:
 ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」
 **休憩**
アントニーン・ドヴォルザーク:
 交響曲 第9番 ホ短調 作品95「新世界より」

指揮:秋山和慶 氏 ピアノ:小山実稚恵さん 管弦楽:東京交響楽団の皆様
〜〜〜
初めに、華やかな舞踏会の情景を描いた「こうもり」序曲 が奏された後、スタインウェイピアノがステージ左奥から中央の定位置に移されます。
小山さんは襟元にビーズがあしらわれた、光沢のある緋色のドレスで登場なさいました。

ベートーヴェン生誕250周年という特別な年の初めに、ベートーヴェンの「皇帝」を、小山さんの生演奏で拝聴させていただけて幸せです。
第一楽章冒頭、小山さんのピアノの凛々しい音色に身体中の細胞が目覚めました。
明るい希望に満ちたこのピアノ協奏曲は、まさに新年の幕開けにぴったりです。
なんと力強い、勇壮な音楽なのでしょう。聴き手の志気も高まりますね。
第二楽章、美しい弦楽器の調べにうっとりし、愛らしいピアノの音色に心をつかまれました。小山さんの鍵盤に触れる指のこの上ない優しさと清らかさは、まるで天から舞い降りる初雪のよう。神聖な空気がピアノと小山さんを包んでいるに違いないと思うほど、尊い音色でした。

第二楽章の最後、第三楽章への密やかなつなぎ目にはいつもゾクゾクします。一変して躍動感いっぱいの第三楽章、生命力みなぎる小山さんの演奏に胸が熱くなりました。小山さんに寄り添うオーケストラの皆さんも素晴らしかった。
一年の福が一気にやって来た!と胸が高鳴りました。

会場の熱い拍手は鳴り止まず、カーテンコールが繰り返されます。
小山さんの舞台上のしぐさには、謙虚で温かなお人柄がにじみ出ていますね。
小山さんのアンコール曲は、ベートーヴェン:エリーゼのために。
音楽で吐露される心の内にそっと耳を傾けると、大曲で高揚した気持ちも鎮まりました。
楽団員の皆様も楽器を持ったまま、小山さんの音色にじっと聴き入っておられました。
あぁ、この曲、本当はこういう曲だったんだ…と思われたかたも多いことでしょう。

プログラム後半は今年も、ドヴォルザークの「新世界より」。きれいな曲ですね。
最後は(秋山さんのタクトに合わせて手拍子する)聴衆参加型アンコール曲「ラデツキー行進曲」で楽しく締めくくられました。
小山さん、秋山さん、東京交響楽団の皆様、どうもありがとうございました。

小山さんには終演後、毎回、サイン会を開いていただき誠にありがとうございます。
サイン会の後はいつものように、プチオフ会で親しい仲間と語り合いました!
来年のプログラムも話題になりました。
〜 ベートーヴェンイヤーの今年は「皇帝」。これは予想的中でしたね。
(2017年からこれまで、ショパン1番、ラフマニノフ2番、チャイコフスキー1番、ベートーヴェン5番とご披露いただいたので)来年はやっぱりラフマニノフの3番だと嬉しいけれど…
そういえば、小山さんはモーツァルト作品も素敵ですよね。一度、小山さんのモーツァルトの27番が聴きたいなぁ!(満場一致)
幅広いレパートリーをお持ちだから、ピアノコンチェルト二つ同時演奏(交響曲はお休み)、というプログラムもあるといいですねぇ… などと皆で好き勝手に盛り上がりました。来年も楽しみですね!

小山さんと皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
Date: 2020/01/08/00:15:00 No.4958

Re:ニューイヤーコンサート2020@横浜みなとみらいホール
covariant
小山さんと、管理人まさと様、そしてこのファンサイトに集う皆様、新年おめでとうございます。遅ればせで恐縮ですが、ニューイヤーコンサートご報告に便乗し、ご挨拶致します。
ぴあのふぉるてさんからの、いつものご丁寧なご報告、ありがとうございます。
お蔭様で遠隔地のファンにも、ベートーヴェンイヤーの熱い雰囲気が伝わりました。

中村紘子さんから引き継がれた東京交響楽団のニューイヤーコンサート、もう既にそんなに回数を重ねられたのですね。わが年齢の高さと衰える記憶力に、思いが馳せることです。(笑)

皆様、今年もどうぞよろしくお願い致します。
Date: 2020/01/08/13:19:33 No.4959

Re:ニューイヤーコンサート2020@横浜みなとみらいホール
まじょるか魔女
小山さん
小山さんファンの皆さま

清々しい新年をおすごしのことと思います。
まさとさんのおかげで、小山さんファンがこのサイトに集い、語り合えるご縁と幸せにあらためて感謝いたします。

ファンサイトのFacebookに小山さんの2020年へのメッセージが掲載されていますね。
「2020年はベートーヴェンの生誕250周年です。
ピアノと共に歩む者にとってベートーヴェン生誕250周年という大記念の年を、人生の真っただ中で迎えられることはなんと幸せなことなのでしょう。」
その小山さんの演奏を直に拝聴できる私たちはなんと幸せなことなのでしょう!と皆思っていますよね。
「そして、夏には東京オリンピックが開催される・・・
今年は何とワクワクする一年なのでしょう。」
小山さんは「脱力対談」でスポーツ選手とも対談され、スポーツ観戦がお好きなのですね。道を究めるという共通点があるスポーツの世界からパワーチャージされる小山さんの演奏はさらに凄いことになりそうですね。

ぴあのふぉるてさん、きめ細かい演奏会レポートを有り難うございます。
「小山さんのピアノの凛々しい音色に身体中の細胞が目覚めました。」
「小山さんの鍵盤に触れる指のこの上ない優しさと清らかさは、まるで天から舞い降りる初雪のよう。」
… covariant さんが仰るように、ベートーヴェンイヤーの熱い雰囲気が伝わってきました。小山さんはピアノ協奏曲では「皇帝」の演奏回数がいちばん多いと伺ったことがありますが、まだ拝聴していないのです。新シリーズの秋の回ではこの曲を演奏されるので今からとても楽しみです。
中村紘子さんから引き継がれたニューイヤーコンサートの来年のプログラム気になりますね。ラフマニノフ3番はダイナミックで勇気づけられますね。ピアノコンチェルト同時2曲演奏‥以前名古屋で、小山さんのラフマニノフ2番&3番というどえりゃあ(とんでもない)演奏を拝聴したことがあります。また実現すると嬉しいですね。
新しい年が、音楽と共に煌めきに満ちた日々になりますように。
Date: 2020/01/11/10:24:49 No.4960


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名演奏家に共通する特徴(私見) 〜その3〜 「真の名演奏家の要素」
とさま
『小山さんは真の名演奏家だ』と何の躊躇もなく断言できます。
私見では 名演奏家には5つの要素があると思います:

ぶれることない唯一無二の演奏スタイルを保持している演奏家
また次も行こうと思わせ、同じ曲であっても何度でも聴きたくなる演奏家
音楽愛好家同士で「語り合いたくなる」演奏家
今までその曲の何を聴いてきたのかと唖然とさせられる演奏家
演奏史を塗り替える更に素晴らしい演奏があるとすれば、その人本人でしかない演奏家

以前 「名演奏家に共通する特徴(私見)」(Date: 2014/02/09/ No.4128)及び「名演奏家に共通する特徴(私見)〜その2〜「レジェンドの条件」」(Date: 2014/08/17/No.4217)と題して投稿しました。その時から5年以上経つ今、「小山さんが真の名演奏家である」という想いはいよいよ募っていくばかりです。今回はい鉢イ陵彖任加わりました。

【 曚陵彭世蓮嵜燭量庄藾娉箸半淹燭気譴覯山擴箸龍δ未瞭団Г蓮∩瓩せ期から、その人の音楽のスタイル、あるいは個性が確立していて、他の誰も真似の出来ない確信に満ちた音楽の核を持っている」ということです。「音の旅」で登場した123曲の中のいくつかは、それ以前にも小山さんは演奏なさっています。年月を経て、より感動的な演奏をなさる小山さんですが、初期の演奏・録音においても、小山さんが ぶれることなく確固たる音楽を創造されていることに驚嘆するのです。

【△鉢】については、落語ソムリエの広瀬和生さんのお話が素晴らしいので、再度引用してみましょう(朝日新聞(2014年4月18日)。

「名人、レジェンドになれる条件というのは、「客を毎回わくわくさせる」ということだと思います。「また次も行こう」と思わせる。その積み重ねが重要なんです。ある程度追っかけたら、「もういいかな」と思わせるようでは、「レジェンド(伝説)」にはなりえない。」

「落語ファンは、いい高座に接すると「今日はここが良かったね」「あそこ変えていたね」などと語り合いたくなる。「名人」とは結局、その人の芸について「語りたくなる」人です。どれだけ有名でも、ファンに「語りたい」と思わせない人は、レジェンドにはなれません。」

これはまさに小山さんのことでありませんか!だから私達は可能な限り何度でも小山さんの公演に足を運び、終演後には、ファン仲間と熱く語り合いたくなるのですね。そしてまさとさんの素敵なファンサイトにファンの皆様が感想を投稿して下さるんですよね。まさとさんに感謝!

【ぁ曚砲弔い討蓮◆_薪戮眥阿い討た有名な曲であって もう改めて聴かなくてもいいかなと思っていた曲が、名演奏家の手にかかると、全く別の曲に生まれ変わり、初めてその曲の素晴らしさに圧倒される…そのような経験をさせてくれる演奏家です。『音の旅』で披露された123曲の名曲全てが、歴史の中の眠りからようやく目覚め、まるで初演に立ち会ったかのような感動を私達は体験したのです。新シリーズ「ベートーヴェン、そして…」の第2回「決意表明」で アンコール曲のモーツアルトの「トルコ行進曲」やベートーヴェンの「エリーゼのために」など、初めて曲の本当の素晴らしさを体感できた 忘れがたい名演となったのも記憶に新しいところですね。

【ァ曚砲弔い討蓮△海半山さんにフォーカスすれば、その例は枚挙に暇がないです。例えば、1986年のクリスマスの時期に小山さんが録音されたリストのピアノソナタとラフマニノフの前奏曲集からの10曲(小山さんの録音第2作)。特に、ラフマニノフの前奏曲変ロ長調作品23の2を聴いたときの衝撃は今でも鮮明に記憶しています。そこに記録された音楽は、現在でも燦然たる輝きを宿し、不滅の名盤と断言できます(※)。

以来、これを超える演奏に出会うことのなかった私ですが、東日本大震災の傷跡も深い2012年1月15日の小山さんによる同曲の仙台での演奏は、小山さんが1986年に成し遂げたラフマニノフの演奏史を塗り替える演奏を更に上回る凄演でした。そこで小山さんの演奏から私たちが得たのは、「勇気、そして根源的な肯定感」でした。それは、「音楽には精神を強力に補強する滾々(こんこん)と湧出る泉のような力がある」ということでもあり、小山さんの奏楽が、多くの人を魅了して止まないのは、この肯定感が根底にあるからではないかと思います。

(※)ラフマニノフの前奏曲変ロ長調作品23の2は、2019年5月にソニーから再発されたSICC-39022あるいはラフマニノフの作品を抜粋で集めたSICC-878で聴くことができます。

真の名演奏家である小山さんの音楽を支えるのは、深い譜読みによる作曲家の想いを掬い上げる明晰な知性と感性とであり、そしてもちろん作曲家の想いを音に託することができる卓越した演奏技術です。音楽の3要素は『メロディー』、『ハーモニー』、『リズム』と言われますが、音楽表現においては、『テンポ』、『強弱』、『音色』、『フレーズ』、『音の重なり』、『アーティキュレーション』など、より細分化された要素がとても重要になります。特に『テンポ』は、Mozartが【楽譜を読むという技術とはどんなことでしょうか?作品をあるべき正しいテンポで演奏することにほかなりません。】と断言したように、音楽作品のイメージを決定的にする点において最も重要であると言っても過言ではないと私は思います。

バッハのゴルトベルク変奏曲の第25変奏『Adagio』、ベートーヴェンのピアノソナタ第32番ハ短調作品111の第2楽章『Arietta. Adagio molto, semplice e cantabile』、同ピアノソナタ第29番変ロ長調作品106の第3楽章『Adagio sostenuto』など、アダージョ系の楽曲で 小山さんは演奏史上(恐らく)最速のテンポを設定されました。史上最速でありながら、史上最深遠な音楽の世界が顕現する奇跡…前述のMozartの言葉の通り、小山さんが作品のあるべき正しいテンポで演奏して下さったことで、私たちはその作品の本当の素晴らしさを味わうことができたのです。それは、常に新しい音楽史の始まりであり・・・居合わせる私達は震えるような感動で充たされるのです。

真の名演奏家の要素ぁ攤までその曲の何を聴いてきたのかと唖然とさせられる演奏家】である小山さんと同じ時代を生きることの幸福と歓びを 小山さんへの感謝の気持ちを込めて噛みしめたいです。

★★小山さん、この1年間 素晴らしい音楽をお届けいただき有難うございました。小山さんにとって、皆様にとって来年がさらに素晴らしい年になりますことを願っています。

とさま
Date: 2019/12/29/10:53:49 No.4957


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ベートーヴェン、そして、そして‥‥ 小山さんの冬空の星座@滋賀県近江八幡市
まじょるか魔女
12月15日(日)14時より近江八幡市文化会館大ホールにて、小山さんのリサイタルを拝聴しました。
近江八幡市は滋賀県琵琶湖東岸に位置する市です。戦国時代に造られた人口の水路、八幡堀は全長6kmに及び、水路によって町は発展して近江商人が生まれたのですね。以前春に訪れた時は川沿いの桜並木の花びらが散る中、川舟がゆっくりと進み印象的な風景でした。「暴れん坊将軍」「鬼平犯科帳」「るろうに剣心」などの時代劇のロケ地にもなっているのですね。
NHK連続ドラマ「スカーレット」の舞台、信楽は琵琶湖から南、近江八幡から電車で1時間の位置なのですね。
小山さんの演奏会のおかげでプチ旅行気分で会場に伺ったのでした。

小山さんは、柊(ヒイラギ)の実のような紅色のドレスで登場されました。

本日の曲目は、
◆モーツァルト:デュポールの主題による変奏曲
◆シューベルト:4つの即興曲 D935 作品142 第1番、第2番、第3番、第4番
◆ベートーヴェン:ピアノソナタ 第30番
◆ベートーヴェン:ピアノソナタ 第32番
です。

「ベートーヴェン、そして‥」新シリーズ絶賛拝聴中の身といたしましては、まるで架け橋のような嬉しいプログラムです。
モーツァルトが面会が叶わなかったデュポールはベートーヴェンと共演をして、ベートーヴェンと対面が叶わなかったシューベルトの憧憬と人生の終焉への予感が奏でられ‥小山さんの奏楽によって、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、三人の音楽家の縁の糸が絡み合うように音色が繋がって届きました。
ベートーヴェンを崇敬し、ベートーヴェンの棺の列に連なったシューベルトの短い生涯が四つの即興曲に投影されているかのようです。
ベートーヴェン:ピアノソナタ第30番の儚い冒頭の旋律が、シューベルトの魂を音色の柔らかな葉でそっと包みます。シューベルトくん、君の音楽を見守っていたよ‥ベートーヴェンが天上でシューベルトに語りかけている様子を想像しました。第3楽章の最後では、小山さんが音の星を夜空に留めて星座を作られているかのよう。音の滝では昨夜のふたご座流星群を想起しました。
締め括りの曲、ベートーヴェン:ピアノソナタ第32番。1802年のハイリゲンシュタットの遺書を乗り越えて音楽を追究したベートーヴェン。1822年に作曲された最後のピアノソナタの完成をもって、ピアノソナタの筆を折ったのですね。この曲はベートーヴェンの遺書のように聴こえてきます。どろどろと混沌とした人生そのものを筆圧の強い楽譜に表し、彼の声が小山さんを介して伝わってきます。第一楽章:この世編、第二楽章:あの世への祈り編。
スタインウェイのピアノはマットな側板にブラントマークが無く40年ものとのこと、熟成したワインのような味わい深い音色が歌われます。第一楽章ではタガを外された小山さんの打鍵により、左手低音部の響きが増強されあまりの迫力に金縛りになりそうでした。その第一楽章あってこその祈りと魂の救済の第二楽章。第九喜びの歌を口ずさみ、ベートーヴェンの御霊が天国に向かっていき、最後に階段を登って天国の扉が開きました。

深い静寂の後の拍手、ブラヴォーの声。

アンコールは、
◇バッハ:平均律第1番プレリュード
◇ショパン:ノクターン第21番
◇ショパン:ノクターン作品9-2
◇スクリャービン:左手のためのノクターン

極上の音色が琵琶湖湖畔の街に流れました。
小山さん、今回も心に沁みる音楽を有り難うございました。(サイン会では先週のピアノ発表会で、小山さんの演奏で憧れ、小山さんが「冬を感じる」と仰ったショパン:ノクターン第13番をなんとか弾いたことをご報告しました。弾きたい一心と根性しかない魔女に弾きたい一心を授けていただき感謝しています。ピア友とは「こんぺいとうの踊り」を連弾して幸せな時間でした。)

冬至を過ぎると昼が長くなり春に向かいますね。
小山さんの音楽からは幸せな花を咲かせるエネルギーをいつもいただきます。今回も有り難うございます。お身体を大切に‥次回を心待ちにしています。
Date: 2019/12/16/06:09:56 No.4955

Re:ベートーヴェン、そして、そして‥‥ 小山さんの冬空の星座@滋賀県近江八幡市
ぴあのふぉるて
まじょるか魔女さん、素敵なタイトルの、お心のこもった素晴らしい”速報”を、どうもありがとうございました。演奏会の感動を共有させていただき感謝いたします。
ご投稿された日(演奏会の翌日!!)に読ませていただいたのに、リプライがすっかり遅くなってしまいました。すみません。
近江八幡市について丁寧に教えていただき、会場周辺をまじょるか魔女さんたちとごいっしょに散策している気分になりました。

当日のプログラムも詳しく教えていただき、ありがとうございます。
「〜 三人の音楽家の縁の糸が絡み合うように音色が繋がって届きました」とのこと。
やっぱり小山さんの奏でる音楽は、一つ一つが有機的につながっているんだ、と改めて感じ入りました。

音楽から夜空の星につながるご感想も美しいですね。
(ふたご座流星群、見ましたよ。12/14夜更けにベランダからですが、時間をおいて、数分間で4つ。小山さんと大切なみんなの健康をお祈りしました)

40年もののスタインウェイピアノは「熟成したワインのような味わい深い音色」がしたのですね。約3年前 2016/11/23、海老名市文化会館のピアノも、ボルドーワインのような深みのある音色でした。小山さんはこのときもアンコール曲(の最初)に、スクリャービンの左手のためのノクターンを演奏くださいました。

小山さんの今年の締めくくりは12/21広島 蘭島閣美術館にて、川本嘉子さんとのデュオリサイタルですね。ご成功を心よりお祈りしています。
Date: 2019/12/19/12:24:17 No.4956


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さながら一幅の「掛け軸」のように。〜小山さんの「決意表明」@いずみホール
ぴあのふぉるて
小山さんのピアノシリーズ「ベートーヴェン、そして…」はプログラミングがすごいですね。シリーズ第2回「決意表明」では、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第29番「ハンマークラヴィーア」に、小山さんの「小さい頃の思い出の曲でもある」モーツァルトの「デュポールの主題による変奏曲」と、「ハンマークラヴィーア」と同じ変ロ長調で書かれたモーツァルトのピアノ・ソナタ第13番が組み合わされました。
まさに、「予測がつきそうで、つかない。ありそうだけど、ない」プログラムです。

200年前、楽器の発展と並行して曲作りに心血を注いだベートーヴェン。
かたや、まるで息をするように思いのままに曲を仕上げていたように見えるモーツァルト。異なる特性を持つ天才お二人の作品は、もちろん単独で聴いても素敵ですが、一つのプログラムでいっしょに演奏されることで引き立て合い、いっそう魅力を放つように感じます。別々だったものが、きれいに一つの作品になっている。
さながら一幅の「掛け軸」のように。それも国宝級の。
大切な書画作品は表具され、掛け軸として後世に残されます。その際、書画に込められた作者の思いを受けて、裂(きれ)や和紙の色や柄などが選ばれるそうです。書画と表具の取り合わせに、(依頼主や表具師の)美意識や思いが表れるのですね。
〜〜〜〜〜〜

「ベートーヴェン、そして…」第2回「決意表明」を、大阪いずみホールで拝聴しました。
シリーズの千秋楽が大阪で開かれるのは、おそらく初めてですね。
11/24は大阪新音さんの創立70周年記念日に当たり、小山さんの演奏会はこの日に合わせて企画された…と聞き知り、大いに納得しました。

ステージのアレンジメントは、豊かな緑の中に燃えるような赤い花(グロリオサでしょうか?)。
小山さんは鮮やかな赤いドレスで登場なさり、プログラム内容についてお話しくださいました。続けて、大阪新音さんの祝事にも触れられました。〜70年間もコンサートを作り続けることは難しい。そのためには強い「決意」がないとできないと思う、と敬意を込めてお話しなさり、ちょうどご自身の「決意表明」の回に当たったご縁も喜んでおられました。
「今日は感謝と幸せの気持ちを伝えたい…」と締めくくられました。

いよいよ演奏が始まります。
モーツァルトの「J.P.デュポールのメヌエット主題による9つの変奏曲」は明るく爽やかで、気持ちの良い音楽ですね。小山さんは柔らかな微笑みを浮かべながらすべてを慈しむように、また決意を込めてキリリと潔く、彩り豊かに表現なさっていました。
この愛らしい変奏曲こそ、ピアニスト小山実稚恵さんの原点に違いないと思い、感慨深く聴き入りました。
小山さんはコンクールでこの作品を演奏なさった当時(10才?!)からピアノを弾くことが大好きで、その思いをたぶん今も変わらずに、ずっと持ち続けておられるのではないでしょうか。小山さんの演奏会で皆が笑顔になるのは、小山さんから「幸せ」のお福分けをいただけるからですね。改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました。

小山さんは「ベートーヴェンのこれだけ壮大なソナタ、時代を変えたソナタに導かれる『そして…』は、モーツァルトの作品しかないな…」と思われたそうです。
ピアノ・ソナタ第13番は、出だしから思わずいっしょに口ずさみたくなる、可愛らしい親しみやすい音楽ですね。滑らかな音階、細やかなトリルなど、小山さんの端正で美しい奏楽に魅了されました。高貴な香りの緩徐楽章と、ハキハキと快活な印象の第3楽章にも心惹かれました。
小山さんの決然とした最終和音、永久保存しました。

休憩を挟み、プログラム後半は、ベートーヴェンの決意の表れ、「ハンマークラヴィーア」ソナタです。この曲は、第1楽章から第3楽章はウィーンの楽器(シュトライヒャーのピアノ)、第4楽章はロンドンからの楽器(ブロードウッドのピアノ)で作曲されたそうです。ピアノの音域や機能がまだ完全ではなかった時期に、ベートーヴェンは50年先を見据えて、いっさい妥協せずに、曲作りに打ち込んだのですね。
完成から200年が過ぎた今、小山さんは(スタインウェイピアノで)「大きな決意をもって」この大曲に向かわれました。

この曲は、聴く側としても、二度と聴きたくないけど、また聴かずにいられない?! どこか怖いもの見たさ的な味わいがあります。
3年半前の2016年春、「音の旅」で拝聴した時は、ベートーヴェンの衝動にただただ圧倒される思いでしたが、今回は音楽に身を委ねるうちに、ベートーヴェンは純真で、ちょっとお茶目で、人情味豊かな人だったのね…と温かな気持ちになりました。
第3楽章、小山さんは美しいまっすぐな姿勢で、祈りを捧げるように、目を閉じて弾いておられました。最後の和音は、この上ない優しい、幽けき音でした。
音楽誌の連載「ピアノと私」に、お気持ちが綴られています。
〜「しかし何と言っても白眉は第3楽章だと私は思っています。音楽の深さ、内的な緊張感、深い深い『静の嘆き』です」〜(「モーストリー・クラシック」2019年12月号)

プログラム・ノート(萩谷由喜子さんご執筆)によると、このピアノ・ソナタを弾くには「高度なテクニックとスタミナ、そして精神力」が要求されるそうです。
確かに、しんどいでしょうね。特に第4楽章は、息をつく暇もないくらいの凄まじさですものね。いったい何事?と思うほど。

小山さんは、しかし、もはや別の次元に到達されていました。
すべてを越えて、もうすっかり音楽そのもの。
Brava!!
小山さんは今回、この大きなソナタに向き合うことに留まらず、音楽の道をなおいっそう極めるべく決意をもって前進し続けます!と、表明されたのだと思います。
小山さんの「決意表明」を心に刻みました。

第3部、アンコール:
まずはベートーヴェンのエコセーズ。
軽快な舞曲のリズムで一瞬にして気持ちがやわらぎます。
続いて、モーツァルトのトルコ行進曲。
どうしたわけか不意に胸がいっぱいになって、涙があふれそうになりました。
そして、「エリーゼのために」。
壊れそうに繊細な美しい音色です。
ベートーヴェンのひたむきな想いが心にしみました。

小山さん、どうもありがとうございました。
シリーズ第3回「知情意の奇跡」も楽しみにしております。
Date: 2019/11/28/17:00:02 No.4953

Re:さながら一幅の「掛け軸」のように。〜小山さんの「決意表明」@いずみホール
まじょるか魔女
ぴあのふぉるてさん、きめ細かい描写と愛情溢れるご感想を有り難うございます。ご一緒した時間が鮮やかに思い出されます。
ステージのアレンジメントは、生命力を感じる瑞々しいグリーンと情熱の赤い花のコントラストが、小山さんの音楽のようでしたね。
モーツァルト、ベートーヴェンのプログラムを「さながら一幅の『掛け軸』」と表現され、音色が視覚化されました。小山さんのプログラムは、アンコール最終曲までメッセージが伝わってきますね。
「決意表明」から「知情意の奇跡」へ。共に拝聴できる幸せに感謝しています。
Date: 2019/11/30/17:41:06 No.4954


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すべての山に登れ Climb every mountain 〜  小山さんの決意表明
まじょるか魔女
11月24日(日)大阪いずみホールにて、小山さんの新シリーズ「ベートーヴェン、そして・・・」を拝聴しました。
クラシック音楽専用ホールのいずみホールは大阪城を川向かいに臨む立地で、紅葉の艶やかな佳き日になりました。
小山さんは真紅のドレスで登場されました。首まわりに煌めくビジューが、小山さんの決意表明でさらに輝きを増しているようです。
始めにマイクをお持ちになり、ハンマークラヴィーアという曲は当時一台のピアノでは演奏できず、ベートーヴェンは音楽の将来を見据えて音域の異なる二台のピアノで完成させて「50年経てば人も弾く」と言い、この曲のあまりの偉大さに、ショパン、リストたちは恐れをなしたのか?ピアノソナタを多くは作曲していないとのお話をされました。
今日11月24日は主催の大阪新音さんの70周年記念日です。70年も活動を続けられることは、なかなかできることではありません。記念日に演奏できることを幸せに思います。
‥このようなお話をされて演奏に入られました。

名古屋で同じプログラムを拝聴しましたが、大阪でのハンマークラヴィーアはピアノと一体になられて第1楽章は重厚な決意と音楽への愛に溢れた弱音が更に織り交ぜられ、第2楽章はジャズのスウィングのように時に軽やかに、第3楽章は始めの2音に導かれる揺りかごの如き慈しみの中で音楽の神様と会話をされました。
第4楽章。木霊のように呼応する内なる声を増しながら、怒涛の如くピアノ界の山の頂上に登り詰められたと受けとめました。
一期一会の演奏をされる小山さん。だから、私たちは何度でも演奏会に伺いたくなるのですね。
はじめの演奏曲、ベートーヴェン:デュポールの主題による変奏曲は、小学校4年生のときに全国こどもコンクールで第1位になられた思い出深い曲なのですね。
それから幾つもの山に‥チャイコフスキー国際コンクール、ショパン国際ピアノコンクールなどに挑まれ、幾つもの川を渡られ、被災地での演奏などの尊い活動をされ‥日々のご精進を礎に、ピアノ界のエベレストにも喩えられるハンマークラヴィーアに登頂されたのですね。「音の旅」を経て、新シリーズでもこの曲に挑まれた小山さん。ピアニストの決意表明としては、この曲以外にない、という潔いお気持ちが伝わってきました。
ブラヴォーの声、声。熱い拍手。

アンコール曲は、今回も3曲。
◆ベートーヴェン:エコセーズ
◆モーツァルト:トルコ行進曲
◆ベートーヴェン:エリーゼのために

エコセーズは、小山さんの演奏に喜んだベートーヴェンが踊っているかのよう。誰もが知っている「トルコ行進曲」は、誰も聴いたことがない極上の「トルコ行進曲」でした。
エベレストに登頂された後の小山さんは、誰もが知る「エリーゼのために」を、清らかな山頂の風に洗われたような音色で、初めて楽譜を見て演奏されるかのように奏でられました。
今回のプログラムから、名作「サウンドオブミュージック」の「すべての山に登れ」という曲が思い出されました。下に歌詞を記します。

小山さん、本日も魂のこもった演奏を有り難うございました。次回の演奏会を今から楽しみにしています。

*******

Climb every mountain
Search high and low
Follow every byway
Every path you know

すべての山に登りなさい
高き低きもくまなく探し求め
知ってるすべての横道も
すべての小道も辿って

Climb every mountain
Ford every stream
Follow every rainbow
Till you find your dream

すべての山に登りなさい
すべての川を渡って
すべての虹を追いかけて
あなたの夢をつかむまで

A dream that will need
All the love you can give
Every day of your life
For as long as you live

夢を手にするために
あなたの愛をすべて与えなさい
あなたの人生一日一日を
生きてる限りずっと
Date: 2019/11/25/09:22:56 No.4951

Re:すべての山に登れ Climb every mountain 〜 小山さんの決意表明
covariant
まじょるか魔女様

素晴らしいご報告に、どんな Reply もこれを汚すか、興ざめるのではないかと、タジロギますが、賛同の意を書かせて頂きます。

私にとっての「ハンマークラヴィーア」は、やはり今回も登頂断念してしまった頂きでした。小山さんの激しくかつ優しいピアノの音色には勿論、圧倒され、そして癒されるのですが、ベートーヴェンが経験した苦悩は、私のようにこれまで苦悩の少なかった者にはまだまだ未踏の領域だと思うのです。

そしてそれ故か、その後のアンコール曲が誠に心に響きました。私にとって今回はこの時間が、感動の極でした。レコード盤でお出しになった、「エリーゼのために」にも、一層の親しみを覚えました。

私には未登頂に終わった「ハンマークラヴィーア」を、小山さんのCDで何度も聴き直せる日が来ることを、心待ちにしております。
Date: 2019/11/25/20:09:18 No.4952


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16日オーチャードホール公演日に…
花葉
いよいよベートーヴェンシリーズが近づいてきましたね!
この日、山手線と京浜東北線の大崎〜田町間が、新駅工事の影響で運休、折り返し運転になるみたいですね。そうなると他の路線も混みそうです。
時間にゆとりを持って出かけた方が良いかも知れないですね。やや遠方から伺う私も、早めに出ようと思います。
Date: 2019/11/09/21:38:24 No.4950


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「50年経てば人も弾く!」(ベートーヴェン)‥200年経ちハンマークラヴィーアに登頂される小山さん
まじょるか魔女
11月8日(金)名古屋の三井住友海上しらかわホールにて、小山さんの新シリーズ「ベートーヴェン、そして・・・」第2回〈決意表明〉を拝聴しました。微笑みさんの福岡レポートを拝読して期待がみなぎる日々でした。ステージにそびえ立つ、赤を基調にしたフラワーアレンジ。
小山さんは名古屋でもビビットな真紅のドレスで登場されました。
小学校4年生のとき「こども音楽コンクール」で全国1位になられた時に演奏された曲、モーツァルト:デュポールの主題による変奏曲から始まります。音楽の道を歩み始めた小山さんが山の頂に立たれた大切な曲なのですね。湖の四季や移ろう水面を歌っているような清らかな音色が流れました。
「同じ変ロ長調で、こんなにも違うと味わってください」と仰ったモーツァルト:ピアノソナタ第13番。世界を浄化して綺麗なものだけ掬い取ったような清潔な旋律に心が洗われるようです。
そして、ハンマークラヴィーア。ピアニストにとってエベレストと喩えられるこの曲は、一度弾いたらもう二度と弾きたくないと思ってしまうような、でも立ち向かわずにはいられない、と小山さんが語っていらっしゃいました。作曲当時は、ベートーヴェン以外にこの曲を弾ける人がいなかったのですね。「50年経てば人も弾く!」と一切の妥協をしなかったこの曲が世に出たのは1819年。それからちょうど200年後に、小山さんが演奏されるとは、何という巡り合わせなのでしょうか。
第1楽章は、ベートーヴェンと小山さんの音楽への思いが濾過されずにそのまま塊のように湧き上がってきます。フレーズは煌びやかなのですが、重く決意が込められています。
第2楽章スケルツォは、ふと脱力したようなお茶目な要素も感じます。ど素人の印象として、ベートーヴェンは大阪によくいそうなおもろいおっちゃんだったのではと。お酒を飲んで適当に踊ったりして、そうかと思うと超絶技巧で鍵盤を一気に駆け上がる。
第3楽章では登山の途中で森に迷い込み、道を求めながら神様と会話をして内なる声に耳を傾けているようです。
第4楽章はじめの鐘の音のような旋律は、瞑想の森からふっと山間に出て大空に向かって声をあげているようです。
内なる声は幾重にも重なり、未来への決意が堅められ‥フィナーレの和音の連なりは小山さんが音楽の壮大な山肌に爪を立てて一足ずつ登っていかれるようです。最後の分厚い和音で山頂に立たれました。
ベートーヴェンの妥協なき魂を受け継ぎ、精進を重ねていかれる小山さんの潔い決意表明に圧倒された2時間でした。

鳴り止まぬ熱い拍手。
アンコールは、
◆ベートーヴェン:エコセーズ
◆モーツァルト:トルコ行進曲
◆ベートーヴェン:エリーゼのために

小山さんがアンコール三曲めのために座られたときに、まだ弾いてくださるの?というどよめきがあり、弾き始められると、この曲知ってる!というような笑いが少し起きましたが、すぐにしん、と静まりました。今までに聴いてきた、または弾いた曲と同じとは思えない、全く新しい曲を聴いているような現象ですね。
小山さんはピアニストとして年数を重ねたからこそ、初めて楽譜を見るかのように曲と向き合いたいと仰っていた、その証のような音色でした。
サイン会ではいつもの柔らかい笑顔で、エリーゼのためにを練習中という女の子と優しく握手をされていました。
小山さん、今回も心のこもった演奏を有り難うございました。大阪いずみホールにファン仲間と伺う日を心待ちにしています。
Date: 2019/11/09/16:50:09 No.4949


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