12年間・24回リサイタルシリーズ
小山実稚恵「ピアノで綴るロマンの旅」
第20回「究極のアリア」
金:孤高の存在・特別なもの
2015年11月28日(土)
15:00 開演 ( 14:30 開場 )
会場:オーチャードホール(東京都)
<曲目>
シューマン:花の曲 作品19
J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲(アリアと30の変奏曲)ト長調 BWV.988
<アンコール>
シューマン:アラベスク |
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今日は朝からとても良い清々しいお天気で、まさに今日のコンサートに相応しい幕開けでした。
相変わらず賑わっている渋谷の街を抜けてオーチャードホールへ向かいました。
いつもは2時30分からの開場でしたが、今日は15分早く2時15分からの開場で私が着いた時は既に皆さん入場されていました。
ホールに入りまずはピアノとお花を見に客席に行くと、そこには眩いばかりの金色に輝いたお花が出迎えてくれました。そして花の中央部には3本のローソクが灯っていて、とても素晴らしい雰囲気を醸し出していました。
このシリーズ10年目の節目にあたり小山さんの意気込みがひしひしと伝わってきます。
今日は沢山の小山ファンが北から南から駆けつけて下さっていて本当に嬉しい限りです。久しぶりにファンの皆さんと出会えることも大きな楽しみであります。
そして時間になり客席に着くと、美しく輝くゴールドのドレスの小山さんがマイクを片手に登場されました。演奏の前に節目となる10年目と言う事で小山さんはこのシリーズを始めた理由とこれまでの沢山の想いを述べられました。
小山さんも言われていましたが、本当に長い様で短い10年で私も沢山の想いが込み上げて来ました。これまでに恐らく行われたこ事のない、既に決められたプログラムで進められている24回のシリーズ。未知の世界があと僅かで全てが実現されつつあります。
そしてこの記念すべき第20回の10年目に小山さんが選んだ曲がバッハのゴルトベルク変奏曲でした。
トークが終わるといよいよ演奏に入ります。まずはシューマンの花の曲。これから始まるバッハのゴルトベルク変奏曲に添えられたシューマンの花でした。
ここで20分間の休憩が入ります。何しろゴルトベルク変奏曲は約1時間の大曲なのでここで十分に体調を整えます。
そしていよいよゴルトベルク変奏曲が・・・・・まずはアリアが美しく会場内に響き渡りました。なんて美しい調べなのでしょうか!30の変奏曲が。手元が良く見える席でしたが手の交差がこれほどまでに多いとは。高難易度であるこの曲ですが小山さんの自由自在の調べの中で流れる様に奏でられて行きます。そして最後のアリア。最初の1音を聴いた瞬間から、もう胸が熱くなり込み上げて来る物を感じました。天から舞い降りて来たアリアが目の前に佇んでいる。そんな情景を感じながら小山さんのピアノに想いを馳せました。しばらく場内が無音状態になり、そして皆さんが我に帰った瞬間、割れるばかりの拍手とブラボーの響きがホール内を木霊しました。一期一会の素晴らしい瞬間。このために皆さんは日々を頑張り、そして生きている。ここに来られている皆さんは同じ想いなのでは、と思いました。
そして何度もカーテンコールをされた後のアンコールはシューマンのアラベスク。この曲はこのシリーズの最初に弾かれた曲で小山さんの想いを強く感じる1曲でした。
本当に充実した時間でした。今日もファンの皆さんと一緒に味わう事の出来たこの素晴らしい時間を本当に嬉しく思います。残すのはあと4回。小山さん、ファンの皆さんと共にあと4回を充実したシリーズにしましょう!楽しみにしています!!!!!
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