まさとの感想コーナーは、一人でも多くの方にクラシック音楽の素晴らしさを知って頂くこと、
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第19回 くすんだ水色〜想い出のアルバム〜 素朴な郷愁・心ほだされて


   第19回 2015年 春  オレンジ〜想い出のアルバム〜 素朴な郷愁・心ほだされて  2015年6月27日(土)
  「小山実稚恵の世界」第19回レクチャー&サロン 2015年5月24日(日)



12年間・24回リサイタルシリーズ 
小山実稚恵「ピアノで綴るロマンの旅」第19回

〜想い出のアルバム〜
イメージ < くすんだ水色 >
素朴な郷愁・心ほだされて


2015年6月27日(土) 15:00
会場:オーチャードホール


<プログラム>
J.S.バッハ: カプリッチョ 変ロ長調「最愛の兄の旅立ちに寄せて」BWV.992
シューマン:フモレスケ 変ロ長調 作品20
〜 休憩 〜
アルベニス:組曲「旅の思い出」作品71より 第6曲「入り江のざわめき」
ショパン:ノクターン 第17番 ロ長調 作品62-1
シューベルト:ソナタ 第19番 ハ短調 D.958

<アンコール>
シューベルト:即興曲 作品142-2 変ロ長調
シューベルト:即興曲 作品 90-2 変ホ長調
シューベルト:即興曲 作品 90-3 変ト長調



朝は雨模様のお天気でしたが、天気は良い方向へ向かい午後からはまずまずのお天気になりました。
小山さんのコンサートは良いお天気が多く、やはり小山さんは晴れ女かもしれません。
渋谷の街は相変わらず沢山の人で賑わっていて、その横をすり抜けて文化村へ向かいました。
オーチャードに着くと本当にホッとします。ここは本当に渋谷なのか?と言うくらい落ち着いた雰囲気が何とも言えず心地良いですね。渋谷の街で疲れたら、とにかくオーチャードへ足を運べば気分が落ち着く。そんなオアシス感覚のオーチャードです。
さて、オーチャードのホール前には既に沢山の皆さんが入場時間を待っていました。
そして開演になるとチケットを見せてホールに入るとまず大型のモニターが目に飛び込んで来ました。
シリーズ10年目を迎えた今回は、記念として2階ロビーに「小山実稚恵の世界 10年間の軌跡」展として第1回目からのプログラムと大きなポスター、そして舞台での演奏の写真が所狭しと展示されていました。また今年1月に逝去された音楽写真家・木之下晃さんの小山さんのデビューの写真も展示されていました。大きなポスターは第1回から18回までの18枚が展示されていましたが、とても見ごたえのある素晴らしいものでした。プログラムも第18回までのものが係りの方の案内で全て見れる様になっていて、皆さん懐かしそうに見ていました。演奏の写真は第1回からの全てと故人となられた木之下晃さんが撮られたデビュー当時の小山さんの貴重な写真も展示されていて、ファンにはとても嬉しい素晴らしい展示でした。

客席に入ると舞台には水色のアジサイを始めとした、とても素晴らしいフラワーアレンジメントが。そして同じく水色の素敵なドレスの小山さんが舞台に登場されると、いよいよロマンの旅へ出発です。
まずバッハの カプリッチョ 変ロ長調「最愛の兄の旅立ちに寄せて」はバッハの兄を思う優しい心と共に、若き日のバッハの優れた作品を楽しむ事が出来ました。
2曲目はシューマンのフモレスケ。くすんだ水色をイメージさせつつ、様々な気分が入れ代わり立ち代わり現れ、いかにもシューマンらしいとても美しい曲で、小山さんは見事にその心情を表現されています。
休憩時間は大型モニターに映し出されている小山さんのこれまでの演奏の録画を見たり、2階に展示されている「小山実稚恵の世界 10年間の軌跡」を思い思いのスタイルで皆さん、楽しんでいました。第1回から参加されている人も沢山いると思いますが、10年間の色々な思い出が蘇っている事でしょう。
そして後半はアルベニスの「入り江のざわめき」。スペインの風がホールを包み込む様に小山さんのピアノが奏でてくれました。メリハリの利いた素晴らしいピアニズムは遠く異国スペインの旅に私たちを誘ってくれのです。
ショパンのノクターン 第17番は、とても落ち着いた心の休まる演奏で素朴な郷愁を感じさせてくれる素晴らしい演奏でした。
最後はシューベルトの死の2か月前に作られた最後の3つのソナタの一つであり、これはベートーヴェンを意識しながら作曲したものですが先の無い危機感を伴いながらも、シューベルトらしい優しさ、そして緊張感を持ってクライマックスへと幕を閉じるシューベルトの最後の言葉を小山さんは見事に伝えて下さいました。
アンコールは小山さんが大好きなシューベルトの即興曲を3曲弾いて下さいました。
素晴らしかったです!小山さん、本当に10年間ありがとうございました。
そしてあと2年。観衆の皆さんの小山さんへの想いが拍手となりホールを駆け巡りました。

リサイタル終演後はプレスや関係者の方と抽選で選ばれたお客様10名様を招いたスペシャル・アフター・イベントが行われました。会場はホール2階の喫茶コーナーでしたので限られた人数でのアフター・イベントだったと思います。トークのお相手は、元・NHKアナウンサーで、現在はフリーアナウンサーとして活躍中の住吉美紀さんで、10周年を迎えたこのシリーズについてとデビュー30周年を迎えての小山さんのお話がメインで進められました。

残すところあと5回。じっくりと旅を楽しみたいと思います。
またファンの皆さんと会場でお会い出来る事を楽しみにしています。









小山さんのポスターが目を引きます



ここにもポスターがありました



2時に現着しました



15時の開演です



小山さんのお花を作っているエルベシャトランです。



第20回のチラシも用意されていました




エレベーター脇のポスターです




アジサイのブルーがとても鮮やかです!



渋谷のオアシスです



ここにも小山さんが佇んでいました



入場を待つ沢山の皆さん



入場開始となりました



ロマンの旅の編集された録画も・・・



第1回からのポスターも展示されていました





色鮮やかな第1回からのプログラム




2階には沢山の写真も・・・







故人となられた木之下晃さんによる写真です
<1982年12月29日 芸大キャンパスにて>






休憩時間の様子です

終演となりました



皆さん、沢山の感動を胸に・・・・・



アンコールをチェックしている皆さん

今日の思い出を胸に・・・・・



アフターイベントの会場

アフターイベントの写真
<AMATI さんのFacebook より借用させて頂きました>



アンコールは3曲です

お花のリストです



第20回 チラシ、素敵です!
クリック 拡大

シリーズ10周年 おめでとうございます
<撮影・掲載 了解済み>



紫のアジサイがとても鮮やかでした

レクチャーサロンでの集合写真です



小山実稚恵の世界のハンドブック

プログラムです
クリック 拡大

Date: 2015/6/27(土)
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 オーチャードシリーズ「小山実稚恵の世界」第19回レクチャー&サロン会

小山実稚恵の世界 第19回 レクチャー&サロン会

2015年5月24日(日) 14:00〜16:00
会場:オーチャードホール リハーサル室


<前半>
レクチャー
小山実稚恵 X 萩谷由喜子(音楽評論家)

<後半>
サロン会



今日はとても良いお天気で渋谷の街も活気付いている感じがしました。
2時からの始まりでまだ時間がありましたので、少し散策しながら文化村オーチャードへ向かいました。
1時30分から入場開始となりいつもと同じく最前列のピアノの前の席にしました。
時間になると係りの方の案内で小山さんと、本日のレクチャーのお相手をしてくださる音楽評論家の萩谷由喜子さんが登場されました。小山さんは上下が白のとても素敵な衣装で今回のイメージカラーであります、すんだ水色のショールをまとい、そして萩谷さんはやはり水色を貴重とした和服姿でした。お二人とも本当にエレガントで素敵な雰囲気満載でした。

レクチャーは6月27日のリサイタルの曲目を一曲ずつ解りやすく丁寧に解説して下さいました。
まず最初のバッハとシューマンは同じ変ロ長調ですが、その意味合いを説明して下さいました。
バッハは幼い時に両親を亡くし、生活のため異国の地に兄と旅たつ事になりましたが、それを表題として「最愛の兄の旅立ちに寄せて」とされています。その時の友人がそれを引き止めようとして最初は優しい言葉で引き止め、次は旅を思いとどまらせようと様々な言葉を掛けたり、御者のラッパの音色が出てきたり・・・・それを曲で表したもので、小山さんはピアノでその中の2曲を演奏されました。
それに続くシューマンの曲は同じ変ロ長調で、これは当時クララとの結婚を反対されていたシューマンが、ウィーン滞在中に泣いたり笑ったりいろいろな感情のままに綴った作品であること。その喜怒哀楽の移り行く心情をピアノで説明してくれました。
今回の3曲目にあるアルベニス「入江のざわめき」はもともとはピアノの曲ですが、ギターの作品としても有名であり、ピアノからはギターの響きが聞こえてくるような作品。それに続くショパン「ノクターン第17番」と「入り江のざわめき」の2曲共が冒頭にアルペッジョが使われている珍しい作品であるのだけれど、それぞれの魅力を引き出していると言うことから、今回のプログラムに選んだこと。この箇所もピアノで弾いて下さり比較してくれましたが、それぞれ全く違う魅力を感じる事が出来ました。
最後の曲になりますシューベルトは後期作品であります三大ソナタの内の第19番ですが、この曲は冒頭部分がシューベルトが最も敬愛していたベートーベンのオマージュのソナタともいえる作品で、ベートーヴェンの「自作主題による 32の変奏曲」ととても類似していると言う事です。これはシューベルトの心の中にベートーベンに対する心からの敬意がありそれを表現したものではと小山さんは言われていて、この2曲の冒頭箇所をピアノで弾いて下さり、その類似性がある中でそれぞれの違いが我々素人でも良く解りました。
シューベルトは亡くなる2ヶ月前にこの三大ソナタを作曲していますが、今回が第19番を、第22回秋に第20番、第23回春に第21番を弾いて下さいます。
そしてベートーヴェンのソナタについては第21回春が第29番、第22回秋に第30番、第23回春に第31番、そしてこのシリーズの最後の曲となるのが第24回秋の第32番となります。
考え抜かれた素晴らしいプログラムである事を素人ながら感じる事が出来ます。
そして最後にアルベニスを全曲、僕の目の前にあるピアノで弾いて下さいました。
本当に至福の時間を過ごす事が出来ました。

後半はサロン会となりますが、このシリーズ最後のマイシートフレンズ(第10期)となります。そのためか、これまでになく沢山のファンの皆さんが参加されました。
サロン会に入る前に全員での写真撮影があり、その後小山さんを交えたサロン会となりました。
サロン会には古くからの小山ファンの方もいらしていて、その中のお一人が30年前に始めて行った小山さんのコンサートのプログラム(チャイコフスキーコンクール入賞後のショパンコンクールに参加する前の年)とショパンコンクール入賞を伝える新聞の切抜きを見せて頂きました。ご好意で拝借をさせて頂きましたので、ファンの皆様にもご紹介をさせて頂きます。

30年前のコンサートのプログラム => こちらです
ショパンコンクール入賞を知らせる新聞記事 => こちらです

そんな訳で小山さんのデビュー30周年も絡めた沢山の話で盛り上がり、あっと言う間の1時間となりました。
6月27日まであと1ヶ月、また皆さんとオーチャードでお会い出来ることを楽しみにしています。



今日はとても良いお天気でした
海外からの観光客が沢山いました。


時間があったのでモアイ像まで散策しました
東急前の交差点


小山さんのポスターも掲載されています



文化村の入り口前です




小山さんのお花を作っているお花屋さんです。

いつも素晴らしいお花を提供されています



1階の喫茶コーナーにも沢山の人が・・・












AMATIさんのFacebook より拝借しました

サロン会の様子です







イメージカラーは、くすんだ水色です

サロン会での小山さん
<撮影・掲載 了解済み>


Date: 2015/5/24(日)

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