朝からの雨は、午後からは幸いにも止んでくれて少し青空ものぞいていました。
師走の新宿はやはり大賑わいでヨドバシカメラ前の通りは、いつもより人通りが多い様にも思えました。
今日は新宿住友ビルでの朝日カルチャースクールで、僕は3回目の参加になります。
前回(2009年7月)の講師も真嶋雄大さんでしたが、とても楽しく学ばせて頂きましたので、今回もとても楽しみしていました。(前回は
こちら です)
住友ビルには早く着き過ぎてしまいましたので、51階の展望台(無料です。夜景が素晴らしい様なので、皆さんも是非一度お越し下さい)へ昇ってみました。(下の画像をクリックするとビルの動画も見れます)
どんよりした空でしたが、はるか遠くの丹沢山系?も見えました。
一度、1階まで降り今度は教室のある7階へ行くエレベーターへと向かいました。(昇る階により、それぞれ専用のエレベーターがあります)
教室の階に着くと講座名の書かれたパネルが目に入りました。ここ朝日カルチャーはとてもバラエティーのとんだ素晴らしい講座が日本各地で沢山開かれていて、特に会員にならなくても好きな講座が選べて学べます。==>
こちら
待つこと15分位で係りの方の案内で教室へ案内をしていただきました。
今回も前の方の席を選びました。教室に入ると、真嶋さん、小山さんのお席の横にヤマハ C−2のグランドピアノが置かれていまして、調律師の方が限られた時間内であると思いますが、熱心に調律をされていました。(
調律師 酒井さんのツイッター)
時間になるとお二人が拍手に迎えられ教室内に入り席につかれました。
講座名となっているピアニストの系譜は真嶋さんがこのスクールで行っているシリーズであると共に、著書を今年の10月に出されており、ピアニストの師弟関係などをたどるシリーズとなっています。==>著書の詳細は真嶋さんがアップされている
ユーチューブをご覧下さい。
今回は今年の5月19日に他界された
田村宏先生との思い出を小山さんに語っていただくと共にピアノ演奏もお聴かせ頂けるスクールです。
小山さんはピアニストとしては珍しく海外では学ぶ事は無く(ロシアに行きたかったのですが、冷戦時代でその機会を得る事がなかった様です)、吉田先生、田村先生のお二人から学ばれ、また音楽家の家系でもなくごく自然にピアノの魅力に取り付かれここまで登りつめたと言う才女であります。
ピアノを習おうと思ったのは、おもちゃのピアノがきっかけで5歳の終わりにアップライトピアノを御両親に買ってもらい、音楽教室を探すにあたっては、小山さんのお母様が盛岡にあるいくつかのピアノ教室の発表会へ行かれてその中に吉田先生の教室があり、一番子供たちがのびのびと弾いていたのが印象に残ってお選びになったとの事で、やはりお母様にも先見の明があったのだと思います。
田村先生は第16回全東北ピアノコンクール 第1位 文部大臣賞受賞(中学1年生)時の審査員をされていたと言う事と、吉田先生も田村先生に少し学ばれた事があった様で、この時点で既に田村先生との運命的な繋がりがあった様です。
田村先生はとても厳しい指導で有名だったそうですが、小山さんの印象としては若い時には気つかなかった事ですが、時と共にその音楽家として、そして人間としての素晴らしさをしみじみと感じて来た事と言われていました。
そして脱力についての指導についても田村先生の指先について、そして小山さんとの違いを述べられながら小山さんは語られていた様に思います。
真嶋さんが調べた事に寄りますと、著名なピアニストの方の師弟関係をたどって行くと、ベートヴェンやリストなどにたどり着くそうで、小山さんも田村先生を通じてリストなどに繋がって行く様です。クラシック音楽は他のジャンルの音楽には無い、血筋と言うか血統と言うかそういうものがあり、なるほどなぁと素人ながら納得してしまいました。
途中、目の前にあるヤマハ C2でショパンのラルゲット、シューマンを弾いて頂きましたが、その素晴らしい音色の響きに驚きを隠せませんでした。素人ながら小山さんのピアノを聴き続けてきた僕の耳でも判るほど、ピアノは素晴らしく仕上がっていて、その調律の素晴らしさをまざまざと思い知りました。
そしてラフマニノフの音の絵で、その調律の素晴らしさに間違えない事を知り得ました。小山さんの全力投球でも根を上げてないヤマハのC2ピアノが、お世辞でなくそこにありました。(
調律師 酒井さんのツイッター)
アンコールも弾いてくれましたが、何と僕のお気に入りのヴォカリーズでした。目の前での演奏の素晴らしさは、もう涙物でした。(このヴォカリーズは来年の新譜でもあります==>
こちら)
楽しかったスクールもこれで終わりました。終演後はサイン会も行われ、小山さんとの楽しい会話に話が弾む皆さんでした。
僕の2011年のコンサートはこれで終了です。(小山さんは、
年内にあと3つあります。)
今年は、3月11日の東北大震災にはじまり、田村先生の死去、そして最愛なるルビン君の死去(ショパンと同じく、17日に亡くなりました。)と、色々と悲しい出来事が続きましたが、これも人生の宿命なのだと思わずにおられません。
来年は、新年そうそう小山さんの新譜も出るし、明るく希望を持った年であることを願う次第です。
ファンの皆様、来年も宜しくお願いいたします。
このコンサートをお聴きになられた方がいましたら、是非感想をお寄せください =>
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