まさとの感想コーナーは、一人でも多くの方にクラシック音楽の素晴らしさを知って頂くこと、
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主旨をご理解いただけます事、心よりお願い申し上げます。 管理人・まさと
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第10回 〜 究極のロマンティシズム 〜

第10回 2010年 秋 〜究極のロマンティシズム〜  2010年11月13日(土) 

オーチャードシリーズ「小山実稚恵の世界」第10回レクチャー&サロン 2010年11月1日(月)


第10回 2010年 秋 〜究極のロマンティシズム〜

第10回 2010年秋 〜究極のロマンティシズム〜
薄い深緑:濃厚な密度・自分の内側・自然から発せられるもの


公演日:2010年11月13日(土)
15:00開演

会場: Bunkamura オーチャードホール

(曲目)
[前奏曲・練習曲シリーズ]
〔シューマン・ショパン生誕200年〕
ショパン: 前奏曲 嬰ハ短調 作品45
ショパン: 24の前奏曲 作品28
シューマン: 交響的練習曲(変奏曲形式の練習曲)作品13

<アンコール>
バッハ:
平均律クラヴィーア曲集第1巻より
第4番 前奏曲 嬰へ短調
スクリャービン:
練習曲 嬰ニ短調 作品8−12
ショパン:
練習曲 ホ長調 作品10−9「別れの曲」




今日は朝からとても素晴らしいお天気で少し汗ばむくらいでした。
オーチャードでのロマンの旅も10回目を迎える事になりました。
このシリーズも多くの人に聴かれる事となり、今回もチケット完売となりました。
小山さんは、ワルシャワでショパンコンクールの審査員をなされましたが、あの日からまだ1ヶ月たってないのですね。
今日はショパンの前奏曲とシューマンの交響的練習曲です。
イメージカラーは薄い深緑色。確か小山さんが一番好きな色だったと思います。
ステージに飾られた花も、まばゆいばかりの鮮やかな緑色で飾られています。
そして小山さんのドレスもこれまた素晴らしくゴージャスな衣装で深い緑色のドレスに煌くガラス玉が装飾されています。
まず前半はショパンの前奏曲。もう何度と無く聴いている曲ですが、こうして通して聴く機会はあまりないのでとても貴重な体験が出来ました。小山さんの明るく弾むような音色で前奏曲が。雨が降らず乾燥した日が続いているのでピアノの音もカラッとした感じの素晴らしい音色を聴かせてくれました。
また、小山さんご自身がワルシャワでの審査員の体験やショパンの生家での演奏などを約1ヶ月間されてきた事の影響もあるのか、今までにもまして今日の演奏は厚みと言うか重厚さを感じる事が出来ました。
そして後半のシューマンの交響的練習曲ですが、曲は音符の数が少ない?様にも思えましたが、音の数が少ない分、間の取り方とかバランスがとても難しそうで、どう聴いても練習曲には思えませんね。シューマンからすれば練習曲となってしまうのか?あまり聴くことの無い曲でしたが、とても甘く切ないロマンチックな曲でした。この中に遺作は5曲ありますが、その内3曲はゆったりと静かに流れて、限りなくロマンティックで、最高に美しい部分曲でした。最後はとても雄大で迫力のある曲でまさに交響的と言うに相応しいシューマンの曲でした。
楽しい時間と言うのは、本当に過ぎるのが早いですね。もう演奏は全て終わってしまいました。
満員の客席からはとても熱い拍手とブラボーの声援が、僕も力の限りの拍手を送りました。
アンコールは何とバッハの平均律を聴かせて下さいました。ショパンとシューマンを聴いた後でとても新鮮で壮大な宇宙を感じさせてくれました。そして大好きなスクリャービンの練習曲 嬰ニ短調、この曲は一度聴くとやみ付きになると言っても過言で無い素晴らしい曲です。小山さんのヴィルトゥオーゾを思う存分に味わうことの出来る最高の1曲です。しかしこのスクリャービン本当に素晴らしかったです!
最後はこの曲でした。そうです、別れの曲ですね。とてもしっとりとした心に響く小山さんのピアノの音色。
演奏が終わってもしばらく拍手は鳴りませんでした。そして我に返った瞬間、ブラボーと拍手の嵐が・・・
スタンディングオベーションをされている方がいましたが、このサイトの掲示板にもご紹介を頂いたファンだった様です。
とても印象的で素晴らしいスタンディングオベーションでした。
オーチャードの皆さんは「別れの曲」を聴くことで終わりを意識された様で、その後2回、小山さんがステージに上がり終演となりました。今年の秋はとても感動的な究極のロマンティシズムでした。
ホールを出るととても綺麗なイルミネーションが目に潤を与えてくれました。
そして渋谷の街も何となく華やいだ雰囲気が漂っていました・・・




入場時間に到着しました




今日はチケット完売です。




緑がまばゆいとても豪華なお花です。




本日のお花
テーマカラーは、薄い深緑


アジアンスリム
シャムロット
グラジオラス
デンファレ

(緑)
フェイジョア
ルスカス
アスパラ ベラ
モンステラ
レモンリーフ
雲竜柳



約2000人の観客です

休憩時間の2階フロアー



小山さん関連の本も・・・

CDも沢山置かれていました



終演になりました




今日のアンコールは??




ホールを出る皆さん

いつもの豪華なお花が・・・



外は日が落ちてました




オーチャードにクリスマスイルミネーションが

小山さんの次回チラシが・・・



見事なイルミネーションです





第11回のチラシ <クリック>

豪華版 パンフレット <クリック>



10回目のサインです

レクチャー&サロン会




帰りの渋谷駅までのおまけ写真




ハチ公前交差点

今日もハチ公に挨拶を・・・



ハチ公は外人に人気があります!




しかしいつも人で一杯です・・・



Date: 2010/11/13(土)

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 オーチャードシリーズ「小山実稚恵の世界」第10回レクチャー&サロン会
第10回 2010年秋 〜究極のロマンティシズム〜
薄い深緑:濃厚な密度・自分の内側・自然から発せられるもの


2010年11月1日(月) 
レクチャー 19:00〜20:00
サロン会  20:00〜21:00

オーチャードシリーズ「小山実稚恵の世界」 
第10回レクチャー&サロン

場所:オーチャードホール B1F リハーサル室

出演者:小山実稚恵/片桐卓也
オーチャード・マガジンの表紙に掲載されました!


会場はオーチャードの練習室でスタインウェイが置かれ、その横に小山さんと片桐さんがかなり高めの椅子に腰掛けます。私たちの席は12人が横並びに配置された椅子で5列ほどの席になっています。7時になると小山さんと片桐さんが会場内に登場され、拍手で迎えられました。
最初の話題はショパンコンクールから戻られたばかりの小山さんなので、まずはそのお話を聞かせて頂く事になります。
コンクールは1次の演奏から驚くほどレベルが高く審査員の方々は、まずはここでビックリした様です。
小山さんがコンクールを受けた当時は、コンクールを初めて受けるのがごく普通で手探り状態だった様ですが、今は、何度もコンクールを受けたり既にリサイタルやコンチェルトを経験したりでその様子も違って来ている様です。審査を受ける皆さんは既に技術的には完成された状態で、あとは個性と言うかカラーの違いの様です。カラーの違いの評価みたいな所もあるのでそれぞれ好みに寄る所もあり審査も難しかった様です。そして長時間の審査なので、かなり大変だった様です。
今回はアジアの皆さんは最後まで残れなかった様ですが、ロシアの人が多く残った理由としてはソ連時代の共産主義の頃とは違い、今のロシアになってからはあらゆる面で自由になり、以前のように国策として参加するのでは無く自由に参加する事が出来、そう言う意味でロシアの方が持っている本来の素晴らしい面が出て優れた人材が沢山出たのでは??と言われていた様に思います。。。。。
ここでコンクールの話は終わり、究極のロマンの話へ移ります。片桐さんが言うには一つのコンサートでショパンの24の前奏曲とシューマンの交響的練習曲を聴ける事はまず無いのでは?と言われており、非常に楽しみなプログラムになってます。小山さんは、このシリーズである12と24の数字にからめ、シューマンの12の練習曲とショパンの24の前奏曲を設定したようです。とても深い意味合いが含まれていました。
あと楽譜に関する話が出ましたが、当時のピアノは音の響きが今の様に大きくないのとホールも今の様に計算されて作られていないので、それを補うために楽譜にはペダルを踏み続け音を拡散する様に書かれている様です。今のピアノでその当時の楽譜を忠実に弾くととても凄い事になってしまうとの事で、小山さんは実際にピアノを使ってこの違いを説明してくれました。
また調性によって雰囲気が変わる事を舟歌などや24のプレリュードでピアノを弾きながら説明をしてくれました。調が変わると全く違った印象になるのですね。驚きでした。
ショパンについても色々とお話をして下さいましたが、天才であり、また自分の寿命を知っていたと思われる中でこの様な素晴らしい曲を書き続けたのでは?と言う様なお話をされてくれたと思います。
最後にショパンの前奏曲 嬰ハ短調 作品45を目の前(約2m)で弾いてくれましたが、この部屋は練習室でもあり音の響きも良く、また60〜70人くらいの方がいましたが程よい空間で、それはそれは素晴らしかったです!
レクチャーの終わりが近づき質問コーナーとなりましたが、このファンサイトもご利用いただき、また僕とも面識のある方が質問をされました。この方は今回のショパンコンクールにも行かれ、2次予選からの10日間をワルシャワで過ごされコンクールを聴かれたとの事です。質問は今回のコンクールでは色々なピアノが使用されていましたが、小山さんにはピアノの印象を質問されました。特にヤマハのピアノですが、同じピアノでも一次で弾いた時の音、二次、三次で弾く音が同じ人が弾いているのに全く違う印象に聞こえ、これは審査員の中でも話題になった様で、弾く人が意図的に変えていたのか、ピアノの状態で違っていたのか定かでなかった様です。また意外だと思ったのは、ヤマハのピアノもそうですが、使用されていたピアノはショパンコンクール用に手配された特別仕様の様です。
レクチャーが終わり場内の椅子が移動されると恒例の写真撮影です。小山さんを取り囲み全員での集合写真の撮影です。撮影が終わるとサロン会へと移ります。丸いテーブルが配置されバイキング形式になってます。小山さんは、各テーブルへ足を運ばれファンの皆さんとの楽しい談話をされていました。
あっという間の夢の様な2時間が終わりました。

次は、11月13日のオーチャードで皆さんとお会いする事になります。。。。。


平日の文化村は比較的空いてます




11月の案内に小山さんが・・・



チラシのコーナーに

bunkamura マガジンの表紙に小山さんが・・・



レクチャー&サロン会の案内
この左手のドアの向こうが会場です


Date: 2010/11/1(月)

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