早いもので、もう25周年記念コンサートの感想を書くことになります。
20周年記念コンサートの感想も下記に記してありますが、この時と小山さんは全く変わりなくピアニストとしての王道を歩いています。
感想を書く前に小山さんの道のりについて簡単ですが記してみます。
< 誕生 〜 デビューから 25年の歩み >
1959 仙台で誕生
1962 盛岡へ引っ越す
1964 吉田見知子先生に師事
1969 TBSこども音楽コンクール 第1位(小学4年)
1972 全東北ピアノコンクール 第1位(中学1年)
1972 文部大臣賞受賞(中学1年)
1974 全日本学生コンクール 第1位(中学2年)
1975 東京藝術大学音楽部附属音楽高校に入学・田村宏先生に師事
1980 日本音楽コンクール 第3位
1982 チャイコフスキー国際コンクール 第3位
1985 ショパンピアノ国際コンクール 第4位・・・ピアニストデビュー
1986 ショパン協会奨励賞受賞
1994 飛騨古川音楽奨励賞受賞
1994 チャイコフスキー国際コンクール・日本代表審査員
2001 仙台国際音楽コンクール・表審査員
2004 ファンサイト 開設
2004 ロンティボー国際コンクール・日本代表審査員
2004 仙台国際音楽コンクール・表審査員
2005 東京音楽コンクール・審査員
2005 小山実稚恵20年記念コンサートを開催
2005 文化庁芸術祭音楽部門大賞受賞
2005 ホテルオークラ音楽賞受賞
2006 12年間24回シリーズ・小山実稚恵の世界プロジェクト開始
2007 仙台国際音楽コンクール・表審査員
2010 仙台国際音楽コンクール・表審査員
2010 小山実稚恵25周年記念コンサートを開催
2010 ショパン生誕200年・第16回ショパン国際ピアノコンクール・日本代表審査員
小山さんが地道にピアノを引き続け、そして幾たびの試練を乗り越えて来た事が分かります。
一つ事を変わらずに続けていく事の大変さは人生経験の長い皆さんなら良くお分かりの事と思いますが、特にこの分野は特別なものがあると思います。恐らく、小山さんの場合は自身の能力の素晴らしさがある事も去る事ながら御家族に非常に恵まれ、安心して演奏活動を続けてこれた事にあると思います。
そして今日の指揮をされた大野和士さんは、世界を羽ばたく日本を代表する指揮者で皆さんもご存知の通り、小山実稚恵さんの大学時代の同級生です。そして大野和士さんの場合も何とファンの方が運営されている
ファンサイトで情報発信されていますね。インターネットが盛んになってきた昨今では、指揮者もアーティストの方もブログやツイッターなどに時間を費やしてマルチタレント的な活動をされている方が目に付きますが、それに惑わされる事なく地道に音楽活動に専念されているお二人は、やはり本物です!!
そしてもう一人。小山さんと高校時代からの同級生の素晴らしいチェリストの方が、東京都交響楽団の中におられました。ブラームス・ピアノ協奏曲第2番の第3楽章で素晴らしいチェロを聴かせてくれました主席チェロ奏者の田中雅弘さんです。東京芸術大学付属高校を経て、78年東京芸術大学入学なので毎日小山さんと同じ学校に通われていた方です。
そんな、素晴らしい環境に囲まれて今日の25周年のお祝いコンサートは開幕しました!
今日は9月3日だと言うのに35度超えの猛暑日です。
これもやはり世界的な異常気象の影響で温暖化が原因です。これから毎年同じ様な気候になりつつあるのです。
CO
2削減が叫ばれ企業をはじめ対策を講じていますが、既に手遅れなのです。あと何年かで日本も四季が無い国になっていくのでしょうか?
そんな中、仕事を終え途中軽い食事を済ませ、溜池山王駅へ向かいました。
6時10分頃に着きましたが、かなりの方がカラヤン広場で時間待ちをしていました。
そして入場時間である6時30分頃には、カラヤン広場を埋め尽くす程の人で溢れりました。
今日は2000人のホールが完売で当日券はありません。小山さん人気はやはり凄いです!
恐らく殆どが小山さんに好意を持つファンの方たちだと思うので、今日来れないファンの方を考えるとそのファン層は限りなく厚いです。
時間となりホールへ入ると、やはり普段のコンサートとは明らかに違う空気を感じました。
今日は小山ファンの集いの様なものだし、とても寛げる雰囲気でありました。
そしていつもコンサート会場でお見受けする方と数知れずスレ違い、そして作家の島田雅彦さんなど著名人の方々も沢山、お祝いに駆けつけていた様です。
そんな晴れやかな雰囲気の中でコンサートが始まりました。
今日も幸いながら比較的前の方の席で小山さんに近いので小山さんの表情などから気持ちを感じる事が出来ると思います。小山さんはご自身が大好きなグリーンを基調としたドレスでキラキラと光る装飾がとても綺麗です。
世界指揮者・大野さんが小山さんと共に舞台に現れました。
本物登場です!流石にこの2人が放つオーラは凄いですね。舞台が一変しました。
まずはブラームスのピアノ協奏曲第1番。この曲はNHK交響楽団と素晴らしい演奏をされ、それを録画していたので勉強のため繰り返し聴いていた曲です。
大野さんと東京都交響楽団の皆さんの演奏。やはり重厚で響きが一味も二味も違いました。素晴らしいです。
指揮者が違うとこんなにも違うものか、とつくづく感じました。
ピアノが始まる前の間、小山さんは曲に身を委ねていましたが、その表情が何とも言えず素敵です。
やはり前の方の席は奏者との一体感を味わう事が出来ます。
小山さんは、普段の演奏時では殆ど声を発しない方ですが、このブラームスでは要所要所で気合を発し、これまた良かったです。
ブラームスのピアノ協奏曲を一晩で2曲演奏される方はまずいない様ですが、それは技術的な問題も去ることながら、チャレンジ精神旺盛な小山さんだから成し得る業なのです。それはチャイコフスキーコンクールに入賞し、更にショパンコンクールに挑んだ小山さんだから成し得る業なのです。これが小山さんであり、12年間24回の偉業に挑む小山さんなのです。これだからファンは益々熱く燃えるのです(笑)
第2楽章の美しさと言ったらこの上無く素晴らしいですね。そして小山さんと大野さんとはテレパシーで通じ合っているのが分かる様なそんな印象を与えるものでした。
今日は大野さんも東京都交響楽団の皆さんも、25年をまじめに活動されてきた小山さんに敬意を表し、そして称えるとても暖かさと優しさを感じる素晴らしい演奏です。
そしてクライマックスを向かえ最高の状態で第1番が終了しました。ファンの皆さんの声援はとても熱かったです。
会場の皆さんを始め、こんなに一つになり小山さんをお祝いし、称える素晴らしさはかつて無い事で僕も嬉しさのあまり貰い泣きしそうでした。
休憩時間は、小山さんをこよなく愛するファンで溢れかえっていました。今日はとても親近感を覚え寛げる雰囲気で最高のサントリーホールです。
後半は大学祝典序曲で始まりました。大野さんのスケールはやはり本物です。この曲がこんなにスケールの大きい曲だったとは。やはり大野さんは凄い!
そして、第4楽章ある2番の始まりです。
集中力を切らさない小山さん。曲の中に入っています。ピアノが無い部分では大きく体をゆすり曲に入り込んでいます。
その表情は穏やかであったり、険しかったり。恐らく小山さんの中で物語が語られているのでしょう。
そして第2番の第3楽章では主席チェロ奏者の田中雅弘さんとの兼ね合いが。。。同じ釜の飯を食べた両人ならではの素晴らしい演奏です。田中さんの演奏はとても穏やかで暖かいです。この方のお人柄が演奏に現れている。と言える素晴らしいチェロです。研ぎ澄まされたチェロも良いですが、僕は田中さんのチェロの方がとても心に響きました。
そして4楽章を向かえても小山さんのピアノは益々絶好調でバリバリ弾いている小山さんはやはり凄いです。
全ての演奏が終わりました。
ブラボー、声援、そしてスタンディングオーベーションがあちらこちらで見受けられました。
小山さんが嬉しさのあまり想わず落とす涙をグッとこらえているのが分かりました。
僕にも度胸があれば行動に出たい所ですが、小心者の僕は、心の中でブラボーとスタンディングオーベーションを。。。。
ファンの皆さんの熱い声援は永遠と続きました。そして大野さんも小山さんを称え、お祝いをされていましたし、東京都交響楽団の皆さんも、一同に小山さんを称えておりました。
25周年、改めておめでとうございます!これからも健康には十分注意をして私たちファンに夢と希望を与えてください。
今日は本当にお疲れ様でした!
小山実稚恵さんへ お祝いメッセージを受付してます =>
こちらです
このコンサートをお聴きになられた方がいましたら、是非感想をお寄せください =>
こちらです
今日のお勧めの1枚<クリック>
2010年9月22日発売!